🔰コートデアームズ:開封、使い方、手入れ
ここでは、初めてコートデアームズを使う人のために、3つのキホンを紹介。また、ちょっと役立つヒントもあわせて紹介する。
1) 開封のしかた 2) 基本的な使い方 3) 手入れのしかた
コートデアームズ:開封の儀
購入したばかりのボトルは、フタ部分が封印されている。このタイプは現在珍しいので、封印の解き方を説明しよう。
ひっかかったり、切れちゃったりしたら?
コツは、力を右へ一方向にかけて、ゆっくり引っ張ること。
もし途中でひっかかったり、力をかけすぎて「ブチン」とシーリングが切れても心配ない(人生と同じで、こうしたトラブルはたまにある)。
基本の使い方:シェイク&水のばし
コートデアームズは、かつての初代&二代目シタデルカラー。その歴史もあり、かなり濃いブレンドがされているため、シチューのようなトロトロ感。現行シタデルカラーよりもなめらかで、ファレホやアーミーペインターに比べると、かなり固めの塗料だ。
薄塗り2回は厚塗り1回に勝る
「濃い塗料を一度厚塗りするよりも、薄い塗料を何度か塗り重ねた方が、筆目が消えてキレイに発色する」ことを覚えておいてくれ。特にベースコート(最初の1色目)は、ムラなくペイントすることが大切。
コートデアームズを始めとする「水溶性カラー」は、乾くと水に溶けない。つまり耐水性になるから、塗り重ねた色が下地色を溶かす心配はまったくないのだ。5分もすれば乾くから、乾き待ちのストレスもない。
慌てて厚塗りせず、薄塗り2回を心がけよう。写真1は1回目。写真2は2回目の塗り重ねだ。背景が違うのでちょっと見にくいけど、色ムラがなくなっているのがわかるだろう?
2回でもムラが出たらどうするかって? 3回塗ればよいのだ。もし塗り重ねた時に表面がモタつくようなら、カラーが濃すぎる証拠。水でちゃんと伸ばして塗ろう。
コートデアームズは、隠蔽力(下にある色を覆い隠す力)において、現行シタデルカラーのBASEレンジほど強くない。代わりに、透過力(下地の色を透かしながら、自身も発色する力)の高さを、さらに極めたタイプのカラーなのだ。これは、コートデアームズが、グラデーションづけの性能に特化しているから。しかもファレホより濃いめのブレンドだ。
ベースコートを薄塗りでムラなくペイントできたら、もう安心。あとは、コートデアームズの高い透過力が、君のペイントを大いに助けてくれるだろう!
使う前には振って振って振りまくれ
コートデアームズに限らず、水溶性カラーは、ボトル底に顔料がたまりこみやすい。これは塗料が変質したのではなく、顔料と攪拌剤の比重が違うから分離しただけ。うわずみ液でペイントしようとすると、当然ながら、塗料の均一さが損なわれている状態。
シツコク言うが、使う前にはフタを閉めた状態でボトルをよく振り、中身をよく混ぜてから使うこと。ただし、棒などでボトルの中身をかき回すのはNGだ。空気を混ぜ込んでしまうから、ホイップクリームと同じように空気が混ざり込み、塗料のボトル内乾燥や変質をまねく。
なお、撹拌用メタルボールをボトルに入れておくと、フタを閉めて振るとき超ベンリ。模型用塗料を扱う店で購入できる。撹拌用メタルボールはステンレス製だから、中でサビる心配はない。
俺の場合、各ボトルに3個ずつドボンと沈めてあるぜ。
カラーチップで実用的な収納を
コートデアームズのフタ上に筆でチョンと中身のカラーを置いておくといい。上から見ただけでボトルの中身がどのカラーか分かってベンリだ。
コートデアームズの保管には、積み重ねトレーやコンテナの類がオススメ。積み重ねタイプのボックスは丈夫だし、ペイントの時にバーンと広げやすく、収納が省スペースだ。雑貨店なり100円ショップなりで、お気に入りを探してくれ。
塗料がプリンになる前に
コートデアームズは、密閉性の高いボトルが特徴。フタをちゃんと閉めておけば、そうカンタンにボトル内で塗料がカピカピになることはない。
だが、ペイント中にフタを開けていると、フタの裏にカラーが流れ込んだり、ボトル内のカラーが少しずつ乾燥していくのは事実。
フタ裏に乾いたカラーがこびりつき、フタがちゃんと閉まらなくなってしまったら、乾いたカラーをツマヨウジやナイフの先などでこそぎ出せ。カラーは硬くなったゴムのような状態で固まっているはずだ。ゴソリと取れて気持ちいいぜ。
また、半年に一度くらい、水道水を数滴ボトルに入れてやり、シェイクをしてやると、カラーをさらに長持ちさせられる。
ちなみに俺は、20年前に開封したコートデアームズを持っているが、ダマになることも、ボトル内で乾くこともなく、シチューのような濃さのまま、今なお現役だ。
この長持ち品質。初代&2代目のシタデルカラーであった昔から、コートデアームズが今なお持ちつづける誇りの一つと言ってよい。
おわりに
以上、コートデアームズに関する基本的なことをまとめてみた。
いったん身につけてしまえば、あとは気楽なものだ。たっぷり楽しんでくれ!
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