今日からできる!小さな会社のWEBマーケティング入門
日本の会社の99.7%は中小企業です。ぼくの両親が働いていた会社も中小企業でした。地元では少しは名の通った会社ではありましたが。まさに、日本は中小企業大国なんです。
しかし、WEBマーケティングのスキルを身につけることで、中小企業は大企業とも戦うことができます。というか、それ以外に大企業に勝つ道はありません。
大企業は莫大な資本を投下して、マスコミを使って広告を出しています。残念ながら中小企業では不可能です。地元のTV CM枠くらいにはCMを流せると思いますが、数は多くないです。
だからこそ、中小企業はWEBマーケティングに力を入れる必要があるのです。こちらのデータをご覧ください(博報堂からとってきました)。
TVの売上、つまりはTV CMの売上は年々下がっている一方で、WEBの売上は年々右肩上がりです。2016年と2020年を開くすると約2倍にもなっています。WEBは今やTVに次ぐ第2のメディアとなっているのです。
大手企業をはじめ、中小企業もWEBマーケティングを取り入れてきている証拠と言えます。
もし、あなたの会社がまだWEBマーケティングをはじめていない、結果が出ていないなら、この投稿を読んですぐにWEBマーケティングに取り組んで下さい。
本投稿は、可能な限り分かりやすく、初めてWEBマーケティングという言葉を聞く人でもわかるように書き進めたいと思っています。もし、わからない言葉や言い回しがあれば教えて下さい。都度、直していきたいと思います。
では、本編のスタートです。
1.ホームページを作ることがWEBマーケティングではない
WEBマーケティングという言葉を聞くと、多くの経営者は「ホームページを作ること」だと想像してしまうようです。しかし、残念ながらホームページを作ることはWEBマーケティングの一部でしかありません。
ちなみに、ホームページとはインターネットエクスプローラの「ホームボタン」に登録されたWEBページのことを指していました。
インターネットの黎明期、自分の会社のWEBページをインターネットエクスプローラのホームボタンに登録する事が多かったので、いつの間にかホームページという言葉が定着しました。
なので、正確にはホームページとはWEBサイト上にあるページのことです(ちょっと雑学)。
話がそれました。ホームページを作るだけではWEBマーケティングとは言えないのですが、その理由をお伝えします。
2.マーケティングとは稼ぐ仕組みのことである
そもそも、マーケティングとはお客さんが必要としている商品をお客さんの元に届ける仕組みのことを言います。
八百屋さんのマーケティングは、美味しい野菜を仕入れ、美味しい野菜を食べたいと思っているお客さんの元に届けることになります。
もちろん、実店舗だけではなく、オンラインでもマーケティングは行う事が可能です。最近ではオイシックス・ラ・大地などが野菜の通信販売をはじめていますよね。
お客さんにお客さんが必要としている商品を届けることに、価値があり、お客さんは対価を払ってくれるわけです。
そのための仕組みをマーケティングと呼びます。WEBマーケティングとは、WEBを通じてお客さんに必要な商品をお客さんに届けることになります。
3.WEBマーケティングは興味のある人を集めて売る
WEBマーケティングの基本は、ダイレクト・レスポンス・マーケティングです。ダイレクト・レスポンス・マーケティングとは、商品に興味のある人を集めて売るというマーケティング手法で、現在ほとんどの企業が取り入れています。
1990年代後半、アメリカから日本に入ってきたダイレクト・レスポンス・マーケティング(以下、DRM)は、インターネットと相まって加速度的に広まっていきました。そして、20年以上日本のみならず世界中で使われてきているのです。
そんなDRMは、まさに小さな会社のためのマーケティング手法です。
大手企業が行うようなTV CMは、企業イメージを上げて商品を買ってもらうことを意図しています。TV CMに俳優さんが使われるのも、俳優のイメージを借りて商品や企業のイメージアップを図りたいのです。費用も莫大にかかります。そんなTV CMを小さな会社が打てるハズもありません。
そこでDRMの登場です。
DRMでは、まずお客さんが解決したいと思っている悩みに興味のある人を集めます。例えば、痩せたいと思っている人を集めるということです。そして、集めた痩せたいと思っている人に、痩せるための商品を提案すればどうなるでしょうか?全員は買ってくれなくても、ある程度は買ってもらいそうですよね。
これがDRMの基本のパターンです。そして、この流れをWEB、つまりはインターネット上で行うのがWEBマーケティングになります。
4.見込み客の悩みは一体何ですか?
WEBマーケティングにおいて、最も大事なものは一体何だと思いますか?商品力ではありません。今の世の中、商品は良くて当たり前と思われています。もし仮に、商品力の無い商品をお客さんが買ったとしたら、SNS等でネガティブな商品情報が拡散されてしまいます。なので、商品力があることは大前提になるのです。
では、一体一番大事なモノは何なのか・・・?
それは、企画力です。WEBマーケティングは、良い企画かどうかで売れるかどうかが決まると言っても過言ではありません。
では、一体どうやって良い企画を作れば良いのでしょうか。それは、お客さんの悩みを徹底的に知ることです。
お客さんは、お客さん自身の悩みを解消するために、何らかの商品を手に取ります。例えば、料理下手を何とかしたいという悩みを解消するために、お料理教室とう商品を手に取るわけです。
あなたの会社の商品は、一体お客さんのどんな悩みを解決することができるのでしょうか?この質問をすると、多くの経営者は自社の商品自慢をはじめます。
ウチの商品にはこんな特徴があって、こんな差別化ポイントがあって・・・と延々と語ってくれます。しかし、お客さんにはどちらでも良い事です。お客さんは、自分自身の悩みが解決できれば、解決方法は何でも良いと思っています。
だからこそ、お客さんが何に悩んでいるのかを徹底的に知る必要があるのです。その悩みを解消できるのは、ウチの商品だ!と言うために。
5.無料で集客するか、有料で集客するか
良い企画ができたら、次は集客です。良い企画に興味がある人を集めなくてはなりません。そこで、集客するわけですが、無料集客と有料集客の2つの集客方法があります。
1)無料集客とは
無料集客とは、WEBサイトやブログ、YouTube、Twitter、Instagra、Facebook等の各種WEBメディアで企画を周知して集客する方法です。例えば、ブログにお客さんの悩みを解消するための記事を書き、その記事を見たお客さんからの問い合わせを待つという流れですね。
しかし、ただ問い合わせを待っていてもお客さんはやってこないので、お客さんに無料でプレゼントをして名前やメールアドレスを教えてもらいます。この時集めた名前やメールアドレスのことを「リスト」と呼びます。
WEBマーケティングでは、如何にリストを集めていくのかがキモになります。
2)有料集客とは
有料集客とは、文字通りお金を使って集客を行います。つまり、広告です。前述の資料でもお分かり頂けると思いますが、インターネット関連の広告費は爆増中です。つまり、多くの企業がインターネット上に広告を出しているのです。
しかも、TV CMを出すより安く確実にリストを集めることが可能なのです。その仕組みについては、後述します。
どちらの集客方法を使っても構わないのですが、集客した後販売までの流れは基本的には変わりません。オススメは、無料集客で売れる実績を作って行き、有料集客に変えるという方法です。
6.リストを育てる
現在、巷で行われているマーケティングは、DRMです。商品に興味をある人を集めて、販売していきます。そこで重要なのが、商品に興味のある人のリストです。
「5.無料で集客するか、有料で集客するか」の中で軽く触れましたが、いかにして商品に興味のある人のリストを獲得していくか、そしてリストに集まった人を育てていくかが、販売の成否に大きくかかわってきます。
見込み客の4タイプ
興味のあるお客さんを集めたリストには、4つのタイプのお客さんが存在しています。こちらの図をご覧ください。
4つのタイプとは、今すぐ客、そのうち客、お悩み客、まだまだ客です。
実は、リストに集めた見込み客のほとんどは「まだまだ客」。商品・サービス、あなたの会社に興味を持っているけど、商品・サービスを購入する気はほとんどありません。
ちなみに、上記の見込み客の4タイプをまとめると下記のようになります。
今すぐ客・・・全体の1%。あなたの会社から今すぐ商品・サービスを買いたい
そのうち客・全体の9.5%。あなたの会社から買いたいけど、今じゃない
お悩み客・・・全体の9.5%。商品・サービスは欲しいけど、あなたの会社じゃなくてもよい
まだまだ客・・・・全体の80%。あなたの会社や商品・サービスに何となく興味がある。とりあえず、リストに登録した。
リストの育て方
上記の通り、リストに登録されたほとんどの人はなんとなく興味のある人「まだまだ客」です。この「まだまだ客」をいかに「今すぐ客」に移動させていくのかが、リストを育てるポイントです。
「まだまだ客」から「今すぐ客」に移動させるには、以下の2つのルートを経由する必要があります。そのルートとは、
「まだまだ客」→「そのうち客」→「今すぐ客」
「まだまだ客」→「お悩み客」→「今すぐ客」
です。
次に、「まだまだ客」を「そのうち客」にする方法と、「まだまだ客」を「お悩み客」にする方法を解説します。
「まだまだ客」を「そのうち客」にする方法
「そのうち客」とは、あなたの会社から商品を買うことは何となく決めているけど、今じゃないという見込み客です。もっと、わかりやすく言うと、「今すくじゃなくても悩みを解決したほうがいいよね」という見込み客になります。
つまり、「まだまだ客」から「いつか悩みを解決したほうがいいよね」と思ってもらうようにする必要があります。そのために必要なのは、ズバリ、「必要性」です。
例えば、あなたの会社がダイエット商品を扱っているとします。太っている人に向けて、「体重を10キロ減らさないと、10年後大変なことになりますよ」みたいな情報を伝えて、「やっぱり痩せたほうがいいよね」と思ってもらうということです。
「まだまだ客」を「お悩み客」にする方法
「お悩み客」は、商品・サービスは欲しいけど、あなたの会社じゃなくてもよいとも思っている見込み客です。
つまり、「まだまだ客」に「あなたから買いたい」と思ってもらうようにする必要があります。そのために必要なのは、ずばり、「あなたの会社の個性」「あなたの会社らしさ」です。
例えば、あなたの会社が日頃考えていること大切にしていること理念やビジョン、さらにあなたの会社の失敗談をメルマガ・LINEなどを通じて発信していく方法です。
そうすることで、あなたの会社を好きになる人が増えていき、いつか「あなたの会社から買ってもいいかな」「あなたの会社から買いたいな」と思ってもらえるようになります。
「今すぐ客」にする2つのステップ
「まだまだ客」と「そのうち客」にする方法と、「まだまだ客」を「お悩み客」にする方法の2つを解説しましたが、この2つを実践すると、自然に「まだまだ客」から「今すぐ客」に移動してもらえます。
7.見込み客に販売する
ここまでの内容を実践することで、今すぐあなたの会社の商品・サービスを買いたいという「今すぐ客」を増やすことが可能です。
ということは、この増えた「今すぐ客」にあることをすれば、商品・サービスを買ってもらえます。それが、オファー(提案)です。
例えば、大手通販サイトでも頻繁に行われているキャンペーン。新年お年玉キャンペーン、バレンタインキャンペーン、卒業キャンペーン、ご入学キャンペーン、新社会人お祝いキャンペーン、G/Wキャンペーン、母の日キャンペーン、父の日キャンペーン、夏休みキャンペーン、更にはブラックフライデーとか、今はまさにキャンペーン戦国時代です。
では、なぜ、こんなに頻繁にキャンペーンを行っているのでしょうか。それは、見込み客にきっかけを与えるため。
「どうせ買うなら、お得な時に買ってしまおう」という心理を利用しているわけですね。
実は、このきっかけ作りを行っていない会社が結構多いんです。新製品や新サービスができた時だけ、お知らせするのでは誰も見向きもしてくれませんので。
8.Webマーケティングの全体を把握すれば、Webマーケティングは成功する
Webマーケティングは、マーケティングの中でも費用対効果側わかりやすい最高のマーケティング手法です。どこからどれだけ見込み客が集まって、それだけ売り上げを上げることができたのかを、すべて数字で把握することが可能です。
だからこそ、小さな会社は全力でWebマーケティングに取り組み必要があると、ぼくは思っています。
この記事で紹介したWebマーケティングは、ごくごく一般的な内容をかなりシンプルに書いています。とはいえ、この内容を実践してくことで、間違いなく結果がでると内容となっています。
まずは、あなたの会社のWebマーケティングの全体像がどうなっているのか、どうしたいのかを整理して、実践に踏み出してください。