小説 第一回AI Selection (28) とどのつまりお
まりお「復興の方は、どうなってる?」
Yomi Gami「マダ被害ジョウキョウガ、正確ニワカッテオラズ、行方不明ノカズモ確定シテイマセン。」
まりお「銀河で把握できるんじゃないの?亡くなれば、輪がつくでしょ。」
YomiGami「携帯ノデンゲンガハイッテイテ、イチドデモ交信ガアレバ、把握デキマスガ、ソレガナケレバ、生死ハフメイデス。」
まりお「携帯じゃなくてウェアブルにするように言ったのにね。腕時計型でもいいし、指輪とかも出来たのに。また反対している議員も多かったせいもあるけどね。新しいものは嫌うからね。保守の人たち」
Yomi Gami「既得権益」
まりお「あー。それね。手放したくないみたいなやつね。でも、反対していた人たちって、何かあると、逆に何でウエアブルを勧めてこなかったんだって言い出すよね。多分、記憶デバイスがショートしているんだろうけど。」
Yomi Gami「ジブンニトッテネガティブナ記憶ハ、上書キサレマス。ヨイキノウデス。」
まりお「その人にとってはね。」
まりおの携帯が点滅する
まりお「あっ、銀河で通信だね。画面を開いて。」
大地「まりおくん、生きてるの?まりおくん」
まりお「あっ、大地さん、ニュースでご存命なのはわかっていたのですが、父を探してたり、Yomi gamiのメンテナンスだったりで、時間がなくて、連絡ができていませんでした。総理はなくなったんですね。残念です。うちの父もダメでした。」
大地(沈黙)