ワヒロと私

8月7日、その日私はいつもより早く目覚めた。

日課のストレッチや犬の散歩も早く終わらせ、楽しみなのか不安のかよく分からないぐちゃぐちゃの感情を持て余し、まだかまだかと時計を見る。12時になり、スマホに1つの通知がくる、私は息を飲み早速アプリを開いた。
たった4話の更新、だが私はそれを40分以上時間をかけて読み、読み終わる頃には1つのアニメを見終わったような充実感と、それと同時に終わってしまったという事実が寂しくて少し泣いた。

まさか私自身もこんなにガッツリハマる事になるとは、夢にも思わなかった。
ガチムチ好きの私がなんでここまでハマってしまったか、長くなるが書き留めようと思う。
最後まで読んでくれたら嬉しい。

事の発端

フォローしてまもないフォロワーさんがいた、その人は同じガチムチ好きでメインジャンルの#コンパス、細々とやっている東京放課後サモナーズ両方やっていて、好みはまったくちがったけど話が合う方でこっそり好意を寄せていた。
度々話題にするので、仮にその人をaさんと呼びます。

2018年の11月に入り、aさんがそれ以外のアプリの話を度々TL上で話すのが増えてきた。
それがワヒロだった。
最初はまったく興味が無かった、ガチムチ、といっても筋肉があるキャラでも私から見ると細いレベルだったのと、ソシャゲというものを放サモ以外知らなくて、LGBT向けの優しい世界の放サモが大好きだったし、ましてや女性向けコンテンツなんて、きっと界隈居づらいだろうなと勝手に思っていた。
aさんは熱心に布教していて、嫌でも毎日ワヒロの話がTL埋まっていく日々だった。
2018年、11月24日
私は何となく、aさんとの話題が欲しくてそういった下心でワヒロをDLした。
aさんは喜んでくれたが、私自身長く続いたアプリゲームは先に上げた2つだけだったので、正直すぐ辞めるだろうと思ってた。
TLにもそういった事を呟いて、辞めてしまった時の言い訳を先に言った、幻滅されたくなかったからだ。

推しとの出会い

最初に気になったキャラは白星の伊勢崎敬、それとALIVEのヒメちゃんだ。
チュートリアルが終わり最初のopを見終わった後の私の感想だ、どのキャラも私の好みの筋肉量に達してはいないが、暇つぶし程度の気持ちでメインストーリー、それと同時進行で開催中だったイベント「子ども心と小さな夢」を読み進めた。
最初に上げた2人以外にももう1人気になるキャラが現れた。
それが今の推しの霧谷柊くんだ。
褐色肌に白髪はハガレンのスカーから大好物の私はまず、見た目で気になり始めた。
物静かで大人しいキャラ、それが第一印象、その後ラ・クロワミッションで、施設育ちなのを知る。
自分語りになってしまうが、私も幼少の頃は数年間だけ施設にいた、昔から引っ込み思案で大人しくしていた私と、柊くんに失礼かも知れないけど境遇が似ていて勝手に親近感を覚えていた。
(若干潔癖気味なところも似ている、綺麗好きではないけど。)

そしてなにより完全に堕ちたと確信したエピソードはALIVEチャットの「チームバカ」である。
ALIVEチャットかよ!と既プレイの方は思われるかも知れないけど、私の中でクールキャラは頭がキレるインテリのイメージがあったので、頭ぽんこつなんだーってめっちゃ可愛いやん…って完全に堕ちて行った。
ホームにいる時もなんだから子供っぽいとこが度々垣間見れて、何枚もスクショを投稿した、あの時の私は狂っていた。
ギャップ萌え最高…
そこから直ぐに施設組3人を気にしていた私は直ぐに柊くん柊くんと気持ち悪いぐらい毎日TLに呟いていた。
柊指揮も書いたし妄想ツイも吐き出していた。
2018年12月18日
遂にワヒロのグッツがアニメイトに発売されると言うことで、クリスマス前で金欠にも関わらず貯金崩してまで梅田のアニメイトまで電車に揺られてやってきた。
缶バ、ラバスト、携帯カバー、アクスタなどをしこたま買い漁り、展示してある漫画を隅々までじっくり見て、等身大パネルは展示してある場所が狭かったので横を通って身長差の確認をすると言ったキモさ全開の行動をとった。
写真撮影がダメだったのもあって当時の写真はないが、充実した買い物が出来てホクホクとした気持ちで帰路に帰るが、柊くんは当たらずに人気キャラの矢後さんや、倫理くんが当たって後に交換する事になるとは、この時の私は知る由もなかった。
後乗り換えミスって田舎の駅で40分暇だったのも今ではいい思い出。

初めての推しイベ 

2019年3月4日から始まった「ホワイトデーと笑顔の魔法」数日前にUPされた予告動画で私の心は死んだ。
まず特筆すべきは推しの笑顔がはじめて公開された事だ。
柊くんは特に、自分の感情を表に出しにくいキャラであり困り顔や怒ってる顔等は今まであったのに対しこの最高の笑顔…後タイトルが秀逸。
aさんや他フォロワーさんも自分の事のように喜んでくれて、イベントは走りきると心に誓った。

私は全力でイベントに取り組んだ、それはもう朝から夜までずっと他のソシャゲをログインせずに走った。
結果392位と目標の300位いないでは無いが自己ベストの順位でイベントは終了した。
ストーリーも柊くんの成長が垣間見れる内容で、とても良かった。
はじめての推しイベは満足のいく結果で終わった。

aさんとの別れ

前々から界隈に居づらそうだったaさんが推しイベである戸上くんの「雨と煙と傷のあと」が終了するやいなやアカウントを消し界隈から消えた。
aさんは戸上くんと正義くんのCPをこよなく愛していたが、途中から戸上くんの夢女子として別垢も作り、楽しそうにしていたのだが、時折地雷を踏むようでポツポツと愚痴り始めた。
正直私は地雷は無いに等しい人間だったので、aさんの気持ちがわかなかったのもあり、あまり深く受け止めめれなかった。
正直今でも後悔している。
最後のツイートには界隈のいづらさや、戸上くんの愛など色々書き綴って文は終わっていた。
私はワヒロに出会わせてくれた事、aさんが大好きだった事、色々な感謝を述べた。
いいねもなにもつかなかったけど、きっと私の思いは伝わってると思い別れを告げた。
aさんがいなかったらワヒロにも出会わなかったし、きっと今繋がってくれてるフォロワーさんにも出会わなかったし、読んでるかどうかは分からないですけど、本当にありがとうございます。

はじめてのコスプレイベント

10月頃に定期的に行ってる某道頓堀のコスイベにはじめて参加した。
それまで私はコスイベはガチでレイヤーやってる方がやってるものとかなり偏見を持っていた。
それまでに先人のワヒロレイヤーがワヒロのコスプレやっていて、度々TLに流れてくるのを見て、私も勇気出して参加した。
衣装はポリス倫理くんで。
衣装改造だったけど、自分の技術フル動員させ、ムチをうちやっと完成した衣装はお世辞にもクオリティ高いものではなかったけど自分なりに納得がいくものが出来た。
当日は案の定というか某鬼狩りのコスが多くてワヒロコスは1人も見当たらずぼっちでぽつんといたのは記憶に新しい。
でも念願のワヒロコスを出来た事が個人的に嬉しくて、るんるんで道頓堀の街を練り歩いた。
来年はもっとクオリティあげて出来る事を祈って。

1周年

ワヒロがリリースされての1周年イベント
ほぼ初期勢の私もそれはそれはお祝いした、公式アニバブック、1周年アクスタ、目につくものは全て買った(通販で)
推しの1周年SSRもお金を積んでようやくお迎えしてニヤニヤが止まらなかった。
髪を結ってるのめちゃくちゃ貴重じゃないですか!
本当にデザイン神だし、ラクロワ仲良く同じ髪飾りつけてて、ほんとに愛が伝わる衣装で泣きながら課金した。
1周年節目だけど、別段と特別な事してないな…
課金しただけだ、申し訳ない…

突然の別れ

aさんがいなくなってからの私は、月間ワヒロくんや、イベントストーリーなどを貯めて読むことが多くなり、というのも共有できるフォロワーさんがまったくといって居なくて、自分のペースでポチポチと読んでた。
もちろんイベントなどは自分のペースで走っていたし、気が向いたら溜まったストーリーを読むといった日々を送っていた。
だからこの頃はあまりワヒロをがっつりやっていなかった、そしてある日思い立って4章一気読みして辛い思いをした。
今まで、ソシャゲの主要キャラは死なないとおもっていたので、浅桐さんの死はあまりにも衝撃だった。
勢いのまま動画を作った。
そして4章完結の日、私は固唾を飲んで待機した。
いつもメインストーリーは待機してなかった私だが、ここまで先がしんどくなったのは何年ぶりかと思うくらいしんどかった。
そして運命の2020年5月29日
私は真っ先にメインストーリーに飛びつき、じっくり読んでまた心がしんどくなった。
どこにもぶつける事が出来ない感情の行き場を探して、ふと思い立ちみんなの感想をみた。
そこには私が見たかった感想なんてひとつも上がっておらず「サ終」について話題が上がってた。
正直みんな何を言っているんだ??状態で、もう一度ワヒロを開いていつも見ないお知らせのバナーを開いた。
サービス終了についてのお知らせ、それは現実だった。
メインストーリーで感じた絶望とはまた違うクソデカ感情が私を襲う。
ディレクターの言葉が頭をすり抜ける「誰のせいでもない」これ程辛い言葉は無かった。
楽しみにしていたコミカライズも打ち切りになり、その日は仕事もあったのだけどどうやって化粧したのかも、どうやって会社に行ったのかも正直覚えてない。
気が緩むと泣きそうになって、上司に心配されながらも仕事をやり終えた。
帰ってシャワーを浴びて、ベットに潜り込んでも変な感情がまとわりついてよく眠れなかった。
1晩考えて、私が出した結論はただ1つ。
1人でも多くの人にワヒロを知って欲しい
幸いワヒロはサービス終了してもオフライン版として残り続けるので、そこを全面プッシュして布教活動に勤しんだ。
有難いことに4人もの人がDLしてくれて、回りに恵まれてることをこれ程喜んだ事はない。
自分に出来ることを、サービス終了までやり尽くす。
それはヒーロー達が諦めないで希望に向かって走り続ける姿に感化されたから出来た事だった。
そして今日、サービス終了の日。
トレンドにも入って、モーメントにまとめられて。
ワヒロって作品がこんなにも愛されてるって痛感出来たのはあの日繋がりたいタグで繋がってくれた指揮官さん達のおかげです。
推しのコスをしようって勇気が出たのはリモートコスでお話してくれたみんなのおかげです。
そして、そんな素敵な人達に出会わせてくれてた、ワヒロってコンテンツを私はずっと大好きです。

長くなってしまいましたが、これが私とワヒロくんの1年半です。
大した事はない、いちファンの
いちオタクの一コマですが、ここまで読んでくれてありがとうございました。

ワヒロくんはサービス終了してしまいましたが、ずっとずっと大好きな作品であり続けるのには変わりないです。
これからも変わらず霧谷柊を推していきます。