通勤電車で痴漢にあった話
こんにちは、まりです。
私は23区で働いていて、朝は毎日通勤客であふれる満員電車に乗っています。路線名を言えばみんなが納得の満員電車です。
珍しいほうなのかもしれませんが、私は毎日同じ時間の電車の同じ車両、同じドアから乗って通勤をします。意外と周りの顔は毎日変わるのでこうやって決めてる人って少ないのかな?って思ったり。
そんな通勤電車で先日、痴漢にあいました。
その日も電車は混んでいて、日経新聞を読もうとしたサラリーマンは諦めて片付けたり、スマホはかろうじて触れる人がいるような状況。いつも通りみんな虚ろに前を見てたり、目を閉じてたりそんな車内でした。
目の前にいたのは私と同じ駅から乗り込んできたスーツのおじいちゃん。といっても60歳くらいかな?おそらく会社員です。初めて見る人だったように思います。
電車が出発し、1駅が過ぎ、また車内が混み合ってきたときでした。
そのおじいちゃんが私の手首を掴み、突然私の手を自分の股間に触れさせたのです。そして私の手にぎゅっとソレを押し付けてくるおじいちゃん。
咄嗟に振り払いおじいちゃんを睨みますが、その人は素知らぬ顔で車内の週刊誌の広告を見ていました。
その瞬間は誰も見ていないし、ここで声を上げても次の駅までどうなるのかも分からない、なんなら車内の人から冷たい目で見られるかもしれない、触らせられたくらいで騒ぐなって思われるかも、それよりももし電車を遅らせることになったら巻き込む人数も迷惑をかける範囲も広すぎる。
次の駅までの2分間、そんなことを考えていた私は今回は泣き寝入りすることを決めました。そしておじいちゃんは何事もなかったかのように次の駅で降りていきました。
ねえ、何がしたかったの?なんで突然そんなことしたの?いつから私に触らせようと思っていたの?同じ駅から私が乗り込んだこと、覚えてる?
その人が降りたあと考えてたのはそんなことばかり。
同じ駅から乗ったということはまた会うかもしれない。今回騒がなかったことを同意だと思われたかもしれない。帰りの電車が一緒になれば私の家なんてすぐ特定される。
怖い。
とにかく怖かったです。
手に残る生温かい感触が気持ち悪く、帰りたい気持ちを抑えて会社に向かいました。
会社に着いてもどうしても気分が優れず、隣の席の先輩に起こったことを伝えたところすごく慰めてくれて少しだけ元気が出たりしたんですけど、痴漢にあったことをTwitterに呟いた途端男性から
俺のも触ってほしい!ちなみに相手の、どんな風になってた?
とリプが来て、また落ち込んだり。
どんな風に生きてればそんなリプができるんだ?やっぱり男性にとっては触らせるくらい、みたいな感覚なのか?と絶望したり。
痴漢対策論争とか女性専用車両反対論争を見ていると、冤罪がーーという意見を必ず見る。
だけど、あなたの周りにはそんなに実際に痴漢冤罪にあっている人がいるのだろうか?
電車に乗る女性らきっと一度は痴漢にあった経験があると思う。わたしはキレイでも可愛くもないし、服だってスーツだし、身体のラインが出ないフレアスカートだし。それでも被害にあう。今回だけじゃない。今の路線を使い始めて2年だが、逃げても逃げてもついてきて肘を胸に当ててくる男性、自分のズボンに手を突っ込みモノを触った手で周りの女性の髪ばかりを触ってくる男性(これはこれですごく気持ち悪かった)、車内でチャックを下げ見せつけてくる男性…男性には信じられないかもしれないが、朝の満員電車ではこんなことが普通に起こっているのだ。
それなのに、今もどれだけあるのか分からない痴漢冤罪を、そして過去の冤罪被害者を免罪符にするかのように、女性の声を無視しようとする。
痴漢なんているわけないじゃん、と。
痴漢を軽視しないでほしい。痴漢は人権侵害であり、人の心を傷つけます。私はあれから毎日、あの人が近くにいないか気にしながら駅に向かい電車に乗ります。なんで私がこんな風にビクビクしないといけないの?
声を上げればいいと言われるかもしれないけれど、車内で起こる嫌がらせ(突然隣の人に因縁をつけられたり、怒鳴られたり、喧嘩が勃発したり、よくありますよね)を止めている人なんてほとんど見たことがないのに、声なんて上げてもどうにもならないでしょ?と思ってしまう。結果、泣き寝入り。
こうやってひとつひとつの性犯罪は消えていき、被害者はただ傷つき、加害者は今日も加害を加える。
そんな風でいいのかな?
今度は周りをちゃんと見よう。困っている人がいたら勇気を出して助けよう。被害にあつたら声を出そう。
改めてそう思うきっかけとなりました。
そして痴漢は死ね、ただそれだけ。
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