ハーミットインnote、本格始動。
ようこそ。昨日の夕方、俺はツイッターでこんなことを言った。
ここで着目すべきは、俺の携帯電池がヤバかった所ではない。インスタ自撮り女に充電器を借りられたので難は逃れた。たいてい不機嫌だが、たまに優しいのである。いや、そうじゃない。そう、ここでのポイントは、かねてから予告していた「有料コンテンツ」がついにボーンしたという部分である。ハーミットインの図書館と位置付けているここnoteで、ついに有料マガジンが始動したのだ。バンザイ! ハーミットインではこの慶事を、恒例のブルボン・パーティーで祝うよていである。
「有料マガジン」について説明させてくれ。これはnoteならではの機能で、定額課金により、有料マガジンに収録されている記事がいつでも読める、というものだ。これは、ハーミットインの「かしこい担当」であるペヤングから聞いた話だから、相当信頼性が高い。なお、ハーミットインでは、当分の間個別記事の有料化はせず、マガジンのみを定期購読(継続課金タイプ)にする。つまり、ハーミットインの有料コンテンツは「月額制で読み放題」ということだ。
今回、予定日よりも早く産声をあげたのは、以前から告知していた「ミニチュアペイント大全」と、それ以外の有料noteも併せて読めるバリューパック「ハーミット・カウンシル」だ。今日は、それぞれがどんなモノで、そもそも俺がどんなつもりで、今後どういう予定でやるのかを紹介しよう。
◆ミニチュアペイント大全 月額600円
ミニチュアペイントのテクニックやノウハウが、日本語でちゃんと読めなくなって久しい。かつては、グレイジングやレイヤリングの方法を学べる書物があったし、実際俺はそれを何冊も手がけてきた。だが、今は売っていない。だから今、改めて書くことにした。ハーミットインのnoteにあれば、今後どんどん内容を拡充していけるし、ここで守ることができる。購読してくれる人がいる限り、メーカーの都合で重版できなくなることも、まして絶版になることもない。中身が古くなったとしたら、また編集すれば良いだけさ。
俺は思うんだ。もしこれが十年とか二十年とか続いて、残っていったらスゲーって。俺の昔手がけたノウハウ本はシタデル/ゲームズワークショップのために書いたものだし、時折書いた模型雑誌での記事も、俺のものではない。だから、残念ながらここでは公開できないし、ゆえにどんどん過去のものになって、ノウハウもやがて忘れられ、消えていってしまう。そこで俺は、noteでずっと続く・ずっと残るペイント大全を書き、皆へ届けたいと考えた。
じゃあ、一体どんなコトを、俺はやろうとしているのだろう? OK、答えは準備してあるんだ。この「ミニチュアペイント大全」では、ミニチュア製作について、およそ俺の知る全てのテクニックとノウハウを伝える。初心の友向けのコンテンツは「ビギナーズ」、さらなる上達を目指す人用に「マスターズ」のタグを用意して、整理していこうと思っている。
以下は、俺の手元にある構想メモの一部抜粋だ(どの順番でやるかは未定だけども)。一部読みづらい部分や分かりにくい部分もあるかもしれない。でも、俺がこのマガジンにかける意気込みと本気度を感じてもらえると思う。見ての通り、今ある構想を実現するだけでも、エライ時間がかかるだろう。しかし将来、まさに大全と言うに足るだけの、ハンパない分量に成長するはずだ。
【ミニチュアペイント大全:想定題材メモ】
●ミニチュアの組み立て ●ミニチュア製作ツールガイド
●アンダーコート ●ペイントスペース
●ガイドコート ●筆選びと筆下ろし、筆の手入れ
●フラットペイント:ベタ塗り
●スケッチングマチコ先生:いつもやってるやつ公開する
●レイヤリング:重ね塗り
●ドライブラシ:磨き塗り
●ウェットブラシ:かすれ塗り
●エッジング/エクストリームハイライト:
●ブロッキング:ふち取り分割
●シェイディング/ウォッシング:洗い塗り
●ライニング:影描き
●リフレクション:反射
●ステイニング:染め塗り
●グレイジング/フィルタリング:かぶせ塗りでの彩度調整や色相調整
●ブレンディング/フェザリング:ぼかし塗り・伸ばし塗り
●スティップリング:点描
●ないなら描けばいいじゃない:描き込み伝説
他どんどん追加。
●ハーミットウェイ:俺のペイント方法をちゃんと伝える。ステージ別作例とギャラリーとか?
●マルチカラーグラデーション:色相の異なる色でのグラデーション方法●OSL:特定光源法、ゼニタル・ハイライト、ジェネリック・ハイライトの話
●NMMとTMM:金属の表現色々。メタリックカラーを使うか否か
●ミニチュアの配色決め、色のバランスとその意味についてフンジャカ。
●色相、彩度、明度の話。グチグチじゃなくてわかりやすく的確に。
●汚し塗装伝説:退色、変色、サビ(赤青黒)、チッピング、オイル、泥ハネ、埃、雨だれ、煤、焼け、バトルダメージ 他
●ベーシスト伝説:土、砂、泥、焦土、荒野、石畳、構造物、湿地、池、高低差のある地形、ガレキ、床、甲板、コンクリート、森、下生え、雪原、溶岩、フシギ空間、洞窟、水場、遺跡、熱帯雨林、墓場、城内、基地、廃墟 他
●トップコート伝説:表面保護、ツヤのコントロールによる質感表現 他
●シーナリー・ビースト・リターンズ:「お前は堕落した生活の果て、コーンフロスティの空き箱を見ても、それがゴミでしかないと思うようになった。与えられるがままに貪った結果、ボール紙で家や塔を建て、スチレンボードを石畳に変えた昔を笑うようになった。今こそ、情景野獣の本性を取り戻すべき時が来たのだ。かつてお前の発想の前にひれ伏し、様々な情景モデルに姿を変えた数多くの生贄の死を、無駄なものにしないためにも」編
●ジオラマ製作法
●写真撮影方法
【コートデアームズ・ペイントシステム】
「ミニチュアペイント大全」では、ペイントや製作テクニックの技法だけではなく、コートデアームズを使ったペイントシステムも順次紹介していきたい。もちろん、全部自前の素材だ。時間がかかると思う。でも、それだけの価値があると俺は信じているし、それを必要としてくれる人がいる限り、俺はやる。以下は現時点での構想メモだ。
【色別カラーパレット構想メモ】
●赤・黄色振り ●赤・ピンク振り ●青 ●水色 ●群青色 ●黄色 ●暗緑色 ●緑 ●黄緑・黄色振り ●薄緑・白振り ●砂色 ●黄土色 ●茶色 ●赤茶色 ●焦げ茶色 ●灰色 ●暗灰色 ●青灰色 ●赤灰色 ●肌色 ●黒・灰振り ●黒・青振り ●黒・緑振り ●乳白色 ●黒・赤振り ●黒・黄振り ●白・灰振り ●白・黄振り ●白・青振り ●赤紫 ●青紫 ●薄紫 など。コートデアームズをどう使えばどんな色がペイントできるのか? 体系的に紹介したい
【素材・物品シリーズ構想メモ】
●骨 ●肉 ●ロープ ●革・赤茶系 ●革・黄土色系 ●革・こげ茶系 ●革・新品 ●革・手入れされている ●革・手入れされていない ●布・詰物鎧 ●食べ物 ●木材・新品 ●木材・アンティーク ●木材・焦げた木 ●ローブやマント(ゆるやかなカーブを描く布)●タペストリー、軍旗(ドレープのない、あるいは少ない布をどう塗る)●包帯、布 ●金属表現色々 ●鉄(新品・経年変化) ●銀(新品・経年変化) ●銅(新品・経年変化) ●金(新品・経年変化) ●おもしろメタル各種 ●岩・石 ●大理石各種 ●鏡面・ガラス ●宝石・ライト ●発光・反射のペイント(特定光源法) ●火・炎、照明 ●煙・霧の表現 ●水面 ●粘液 ●返り血・流血 ●牙と口・ヨダレ ●角 ●爪・鉤爪 ●馬 ●毛皮(狼、猪、鹿、熊など)●亡霊 ●普通の肌 ●悪魔、怪物系 ●腐乱表現 ●色白の肌 ●白人 ●黄色人種 ●黒人 ●日焼け・雪焼け ●血色の悪い肌 ●肌バリエーション色々 ●女性の顔(化粧の方法)●戦化粧とタトゥー とか。
ミニチュアペイント大全のこれから
もし君がペイントを始めたばかりなら、あるいは、シッカリと自分のテクを確かめ直したいなら、早めに購読を始め、ステップアップ的にちょっとずつモノにしていくのがオススメだ。
素材は全て自前だし、全て書き下ろし。更新はじっくりと、長い道のりになる。月2回をメドに更新していく予定だ。それに俺自身、ハーミットインの運営をやりながらの執筆になるので、どのくらい早く全記事をアップできるかは、全然わからない。だが、どれだけかかっても必ず完成させるつもりだ。購読者数が多くなってくれれば、もっと早く記事を書いたり、もっとバラエティに富んだ記事を作成できるかもしれない。俺は、皆と一緒に歩いていきたいんだ。ぜひ、購読してくれ。
ハーミット・カウンシル 月額1000円
用意したのはミニチュアペイント大全だけじゃない。継続課金マガジン「ハーミット・カウンシル」では、「ミニチュアペイント大全」の全記事に加えて、俺たちのハーミットインならではのコンテンツを提供していく。
評議会メンバー(カウンシルの購読者である君のことだ)がアクセスできる情報として考えているものには色々ある。俺は昔から、ミニチュア専門のホビーマガジンを自分で手がけ、日本の皆に届けるという夢を描いて来た。それがnoteのおかげで実現できるのだから、これは嬉しい! 以下、今思い付いているネタをちょっと列記してみるよ。今後の展開については、評議会メンバーである皆の意見も取り入れて行こうと思う。
ミニチュアレビュー
ミニチュアをどう味わうか? ペイントまめちしきで俺は「見ることもスキル」と言っている。元は観劇とかで発展した「見巧者」の文化は、ミニチュアと相性がいいと思っているんだ。ハーミットインで扱うミニチュアたちは、ほとんどが、パテを用いて作成された「トラディショナル」というスタイルで作られている。だからオールドスクール・ファンタジーミニチュアの造形には、工業作品としての美しさではなく、手作業の美しさがあると思うんだ。毎回、特定のミニチュアをレビューしていく事で、君にその素晴らしさを伝えて行きたいし、君のコレクションにいるミニチュアたちも、ぜひ愛でてやって欲しい。
インタビュー
ミニチュアデザイナーが何を考えて、どんな事を感じながら作っているか。メーカーが何を想い、どうしているか、知りたくはないかい? 俺は知りたい。だから聞こうと思う。すでに、複数のメーカーやデザイナーと、コンタクトを取っているよ。
ホビーエッセイ
俺は、ハーミットインという、小さいながらも独立したホビービジネスのオーナーになった。特定メーカーにいると、言えないことも沢山あったりする。会社には方針やブランドがあるのだから、それは当たり前だ。一方、今の俺は自分のビジネスをしているから、俺は俺の信じることをそのまま伝えることができる。ホビーエッセイといっても、別に堅苦しい事をボガーンとやりたいわけじゃない。それはミニチュアホビーを楽しむ上での提案だったり、投げかけだったり、応援だったり、助言だったりするだろう。あるいは、俺自身が辿ってきたホビージャーニーを振り返り、それぞれのライフステージでどうホビーを楽しんできたかの体験談やアドバイスをシェアできるかもしれない。「ペイントまめちしき」のnote版みたいな感じかな。
ハーミット・カウンシルの更新は、ペイント大全の2回に加えて2回の月4回をメドにしている。とはいえ、こちらも購読者数が多くなってくれれば、もっと早く記事を書いたり、もっと多くの記事を届けられるかもしれない。この他にも色々なアイディアがある。例えば、オールドスクール・ファンタジー世界とそこでミニチュアをどう楽しむのかの一例として、俺がかねてより創造してる「ハルクウーベン設定資料集」なども紹介したいと思う。オリジナルのゲームなんかも、製作できるかもしれない。俺としても、皆に喜ばれることに、ハーミットインの力を注ぎたいんだ。購読をよろしく!
カウンシルとnoteでなんかスゲエことができそう
将来は、俺ばっかり発表するんじゃなくて、他の皆からも投稿を受け付けたり、noteのタグ共有でイベントやったりして、みんなで楽しく盛り上がっていけたらいいなと思っている。昔、近所のホビーショップとかにいたよね。色々話してくれて、教えてくれる兄ちゃんみたいな人。センパイ風を吹かすとか、説教するとかじゃなくてさ。なんか面白いニーチャンで、一緒にいると楽しい気分になる。大人になると、そういう場所ってどんどん減ってくよね。俺は、ハーミット・カウンシルとnoteを介して、全国にいる趣味人仲間でそういう場所を作れるんじゃないかと思っているんだ。
昔は、同じ街に住んでいて、クラスとか学年とか部活が同じで、同じ趣味じゃなかったら、仲良くなるどころか、話すこともロクになかった。インターネットがある今だから、昔できなかったような事も、できるような気がする。ハーミット・カウンシルとnoteを通じて、日本全国でオールドスクール・ファンタジーミニチュア好きな人たちがつながって、楽しい場所が作れたら。なんだか、ワクワクしてこないか? 俺はワクワクしてる。将来これは、なんか凄いことになる。そんな気がするんだ。
おわりに
なんだか、すげえ長文書いたね。読んでくれて、どうもありがとう!
それと、いつも俺に「サポート」をくれているみんなへ。みんなのサポートのおかげで、noteでの活動ペースが早まり、こんなにも早く有料マガジンの初期整備ができたよ。本当にありがとう。力になってるぜ!これからもよろしく!
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