見出し画像

【対談会記事 in cluster】2日目:ニコニコ動画について(般若心経ポップ~三重奏~)

本記事はメタバースプラットフォーム"cluster"にて実施された、「般若心経ポップ~三重奏~」の公開皆で対談会(2日目)の記事です。


公開対談会概要・メンバー紹介

【公開対談会概要】
場所:cluster(イベントサーバー)
『1日目』
2024年1月20日(土)19:30~20:30
テーマ:仏教
『2日目』
2024年1月21日(日)19:30~20:30
テーマ:ニコニコ動画

※1日目の記事はこちら!

『蒼』
インターネット面白マン。
理系の人間。
『木魚の動画』を一番初めに投稿してバズった。
X(Twitter) ニコニコ動画

「お茶」※対談会2日目はお茶名義で参加。
ニコV会の運営。
ざっくりいうと、ニコニコでVの者を応援する者。
二年くらい前からニコニコ動画で活動するVTuberというのを盛り上げたいというか、ニコニコでもできたらいいなという試行錯誤をやってきた。今やっているのはランキング動画という形で動画紹介とか、noteなどでニコニコのノウハウを書いたり。
X(Twitter) ニコニコ動画 note

『sun』
VR世界の人物やワールドの執筆に特化したメタバース小説家。
VR上でリアルタイムで執筆するイベント、出張執筆などで活動。
X(Twitter) foriio Skeb

対談会2日目:ニコニコ動画について

ニコニコでVtuber流行らせてぇ~!

蒼:VTuber推しのこうどうさんにメインで話していただこうと思います。具体的にこうどうさんは何をやっていらっしゃるんですか?

こうどう:ランキング動画と、ニコニコVTuberの発掘会などをしています。

蒼:こうどうさんが関わっている〇〇の会だと、他にも特化Vの会とかニコV会があるんですよ。

こうどう:特化Vは由宇霧さんが中心に作っていて、ニコV会は私が作りました。ニコV会のTwitter(現在はXですが、以下Twitterで統一)アカウントは2021年9月に作りましたが、ランキング動画やVTuberが出演する番組の告知、「このジャンルに投稿するならばこのタグを動画につけなさい」というアナウンスなどをしております。

蒼:大事ですね、ニコニコ動画のタグ付けは。歌ってみた、踊ってみた、VTuberとか。自分の特性に適したタグを選んだり、その時流行っているタグを付けたりするのが、再生数を伸ばすには重要ですね。

お茶:そうですね。要は仕様ですよね、ニコニコならではの。動画だったり生放送だったりありますけれども、それらに役立つ情報をTwitterやnoteで発信してみたりとか。

蒼:こうどうさんのタグに関するnoteとか見たいなぁー! ちゃんとVTuberにも役立つ情報あるでしょw せっかくclusterだし、画面共有して見てみない?

こうどう:そうですねw

お茶:この記事では、「YouTube以上にタグが大事だよ」という話をしておりますと。ニコニコ動画にはジャンルが17個あります。エンターテインメント~R18まであるが、それぞれのジャンルの中に、月ごとに変化する15の「人気タグ」(昔はカテゴリと呼んだ)が存在します。その人気タグにつけると、そのタグのランキングに乗れるという仕様です。投稿時につけなくても、タグロックすれば大丈夫です。(ニコニコ動画はタグを視聴者も変更できるが、ロックされたタグは視聴者による変更ができない)

蒼:動画に付けられるタグは全部で10個までだっけ?

お茶:11かな。実は11個全部タグロックすることもできます。全部やるのはあまりオススメしていないですがw

蒼:6つくらいがベストですねw VTuber自身の名前のように絶対にユーザーに編集して欲しくないものは、ロックできるので安心ですね。

お茶:ニコニコ動画ではランキング一覧から視聴者が来る場合が多いから、「タグをつけなさい、うたこお姉さんを見習いなさい(投稿した動画でタグロックした6つ中、4つが人気タグになっている)」と記事に書いています。

蒼:大事!

お茶:大事です!

蒼:私が補足すると、ニコニコ動画のランキングページでは再生数急上昇されているのがピックアップされていますが、集計がたしか朝の5時とか6時です。だから、5時とか6時を開始時点にした24時間が集計時間になるので、夜中0時みたいな中途半端な時間にあげちゃうともったいない。(5~6時間の再生数で集計されるから、24時間の再生数で集計された動画に対して不利になる)土曜日日曜日の朝とかは、暇だから人が動画見るから、曜日を選んで朝5時くらいに投稿すると、ランキングを狙うなら有利になります。

お茶:またこれも……切り抜きの話とかを書きましたね。

蒼:うんうんうん。

お茶:コンテンツツリーというニコニコの独自のシステムがあってですね。例えばボーカロイドの曲をAさんが投稿して、その「二次創作」としてBさんが「歌ってみた」を投稿したとしましょう。Bさんの動画は、Aさんの動画を親作品として登録することができます。「私の作品は、この作品をもとにつくられました」と、元作品にリスペクトを示すような形で登録できます。こういうのを登録しておくと、このBさんの動画が再生されればされるほど、Aさんにも少しだけ収益が加算されていきます。「子ども手当」とも呼ばれていますがw

sun:素晴らしい。

お茶:このような「二次創作」が生まれれば生まれるほど、親作品を作った人が潤っていくようなシステムがありますと。最近、作品そのものがニコニコに投稿されていなくても、ライセンス情報をニコニ・コモンズに登録すると、これだけで収益を得られる。

蒼:概念だけでってこと?

お茶:そうです。いろんなファイルをあげて共有できる。ライセンス情報としてあげると、コンテンツとして紐づけることができて、ニコニコの中だったら「子ども手当」をもらえる。YouTubeで配信されている方々は多いですよね。その人が登録されたとすると、誰が切り抜き動画を作っても、収益が得られるようになる。VTuberの二次創作ならMMDとか。かつてあったゲームアツマールとか、なんならイメージソングのカバーやオリジナルソングとか。最近は推しスライムとかもあってw 色んなことができるから、「ライセンス情報登録すればいいんじゃない?」とnoteで話しています。

蒼:これは知らなかった。

お茶:できたのが結構最近かな。2021年か。

蒼:YouTubeと喧嘩せず共存するのがニコニコらしいですね。

お茶:そうですね。公式サイトの説明ページでも、いらすとやのVTuberの画像を使っているから、完全にVTuberを狙っているだろうなと思いますw

蒼:確かに狙っているw

お茶:立ち絵が多いかな? VTuberライセンス情報とかについては。透過とかも含めて。

蒼:私も最近、「まだ何も決まってない」という月1のバラエティイベントの切り抜きを作っています。最近公式が素材の配布を始めましたから、アイキャッチのBBを作ったりしています。

お茶:まだナニに関しても、素材をニコニ・コモンズに配布・登録してほしいという気持ちがある。使おうと思えば誰でも使えるけど、知っている知らないで上手く使えるかどうかが変わるので、その情報の格差をできるだけ無くしていくのが僕の活動ですかね。

お茶さんによるランキング解説

蒼:ランキングの話、さっき軽くしちゃったからなぁ……w お茶さん、何か話すことあります? VTuberとランキングの話は、切っても切れない話だと思うんですけれども。

お茶:そうですね、僕が最初に目指していたことは……ニコニコのエンタメのページに、大手VTuberの切り抜きとかが結構あがるんですけれども、ここに「個人VTuber」みたいなタグが表示されて、ランキングが作られたら良いなと思ったんですよ。大手が目立つことには何も文句はないですけど、それだけだとつまらないから、最初「個人VTuber」というタグを推すようになった。やや普及しつつあるけど、まだこのページに並ぶほどではないという状況ですね。僕が最近そっちより推しているのが「VTuber唱歌」というタグで、そのタグが付けられた動画を集計してランキング動画を作っております。

蒼:唱歌とはどういう意味なのでしょうか?

お茶:要は歌動画のことですね。歌ってみたとか、オリジナル曲、歌枠の切り抜きなども含めた、VTuberさんが歌っている動画に対してタグ付けを僕が沢山していました。最近は、最初に動画投稿した時からつけてくれる人も増えました。

蒼:嬉しいね!

お茶:まあまあ普及したという感覚はあります。唱歌という「なんでそんなややこしい名前にしたんだ?」と言われると「サーセンw」って感じなんだけれどもw 経緯としては、VTuber関係の人のタグがないかなと2020年くらいに古い動画を調べてみたら、VTuber唱歌ってタグが2019年~2020年くらいにいくつかの動画にタグが付けられていました。つまり、僕が作ったというよりは「これそのまま使えばいいんじゃね?」と思って使い始めました。それから、色んなランキング動画を作るようになりましたが、唱歌だけに特化したランキング動画も作るようになった。歌ってみた動画を投稿しているVTuberは多かったと思います。2021年にニコV会を始めたと言いましたけど、当時からもう配信勢が多かったのがVTuber界でしたから、動画を作るのがメインの人は少数派でしたが、それでも「歌ってみた」は作る人は多い印象でした。

蒼:動画にしてくれるの嬉しいですよね。動画にして欲しい派です。なぜなら生放送のアーカイブは追いにくいから! あるVTuberがバズった時に「見てみようかな」と思ったとき、まとまった動画(切り抜きや歌ってみた)があると、その人の魅力がすぐに分かって良いです。そうでなくても、もっと歌ってみた動画をあげて欲しいなと思っております。

お茶:これが最初に作ったVTuberランキング動画で、2022年の1月に投稿しました。歌動画に限らず色々含めた、約40分の動画です。

蒼:ランキング動画一本作る時間や労力を考えると、気が遠くなる……w 

お茶:集計ソフトは有志が作ってくれましたし、メソッドもありますけれども、それでもまあまあ大変でして……w 僕はエンタメジャンルに個人VTuberが浮上するようなランキングがあればいいなと思っていました。だからエンタメジャンルにこのランキング動画を投稿し、更に大手VTuberさんの動画もランキング対象にして、そのタグを投稿した動画に付けることで、大手Vtuberさんを見に来た視聴者を、しれっと個人VTuberのピックアップに誘導するという考えもありました。

蒼:何も知らない人にアピールするには大事ですね。YouTubeのサジェストみたいな感じですね。「あなたはこの動画が好きなら、こちらの動画も好きでしょう?」って。

お茶:YouTubeのサジェストって、大手VTuberだと大手VTuberしか紹介されない感じで、結構壁があるイメージ。8ヶ月続けてみた結果、コメントの分布などから考えてみたところ、大手VTuberのリスナー層はこのランキングを観てないなと透けて見えてくるようになりました。それで「そっか」という感じで転換して、歌動画に専念してみようとなった。

蒼:なるほどね。

お茶:実際、歌ってみたを投稿されている方から結構「紹介された」と反応貰えるようになって嬉しかった。

蒼:分かる! それよ!

お茶:それがモチベーションにつながる。「面白い」と言って貰えるのももちろん良いけど、「ありがとう」はかなり良い。それでランキング動画に専念するようになって、今に至る。2年ぐらい続けていますね。毎月ランキング動画投稿しております。

sun:お疲れさまです。

ニコニコは良いぞ!

蒼:俺はお茶さんと逆タイプで、全くなにも続かないタイプの人間なんですけれども。私がニコニコに投げてまあまあ反応があって、好きなヤツがあるので流させていただきますね。

蒼:私はニコニコ技術部の者ですが、その中でも特に電子工作の動画を投稿していました。これはiPhoneにたんぽぽ刺身乗せアプリが出たときに、面白がって作ったんですけれどもw 見て下さい、このiPhoneは3GSです。今では考えられない超昔のw で、そのアプリを皆指でやってたりしてたんですけれども、指の代わりに魚肉ソーセージを使ったら面白そうだなとw

お茶:アッハッハッハッハw

蒼:当時はそういう変なことやっている人もあまりいなくて、おかげさまで沢山コメントもいただきました。やっぱね、コメントつくと嬉しいんですよね! 反応して貰えるのが嬉しい。メチャクチャオタクなんですけれどもw

お茶:いいじゃないですか!

蒼:それで、ニコニコは良いぞという話から、ニコニコ技術部の話をさせてください。ちゃんとした組織があって、私が所属しているというわけではないけれども、(ざっくばらんに言えば)ニコニコで電子工作を作って変なことをする人たちのことです。さっきお茶さんが言っていたところの、動画に付けられるタグの一つですね。ユーザーがもともとつけていたが、公式が面白いからって採用して、技術・工作ジャンルの中にニコニコ技術部が作られた。だからもともとユーザー主体だったんですよね。ことのはじまりは、昨日話したこととも被るんですけれども――

(※1日目記事:「ニコニコと仏教について」より)

蒼:紆余曲折合って、初音ミクにネギを振らせるという文化が始まりました。それを見てニコニコ技術部が何するかと言ったら、時計とかメトロノームとか変なモノ色々仕込んで、実際にネギを振らせるって事を始めたんですね。なぜ大流行したかという話なんですけれども、ニコニコ技術部とにかく手が早い。

お茶:手が早い。

蒼:技術部に限らずニコニコ動画は全部そうなんですけれども、流行のものにとにかく乗って「俺が作ったもの見てもらいてぇ~!」って感じで、ネタが思い浮かんだら1、2日で動画を作ってあげてくる人がいるんですよね。そして彼らの間でモノマネをする。誰かが電気モーターを使った動画をあげていたら、「あえて電気を使わないぜ!」と変な技術の動画をあげたりして、同時多発的に楽しむ文化がありました。でも、みんなで競い合っているわけではなくて、協力体制もあります。「作ってみた祭」というのがあって、テーマを決めて工作を作るお祭りが何度かありました。例えば四角いもので何かを作るとか、空飛ぶもので何か作ろうとか。その空飛ぶものを作ろうと思った時、とあるアニメで有名になった、空飛ぶパンツが群れて飛ぶシーンがあって、それを実体化しようとする試みもありました。

お茶:そらのおとしものってアニメだった気がする。 

蒼:それだそれだ! あれを皆で飛ばすイベントもやりました。これ実際、秋葉原の体育館を借りて、ゼンマイ式のパタパタ飛ぶパンツを飛ばしました。

お茶:ちゃんと飛ぶんですねw

蒼:30秒くらいは飛びますね。私は面白がって……パンツってリボンついているじゃないですか。リボンを過剰に買って、他人のパンツにリボンに沢山つけることもやってましたw 他にはNT(ニコテック)東京、NT加賀、NT京都など、年間3、4イベントくらいかな? 皆で作ってみたものを実際に現地で持ち寄って自慢しあうオフ回みたいなものも行われております。

お茶:へぇ~。

蒼:あとMaker Faireというものもありまして、NTの後に出てきました。スポンサーがついているから毛色が異なるんですけれども、それもまた色々面白い。あと、ニコニコ技術部リアルイベントでかなりすごいのがありまして、超乗合馬車というのがあります。

蒼:ニコニコが毎年4月の末に有明でやっているデカいイベントです、ニコニコ超会議。そこで実際に馬車を作って、皆で乗ってもらいましょうというプロジェクトが立ち上げられました。最初はオレンジニアP概念図を描いて、尻Pさんがスケッチを描いて、tapさんがいきなり製図ですよw

お茶:すげぇ。

蒼:そこから鉄骨を切って溶接して、ハンドルを削って自作して、座席を取り付けて、走行テストをして……そうして会場を毎年馬車を引き回していてます。

お茶:川上会長まで乗っている。

蒼:それから、コスプレしたミクさんが馬車にのって、光るネギを振り回して楽しんでくれた、ということで御座います!

お茶:なるほどねぇ。

蒼:さて、こんな感じでニコニコ技術部の良さを伝えさせていただいんですけれども、ニコニコ技術部の方で「なんじゃらほい」って分からないところとかあります?

sun:それでは私の方から。今回の対談会の打ち合わせの時、ニコニコ技術部は「必ずしも電子工作とは限らない」と聞きましたが、そちらについて伺えますか?

蒼:そう、その話もさせていただきます! ニコニコ技術部の中には物理的な電子工作をする人以外にも、モデリングとかプログラミングとか、あとMMD(MikuMikuDance)とかを作っている人もいます。特にプログラミングができる人とニコニコ動画の相性が良いです。ニコニコ動画がよく仕様変更するのと、ニコニコ動画の起源そのものにも由来があります。ニコニコ動画ってもともとYouTubeだったって話、知っている人います?

お茶:僕はなんとなく。

蒼:そうそう、あのね。YouTubeから動画のページを間借りして、YouTubeにコメントを付けて流すサービスだったんです。つまりYouTubeに投稿されている動画にコメントをつけるのが最初のニコニコ動画だったんです。

お茶:つまり、動画をアップロードしたりはできなくて、コメントをつけるだけの機能しかなかった。

蒼:そう! そういう既存のサービスを改造して、改善をしていくのがニコニコ動画の文化です。特に過渡期の時に遊んでいる人が結構いまして、動画のコメントに特定のコマンドにいれると、特定のワードに変化するとか、動画から動画にリンクするとか。そういうのを使ってゲームブックみたいな動画を作ったりとか(はい、いいえの選択肢によって、動画のリンク先が変わる)、そういう技術の仕様を使って新しいものを作ろうとする文化みたいなものがありました。他にはゲームとコメントを組み合わせるものとか。

sun:弾幕でしたっけ? それでゲームを作ったのを聞いたことがある。

蒼:そう、弾幕でマリオブラザーズをクリアさせようとする人もいました。コメントで右って打つとマリオが右に行き、ジャンプって打つとジャンプすします。でも皆好き勝手にコメント打つから、ウロウロウロウロジャンプジャンプする訳じゃんw そういう、技術的な穴をついて変なことをしている人がいっぱいいらっしゃって。というような感じで、物理的に何か作っている人だけがニコニコ技術部という訳じゃないです。

蒼:このきりんさんなんか、自作ソフトで視聴者と遊んだり、放送にテロップを表示できるツール、モザイクをかけられるツールを作ったりしていますし、その他にも色々……って感じで人によってできることが違うから、協力し合って何かプロジェクトが動いたりするのが、clusterでワールドやギミックなどを作ってイベントなどを作り上げていく文化に通じるところがあると思う。

sun:私もプログラミングとかアバター作りとかは全くできないけど、得意の小説で色々できるから、その魅力は分かるかも。

蒼:そして、「なんか動画アップロードしてみようぜ!」という話で御座います。これは公式ページの若葉マークがついているところをクリックすると出てきますが、ちなみに来場者の皆さんの中で動画をアップロードしていらっしゃる方はいます?

出居ヒビキさんからcluster内コメントにて:「以前アップしてました!」

蒼:マジで!? 後で見ます! そして説明の続きなんですけれども――。

蒼:運営がちゃんと「埋もれた動画発掘祭」みたいなことやってくれるんですよ。

こうどう:広告収入が中心になると、できるだけアクセス数を増やしたくて、ユーザーに見られるような動画を「オススメ」として見せるようになる。そうじゃないと収入になりませんからね。ですが、ニコニコ動画は広告収入じゃなくてプレミアム会員というサブスク型だからこそ、アクセスが直接的に直接的な収入にならないから、そういう「祭」も積極的にできます。

蒼:そして、収益化もできるという話です。ニコニコ動画の収益化の特徴ですが、昔は足切りライン(一定以上の再生数やマイリスト数がなければ、集英帰化が認められないなど)ありましたけど、今はないです! 収益化を通したら、すぐに収益が得られるようになる。小銭……って言い方もアレですけど、自分が作ったものがちょっとでもお金になる、0円と1円でも稼げたという違いはかなり大きいのですよ。何らかのお金の可能性になるというのはスゴいことだから、ニコニコは良いぞいう話であります。

ニコニコに帰ろう

蒼:ちなみに私、10年ぐらい前に動画バズったりして、天狗になったり挫折したり色々した人間なんですけれども、最近またニコニコで活動しようと思っております。

※対談会中は失念しましたが、蒼さんが制作した「もしも動画がバズった時のフローチャート」をここでお見せします。ニコニコ動画の特性上、時には多数のコメントが押し寄せる場合もあるので、その際にメンタルを保つためのフローチャートです。

蒼:で、動画を投稿する以外にもニコニコ動画に貢献できる手段が御座います。SimleSというものです。お茶さんはSmileS発足当時から加入されています。

お茶:今はSmileSに入っていないけれども、これは公式が作っているニコニコチャンネル(有料サブスク)です。ユーザーがこれに月額1,980円(税込)で参加できます。参加したらどうするかというと、雑に言うとニコニコの仕事をします。金払って仕事すんのかよって感じですけれども――

お茶:SmileSに入った人が「この動画を推薦したい!」というのを実行するため、ニコニコの総合TOPに掲載する「推し枠」とかがあります。あとはクリエイター応援ブロマガ(動画を宣伝するブログ記事)とか、クリエイターを応援する生放送とか(最近はボカロ系が多い)、クリエイターを呼んでインタビューしながら動画を流すことで視聴者さんに紹介する番組をやっていたりします。まあ、色んなニコニコで活動されているクリエイターさんを紹介するというのが主な活動です。

蒼:素晴らしい! そしてサブスク料金が意外と高かったねw

お茶:ここに入ってくる人は相当なニコニコ好きですw 2.000円くらい払って仕事をするという変態しかいませんw でも、人数はまあまあいます。

蒼:さっき話した超乗合馬車で、私が作った光るネギが振られていましたが……これを作って動画をアップロードしたのが、超会議の3日前だったんですよ。「超会議で光るネギ振ってね!」って宣伝したけど、3日前だったから現地で振って貰えないかな……と思っていたんですよ。

蒼:そしたら、SmileSのスタッフさんの誰かがいち早く情報をキャッチアップして、動画をアップした翌日に「光るネギ」をツイートして下さったんですよ! 「メチャクチャ仕事できない!? やば! 本当に感謝しております!」というお話で御座いました。

お茶:蒼さんの活動を見ていたという人がいたんでしょうね、SmilSのスタッフの中に。

蒼:そうそう、ありがたいな~! つよつよなスタッフがいたんですよ!

2日間の対談会を通して(sunより)

そもそもこの記事・対談会の発端は、sunがVket CloudにてVketらぼが主催するVket即売会「メタコミ」(会場はこちら)に出展するのが決まったことが発端でした。この記事が公開された、その日の夜のコアタイムには、私も会場にて来場者と交流を図っていることでしょう。

元は私もコミティアや文フリなどで一次創作小説を頒布していた同人作家。世の中がコロナ禍に襲われて以後、現実の即売会には全く行かなくなりましたが、出展すると決まった時は懐かしいさと共に燻っていた情熱が再燃したものです。一発ブチ上げてやろうと。

そこで、大々的にコラボを行いたいと考えたとき、1日目のnoteにも書きましたが、「いつか記事を書いて欲しい」とありがたいお言葉を仰った蒼さんにお声掛けした次第です。

記憶が正しければ、たしか蒼さんは「ニコニコ技術部について書いて欲しい!」と仰っていたはずです。だから私は率直に「ニコニコ技術部の記事を書き、出展しましょう」と申し上げましたが、そこから「お茶さんも呼んで、ニコニコ以外にも仏教の話もしてみたい!」と話が広がり、こうしてボリュームたっぷりの記事を書くに至ったわけです。

仏教、そしてニコニコ動画。一見すると、遠く離れているような題材を二日間に渡って対談するのに、果たして上手く内容をまとめることができるか、少しばかり不安に思うところはありました。しかし、いざ蒼さんとこうどうさん(お茶さん)の対談を目の当たりにすると、文化や時代に合わせて柔軟に変化する仏教の歴史と、N次創作の繰り返しによって千変万化するニコニコ動画の文化が、想像以上に相性が良いことに驚きました。

小さい時から慣れ親しんでいる仏教。家族と一緒に笑うなど、青春時代を過ごしたニコニコ動画。それらの新たな一面を見せつけられ、かつこんなにも間近まで迫る事実に対し、不思議でありながらも大いに興奮を覚えました。さながら、テレビの向こう側にいる有名人の隣に立っているという贅沢感のような。

特に、楽しい場所として視聴者として身近にあったニコニコ動画が、クリエイターとして身近なニコニコ動画に変わる瞬間を、2日目に体験したのは灌漑深かったです。もしかしたら、私もニコニコ動画の(投稿主に限らない)クリエイターとして携われることを考えると、幼いころに夢想した面白おかしい人生を実現できるようで感慨深いものです。

今回、貴重な機会をいただけた蒼さん、こうどうさん(お茶さん)には心の底から感謝致します。VTuberの方々に対して小説を書きおろしている小説家としても、VTuberのランキング動画などには興味がありますし、実は一度も行ったことがないニコニコ超会議に行く大きな動機ができました。

昨今、忙しい日々がまだまだ続くこの私ですが、いずれ落ち着いたらニコニコ動画にも、仏教のように柔軟に自身を変質させて、適応、そして楽しみながら携われたらと思います……!

いいなと思ったら応援しよう!