"コロナの時代"に思う#4 「長期戦になる」
2020年3月28日
東京都の小池知事らが求めた外出自粛の週末。仕事で出かけた東京・上野は、人はいるものの閑散としていた。もし都市封鎖という事態になれば、どうなるのだろうか。
仕事帰りに寄ったスーパーでは、2日前になくなっていた肉は棚に並んでいたが、コメと納豆は一切なかった。入り口の扉には「入場制限」の張り紙が残され、恐らく開店前には行列ができていたのだろう。今日の東京の感染者数は、63人と過去最多となった。
そして、注目の安倍総理の会見が夕方に行われた。過去2回の会見に比べれば、現在の感染状況を数字も盛り込みながら、分かりやすく伝えていたように思う。
ただ、欧州の指導者のように、国民一人一人の命を守る、或いは周囲の愛すべき人たちの命を守るというような視点で、感染予防を呼び掛ける言葉があっても良いのだが、これまでの会見同様、そうした言葉はなかった。
今回の会見では「この戦いは長期戦を覚悟」との発言に注目したい。
僕は医療の専門家ではないが、ワクチンと治療薬ができるまで、感染を減らすには人間の接触を制限するほかはないはず。2週間など短い時間軸で国民に感染予防を呼びかけているが、ワクチンが行き渡るようになるまでは、もっと長い時間軸で対応を考えなければならないのではないか。国レベルから日常生活まで、人の交流や距離を制限する暮らしが、1年以上続くのではないだろうか。
「長期戦になる」との安倍総理の発言に関しては、その根拠となるデータに基づく予測を知りたい。なぜ長期戦になるのか。感染者や死者はどう推移するのか。長期戦が終わるのはどういう状態になった時なのか。
イギリスでは、インペリアル・カレッジ・ロンドンが、何も対策が取られなければ、8月までにイギリスで51万人、アメリカで220万人が死亡するとの予測を発表している。さらに最新予測では、厳格な感染予防措置が取られても、世界で今年だけで180万人が死亡。何もしなければ、死者は4000万人に上る可能性があるという。
まさに「コロナとの戦争」である。
安倍総理 3月14日会見
安倍総理 2月29日会見
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