おすすめ英語学習法 #2:伝える力をつける → 『独り言千本ノック』!!
前回の『ボキャブラリ力の鍛え方』に続き、今回は「これをやらなかったら英語話せるようになっていない」と思うほど効果があった『独り言千本ノック』についてまとめます。
前回の内容はこちら。
『独り言千本ノック』とその効果
『独り言千本ノック』…これはもう読んで字のごとく、「ひたすら独り言で英語喋りまくる特訓」。
※ あくまでイメージによるネーミング → 実際千回練習するわけではない
これは単純なようですが、スピーキングまたは英会話力不足に悩む人の中でかなり多い課題、「思考を英語で言語化できない」問題に悩む方は絶対やったほうがいい、めちゃくちゃ役に立つ練習なんです。
まず、「思考を英語で言語化できない」問題がある方の場合、正直、いきなり英会話だとちょっとハードルが高すぎる事が多いです。
英会話の場合、相手との人間関係、相手の発言の理解、相手のアクセントや言い回し、話題の予測とコントロールの度合い、相手に対する自意識などなど、『自分の思考を英語で言語化』以外の課題、要素、タスクが非常に多い。
英会話は、『思考を英語で言語化』するよりもずっとハイレベルで複雑なんです。
余計な要素が多いほど学習効率も落ちますし、基礎が固まっていないところに家を立てても土台はいつまでもグラグラのままになるので、もったいないです。
先に土台を固めてしまった方が、何度も「あ、傾いた!こっち強化しなきゃ!あ、あっち壊れた!直さなきゃ!」的行ったり来たりをする必要がなくなるので効率がよい。
そしてこの「思考を英語で言語化」スキル、仕事上の優先度合いはむちゃくちゃ高いです。
なぜならば、こちらが発注側、というか、何か要望を伝えて相手にやってもらう立場でコミュニケーションする場合、最悪、これさえできれば仕事を前に進められることが多いからです。
そして、こちらが相手の要望を聞く立場の場合も、確認とすり合わせにはこのスキルは絶対必要。
本当に、これができなかったら仕事はできない、と断言できるレベルで重要なので、これに特化した練習をして、とっととこの力をつけてしまうことを全力でオススメしたいです。
『独り言千本ノック』のやり方
『独り言千本ノック』は、『思考を英語で言語化』力アップのための特訓なので、思考、言いたいことがないとそもそも成り立ちません。
そのため、先にそれを準備します。
オススメなのは、いくつか実際に自分が経験しそうなシチュエーションを書き出してみること。
とっつきやすい例としては…
取引先、ビジネスパートナーと面会、会議等の日程をすり合わせる
チームミーティングでアイスブレイク的に、週末何をしたかお互いシェアしあう
プロジェクトメンバーに「○日△時までにこれここまでやっといて」と念押しする
などでもいいですし、もし近々旅行を予定しているのであれば…
ホテルに着いてチェックインし、ついでに設備について確認する
ホテルのレセプションや観光情報センターなどでツアーの情報を入手する
レストランなどに予約を入れ、実際に行ったら予約を確認してサービスを受ける
などでもいいです。
ただ、最初からハードルを高くしすぎる必要はありません。
自分の英語力に合わせ、必要に応じて多少の暗記も混ぜながら実践していくと効果的です。
初心者レベルの方は → 『自販機方式』と組み合わせる
『思考を英語で言語化』スキル初心者レベル = 日常的な一言フレーズ、たとえば「〜で○時に待ち合わせましょう」「あと 〜 分で着きます」「○日のご予定は?」などがすっと英語で出てこない
初心者レベルの場合、『思考を英語で言語化』だとハードルが高すぎ、心が折れてやる気を失ってしまうことがあります。
そのため、あまりむりせず、『自販機方式』を『独り言千本ノック』に活用すると効率がよいです。
この場合、どうしても最初は暗記量が多くなります。
暗記は飽きやすいので、できるだけ「これ覚えたら即役立つ」というフレーズに絞って、覚えたいものだけ覚えていくようにするといいですよ。
『自販機』+『千本ノック』する場合は、次のステップで進めると話せるようになった実感を得られやすい → やっていて楽しいのでオススメ。
『自販機方式』用教材の中のどこで『独り言千本ノック』するか決める
その会話をするシチュエーションを書き出す
繰り返し音読(なんなら身振り手振りつけて演技も)してフレーズを記憶
書き出したシチュエーションを見て会話を再現(=『独り言千本ノック』)
なお、性格や、同居人がいる場合はその方のノリや許容度にもよってはできたりできなかったりするとは思うものの、一人数役演じ分けながらの独り言特訓もオススメです。
これは、思考言語化だけでなく、返事の仕方やその先の会話の練習にもなるのでとても効果的。
すでにある程度英語力がある方は → ネタの難易度や表現方法を変えて特訓
すでにある程度以上の語学力がある方は、プレゼンやネゴシエーションなどを想定して、なんならある程度資料も作るか、すでにあるものをなにか使ってやってみるのがオススメ。
本番に向けた練習にもなり一石二鳥です。
プレゼンや交渉を想定して『独り言千本ノック』する場合は、自分の思考を予め英文に落とし込むことはせず、要点と想定される質問だけまとめるようにします。
すでに言語化された情報を口にするのは「思考を英語で言語化」するのとは脳のプロセスが違うので、英文を先に用意しないのがポイント。
そして余裕があれば、次のような形で千本ノックを発展させることもできます。
レコーダーや録音系アプリなどを使って自分の音声を録音して聞き直し、再トライして表現の精度を高める
録音した自分の声に対し、英語で質問、反論、「具体例をあげてもらえませんか」的な要求を投げかける
その質問、反論、要求に実際に答えてみる
また、ついでにスマホやパソコンでメモやテキスト系アプリを立ち上げておき、英語での音声入力をオンにしておくと、ある程度発音の精度の確認もすることが可能です。
スマホ、パソコンが正しく認識できる発音ができている = 英語圏の人にも自然に英語として理解できる発音レベル、なので。
発音については、いくつかポイントをあげた記事があるのでそちらも合わせてどうぞ。
今英会話レッスンを受けている方は → レッスン前に『独り言千本ノック』で準備する
上に書いた通り、英会話は独り言に比べてその中に含まれる要素が圧倒的に多いため、『思考を英語で言語化する』スキルの習得にとってはあまり効果的な練習にはなりません。
ただし、『思考を英語で言語化する』プロセスは会話を成立させる上で欠かせない要素ではあります。
これができないと、会話の精度も内容のレベルもあがらず、結果として全体が伸び悩む…という悪循環になりがち。
ですので、すでに英会話レッスンを受けている方については、レッスンに行く前に、ある程度次のレッスンの内容を予習するか、自分でネタが決められるのであれば決めた内容で、『独り言千本ノック』を行っておきましょう。
「言いたいことは言える、質問されたら理解できない」は「言いたいことも言えないし、質問されても理解できない」よりずっといいはず。
そして質問や相手の発言はこちらではコントロールできませんが、自分が言いたいことを自分が勝手に言うのはこちらのコントロール範囲内、自分次第です。
せっかくお金を出してスキルを身につけに行っているのであれば、自分に役にたつようにレッスンをコントロールして、最大限有効活用していきましょう。
それでは皆さん、Happy Learning :)
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