【出張執筆（予告）】むーん帝国旅行記
個人VTuberの月冠むーんさんは、2024年11月25日（月）21:00よりご自身のチャンネルで誕生日配信をします。本記事の著者メタバース小説家sunは、配信中にリアルタイムで小説を執筆します。（配信枠は準備中です）
当日は後述の『むーん帝国旅行記』の下書きを基に、むーんさんやリスナーさんのコメントからアイディアなどをいただき、リアルタイムで執筆します。お誕生日の寄せ書きのように、むーん女王・むーん帝国を彩る文章をいただければ幸いです。
むーんさんからリクエストいただいた大正ロマンなどの要素に加え、著者が考える以下のようなむーんさんの魅力を文章に籠めました。
当日は是非、配信にコメントをくださいね！
本文：むーん帝国旅行記（下書き）
🔶シーン①（冒頭）
これは僕がむーん帝国に観光旅行した際の記録だ。
《リスナーさんアドリブ》
◆ ◆ ◆
🔶シーン②（大正ロマン中心街）
飛行機の窓から見下ろすと、気品ある懐かしさと洗練された近代テクノロジーが融合した街並みに見惚れてしまった。ハイテクな大正ロマンといった感じだ。和洋折衷の絢爛な建造物の数々。女児向けアニメのように、ファンタジックで可愛らしい光の粒子が、真昼にもかかわらずハッキリと見える。ホログラムで投影されたのか、それともむーん帝国ならではの魔法なのか、不思議で仕方がないけどとにかく綺麗だ。
童心にかえったような心地になりながら、飛行機と共に僕はむーん帝国に降り立った。僕は入国審査場に案内される。自分の番が訪れるまで、僕は辺りを見回していた。
迎賓館のような華やかさ。荘厳というよりはシンプルモダンのような柔らかさが感じられる、絶妙の塩梅。シャンデリアは黄色い満月のように光っていて、天井や柱に取り付けられたスクリーンは、特産品の高級アクセサリーを宣伝してる。
【エントランスの情景描写】
ターミナルには２．５メートル程度のクリスタルがいくつも設置されている。触れることで異世界と行き来できるワープクリスタルだ。クリスタルの表面には、あらゆる異世界の光景が映っている。沢山の絵画がある王宮や、海賊船が停泊する孤島。
《リスナーさん：その他、『異世界』に関するアイディア》
時折、ワープクリスタルの周囲に光の柱が現れ、消えたかと思えば代わりに人が現れる。向こうの世界からやって来た旅行客だ。そうして彼らもまた、入国審査を受けるために僕たちの後ろに並ぶのであった。
間もなく僕の番が来た。エレベーターガールのような衣装を着たお姉さんが、笑顔で対応しながらスピーディーに手続きしてくれた。すぐに入国審査が終わると、僕のパスポートに可愛らしいスタンプが押された。
空港から出た僕は、古き良き品のある緋色の路面電車に乗って中心街に向かう。車窓越しに見えるのは、宝石のような実をつける木々や、虹のようなグラデーションを水面に映す川などの自然風景。想像力豊かな子どもが描いた絵のようだ。
街の中心に近付くにつれ、レトロ風の建築物が増えてきた。真鍮色の街灯が並び立つ歩道では、和服や紳士服を着た住人たちが行き来している。車道では年代物の自動車が走り、青空では真っ白な鳥の群れが飛ぶ。
《リスナーさん：街並みの感想（コーヒーが飲みたいなど）》
大正ロマンの街並みにウットリとしていると、路面電車が停留場に停まった。扉が開くと、清涼な空気と共に、格式高いコーヒーの香りが微かにした。
『冷蔵庫で冷やしたプリン、いかがですか～？』
街頭放送でプリンが宣伝されている。路面店の一つに洒落たプリン屋さんがあって、ショーケースには多種多様なプリンが陳列されている。
《リスナーさん：町の人と話す、もしくは町の人になりきる》
それから、道を歩いていると露店があった。そこでは女王の顔がプリントされたシャツが売られていた。
《リスナーさん：シャツを見た主人公の反応》
◆ ◆ ◆
🔶シーン③（高級住宅街マダムと出会う 街中）
あちこち探索しているうちに、僕は高級住宅街に迷い込んだ。
大正ロマンの街並みから一転、ガラスサイティングの住宅が整然と立ち並んでいるモダンな雰囲気。庭ごとに地主の趣向が垣間見え、盆栽のような渋く立派な樹木が何本植えられていたり、昼下がりにも関わらず蛍のような光を放出する芝生もある。流石むーん帝国、住宅街を見て回るだけでも面白い。
《リスナーさん：町の人と話す、もしくは町の人になりきる》
一帯のほとんどが住宅だが、たまに商業施設も存在する。ラグジュアリーな服飾店や、まるでお姫さまのような気分になれるエステ。
《リスナーさん：高級住宅街の様子》
僕は食料雑貨店を少しだけ覗く。コンビニのように小さなお店だが、売られているものはどれもこれも最高級のブランド品だ。面白いことに、『伝説の剣』とタグに書かれた剣がいくつも並んでいる。たくさん売られている剣なのに伝説？ わざわざここでお土産品を売っているとは思わないが……ボディーガードやSP向けの仕事道具なのだろうか？
僕は訝しく思いながら店から出ようとする。と、カウンターの方から大人びた女性の声が聞こえてきた。
「その魔法のお薬、隅から隅まで全部ちょうだい」
僕は思わず振り返った。悦に浸るような声の持ち主は、リボンつきのピンク色の帽子をかぶり、両側頭部に白い翼の髪飾りをつけているマダムだ。裾の長い肩出しのワンピースと、艶のあるスーパーロングの黒髪ストレート。どことなく上品で育ちが良いのが見て取れる。
「お客様、隅から隅までとなると、莫大な価格となってしまいますが……」
「余裕、余裕！ あぁ、豪遊ですわ♪」
《リスナーさん：アドリブ》
《むーんさん：アドリブ》
◆分岐点
🔶パターン①：マダムの正体はむーんさん本人
正体を隠したまま「私の家に行ってみる？」と王宮に案内する。
🔷パターン②：マダムはむーんさんとは別人
一般公開されている観光スポットとして王宮に導く。
◆ ◆ ◆
🔶シーン④（王宮）
それから僕はマダムに案内されて、むーん帝国の王宮にやって来た。
マダムの後を追うように庭園を歩く僕は、それはそれは立派な王宮に圧倒される。その壁は控えめな黄金色で、オレンジ色に染まる空を照り返して、それこそ満月のように輝きを増している。銀色の壁は、オレンジ色に染まる空の光を、暖かく照り返す。天体をモチーフにしたステンドグラスの窓は、内部の照明を神秘的に透かす。この世のものとは思えない美しさ。
《リスナーさん：アドリブ》
《むーんさん：アドリブ》
王宮の内部、エントランスホールは更に不思議な空間だった。ガラスの床下に夜空色の水が流れていて、その中ではキラキラとした粒子が光っている。なるほど、内側からステンドグラスの窓を見ると、外の景色が宇宙のように見える。まるで天の川の上に建てられた王宮みたいだ。
「おや？」
ふと、奥の部屋から何やら白いウサギがやって来た。その子はそばにいるマダムの顔より、ちょっと大きいくらいの身体で、僅かに地面から浮いている。３センチくらいだろうか。
🔶パターン①：マダムの正体はむーんさん本人
王宮の中で突然自分が女王だとカミングアウトする（直前の自画像と結びつけても良いかも）
🔷パターン②：マダムはむーんさんとは別人
マスコットを追いかけてきた女王むーんとたまたま鉢合わせになる
《でぃー坊：セリフ（空を飛ぶ練習をしていた）》
《むーんさん：アドリブ》
《リスナーさん：アドリブ》
【むーん女王の描写：どこかに入れたい】
※パターン①の場合はむーんさんが着替えてきたという建付け
むーん女王はピンクのラインが入った金色の王冠をかぶっている。スーパーロングの黒髪はウェーブがかかり、毛先に向けて赤系統のグラデーションで染まっている。襟には三日月があしらわれ、肩よりやや上に天使のような小さな羽が浮かぶ。可愛らしく、そして高貴なミニスカドレス。パッチリとした翡翠色の目でウインクして、楽しそうに笑ってみせた。
【以降、パターン①・②共通】
むーん女王は手を差し出した。絹で作られた白い手袋が、むーん女王の指先を上品に包んでいる。舞踏会に誘い出すお姫さまのように。
それから僕はむーん女王に言われた通り、プライベートルームに案内された。「見てもいいんですか？」と僕は恐縮してしまったが、動画サイトなどでアップロードされている『配信用の部屋』だから大丈夫らしい。いわゆる寝室や食卓などは別にあるとのこと。
王宮の中だけあって配信部屋も豪華なものだった。スタジオセットも兼ねた書斎といった雰囲気で、モダンな机にはマイクスタンドやゲーミングパソコン、VRゴーグルなどが置かれている。撮影スタジオさながらに、ハイエンドなカメラや照明の他、ファンシーな壁紙が何種類も用意されている。
《むーんさん：アドリブ》
《リスナーさん：アドリブ》
豪華な赤色のカーテンをめくって、むーん女王は最後の『とっておき』を見せてくれた。そこは新しくできたばかりのバルコニーで、今度配信で映す予定らしい。それを僕に『先行公開』してくれるなんて、身に余る光栄で微かに震えてしまった。
外に出ると、ミステリアスで甘い香りが鼻腔をくすぐった。お星さまの匂いなのだろうか？
《むーんさん：アドリブ》
《リスナーさん：アドリブ》
◆ ◆ ◆
🔶シーン⑤（締め括り）
いかがだっただろうか。僕のむーん帝国の旅行記は。
王宮のバルコニーから眺めた、ゆめかわパステルのような星空グラデーションは、今でも鮮明に思い出せる。紫色の宇宙でキラキラ光るカラフルな星たち。そのずっと向こうに見えるのは、夕焼けや青空が入り混じった夢のような世界。
バルコニーから見下ろした、大正ロマンの中心街や高級住宅街も、５分前の出来事のように思い出せる。都市の夜景が輝く場所では、夜空の星々が見えなくなるのが普通だが、むーん帝国の光は星々の光を搔き消さず、共存するように輝いていた。柔らかい光が建物から浮き上がり、天に昇り――それはやがて、夜空に鏤められた星々の一部となるのかもしれない。
むーん女王から貰ったキーホルダーを握り締めると、楽しそうに白い歯を見せるむーん女王が間近に迫ったような気がして、顔が赤くなってしまう。
彼女は初対面の人とも仲良くなれる、天性のコミュニケーション能力の持ち主だった。新しいものを好む好奇心旺盛さ、そして流行りのハイテクを使いこなす適応力を誇るが同時にレトロなものや価値観も大切にする温かい人柄だ。そうした新旧併せ持ったパーソナリティーが、大正ロマンとハイテクが融合したむーん帝国として表れているのかもしれない。
《リスナーさん：むーん帝国に行った時の感想》
――今ではすっかり、月や星を見上げるたびに、むーん帝国や女王のことを思い出すようになった。素敵で綺麗で、不思議な温かさがある人々や場所。遠く離れていても、月がお休みしている昼間でも、僕のそばで元気を分け与えてくれるような……。これを読むあなたも、むーん帝国を旅行し、むーん女王に会えば、きっと自然と笑顔になれる。