神秘のブナ林を歩く
どこまでも続くブナ林を歩く
初めて歩くその道は、まるで神秘の森の迷路のよう
聞こえるのは
鳥の声と
林を通り抜ける風の音
そして
踏みしめる足元の音だけ
静けさの中で意識はしだいに澄んで行く
途中、
樹齢200年以上はあろうか、ブナの大木に出会った
私の生まれる前からそこに存在し
私の死んだ後もそこに存在するでろう
この森の霊木ともいえるような、巨木がそこにいた
永遠の時の流れの中で、鳥の影が通り過ぎるほどの
ほんの一瞬の出会い
『あなたに会えただけでここまで来た意味があったよ』