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🔰コートデアームズ:開封、使い方、手入れ

ここでは、初めてコートデアームズを使う人のために、3つのキホンを紹介。また、ちょっと役立つヒントもあわせて紹介する。

1) 開封のしかた 2) 基本的な使い方 3) 手入れのしかた


コートデアームズ:開封の儀

購入したばかりのボトルは、フタ部分が封印されている。このタイプは現在珍しいので、封印の解き方を説明しよう。

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1:シーリング(封印)には2種類ある。これはフタのバージョンが現行2種類あるためで、どちらも現役だ。

2&3:ツマミを指でつまんで、フタの線にそってムニョーンと引っ張れ。そうすると写真のようにペリペリと封印が取れてくる。このまま一周。これでおしまい。


ひっかかったり、切れちゃったりしたら?

コツは、力を右へ一方向にかけて、ゆっくり引っ張ること。

もし途中でひっかかったり、力をかけすぎて「ブチン」とシーリングが切れても心配ない(人生と同じで、こうしたトラブルはたまにある)。

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1&2:1はひっかかった場合で、2は切れちゃった場合。どちらも、フタのガイド線にしたがって2、3 回、モデリングナイフで軽く切れ込みを入れてくれ。その後引っ張り再開。

3:テーレッテレー! これで開封OKだ。


基本の使い方:シェイク&水のばし

コートデアームズは、かつての初代&二代目シタデルカラー。その歴史もあり、かなり濃いブレンドがされているため、シチューのようなトロトロ感。現行シタデルカラーよりもなめらかで、ファレホやアーミーペインターに比べると、かなり固めの塗料だ。

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1:ボトルからそのままは、ちょっと濃すぎ。それがコートデアームズ。

2:フタをしめたままボトルをよく振り、中身をよく混ぜてから開ける。

3&4:パレットに取り、水道水で少し伸ばす。基本は、このくらいの割合で水を足し、パレット上で筆でクルクルとカラーをコネてペイントだ。

5:筆にカラーを含ませ、ペイントを楽しんでくれ。


薄塗り2回は厚塗り1回に勝る

「濃い塗料を一度厚塗りするよりも、薄い塗料を何度か塗り重ねた方が、筆目が消えてキレイに発色する」ことを覚えておいてくれ。特にベースコート(最初の1色目)は、ムラなくペイントすることが大切。

コートデアームズを始めとする「水溶性カラー」は、乾くと水に溶けない。つまり耐水性になるから、塗り重ねた色が下地色を溶かす心配はまったくないのだ。5分もすれば乾くから、乾き待ちのストレスもない。

慌てて厚塗りせず、薄塗り2回を心がけよう。写真1は1回目。写真2は2回目の塗り重ねだ。背景が違うのでちょっと見にくいけど、色ムラがなくなっているのがわかるだろう?

2回でもムラが出たらどうするかって? 3回塗ればよいのだ。もし塗り重ねた時に表面がモタつくようなら、カラーが濃すぎる証拠。水でちゃんと伸ばして塗ろう。

コートデアームズは、隠蔽力(下にある色を覆い隠す力)において、現行シタデルカラーのBASEレンジほど強くない。代わりに、透過力(下地の色を透かしながら、自身も発色する力)の高さを、さらに極めたタイプのカラーなのだ。これは、コートデアームズが、グラデーションづけの性能に特化しているから。しかもファレホより濃いめのブレンドだ。

ベースコートを薄塗りでムラなくペイントできたら、もう安心。あとは、コートデアームズの高い透過力が、君のペイントを大いに助けてくれるだろう!


使う前には振って振って振りまくれ

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コートデアームズに限らず、水溶性カラーは、ボトル底に顔料がたまりこみやすい。これは塗料が変質したのではなく、顔料と攪拌剤の比重が違うから分離しただけ。うわずみ液でペイントしようとすると、当然ながら、塗料の均一さが損なわれている状態。

シツコク言うが、使う前にはフタを閉めた状態でボトルをよく振り、中身をよく混ぜてから使うこと。ただし、棒などでボトルの中身をかき回すのはNGだ。空気を混ぜ込んでしまうから、ホイップクリームと同じように空気が混ざり込み、塗料のボトル内乾燥や変質をまねく。

なお、撹拌用メタルボールをボトルに入れておくと、フタを閉めて振るとき超ベンリ。模型用塗料を扱う店で購入できる。撹拌用メタルボールはステンレス製だから、中でサビる心配はない。

俺の場合、各ボトルに3個ずつドボンと沈めてあるぜ。


カラーチップで実用的な収納を

コートデアームズのフタ上に筆でチョンと中身のカラーを置いておくといい。上から見ただけでボトルの中身がどのカラーか分かってベンリだ。

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コートデアームズの保管には、積み重ねトレーやコンテナの類がオススメ。積み重ねタイプのボックスは丈夫だし、ペイントの時にバーンと広げやすく、収納が省スペースだ。雑貨店なり100円ショップなりで、お気に入りを探してくれ。


塗料がプリンになる前に

コートデアームズは、密閉性の高いボトルが特徴。フタをちゃんと閉めておけば、そうカンタンにボトル内で塗料がカピカピになることはない。

だが、ペイント中にフタを開けていると、フタの裏にカラーが流れ込んだり、ボトル内のカラーが少しずつ乾燥していくのは事実。

フタ裏に乾いたカラーがこびりつき、フタがちゃんと閉まらなくなってしまったら、乾いたカラーをツマヨウジやナイフの先などでこそぎ出せ。カラーは硬くなったゴムのような状態で固まっているはずだ。ゴソリと取れて気持ちいいぜ。

また、半年に一度くらい、水道水を数滴ボトルに入れてやり、シェイクをしてやると、カラーをさらに長持ちさせられる。

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ちなみに俺は、20年前に開封したコートデアームズを持っているが、ダマになることも、ボトル内で乾くこともなく、シチューのような濃さのまま、今なお現役だ。

この長持ち品質。初代&2代目のシタデルカラーであった昔から、コートデアームズが今なお持ちつづける誇りの一つと言ってよい。


おわりに

以上、コートデアームズに関する基本的なことをまとめてみた。

いったん身につけてしまえば、あとは気楽なものだ。たっぷり楽しんでくれ!


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ハーミットイン商店:コートデアームズ」を訪れてみよう

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