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二重の幅に影響する3つ

美容形成手術はてっぺんから足先まで全身に渡っておりますが、
日本では上まぶたの手術が最もニーズが高いです。
二重(埋没、切開)、眼瞼下垂が代表的でしょう。
こういった手術を受ける際、出来上がりのエンドポイント、すなわち、ゴールの基準は多くの場合、二重の幅です。
これを決める肝心な3つの要素があり、これからご説明いたします。

1.二重を作成する位置(二重幅の設定位置)

Fig. 1

Fig.1は目を閉じた時と開けた時の二重幅の変化を示した絵です。結局、我々が求めるのは目を開けた時の二重幅(上絵では②)です。①を広げれば②も広がりますが、①が10mmを超えると、いわゆるハム目や医原性眼瞼下垂のリスクが高くなるのと、埋没法では二重が取れる可能性も高くなります。一般的には①は6〜7mm程度が最も安定し合併症も起こらない幅と言われています。

2.皮膚のたるみ(上眼瞼余剰皮膚)

Fig.2

Fig.2をご覧いただきますと、皮膚のたるみによる二重幅(目を開けた時)の違いがよく分かります。
目を閉じた時の幅が同じでも、たるみが多いと目を開けた際の二重幅はたるみにかぶさって狭くなります

従いまして、たるみの多いケースでは幅を広くして二重を作る手術(埋没二重など)より余剰皮膚を切除する手術(切開二重、眉毛下リフト)の方が自然で向いている場合が多いです。

3.目力(眼瞼下垂の程度)

目力とは簡単に言えば瞼を引き上げる力です。この力が良い人は黒目がはっきりと見え好印象ですが、目力が弱い人は黒目が瞼に被さり眠そうな印象になります。

Fig.3

Fig.3をご覧いただきますと、右側の目は目力が弱く黒目が半分ぐらいしか見えない眼瞼下垂症の状態を示しています。この場合、二重はしっかり折りたたまれないため、二重幅が広くなります。
そのため、眼瞼下垂のある方はまず下垂を矯正しないと、ハム目になる、もしくは眼瞼下垂が増悪するリスクが高くなるので特に注意が必要です。

まとめ

どんな上瞼の手術の際にも通用する内容を解説いたしました。
正直、一般の方々がこの3つをパーフェクトに理解することはできないと思います。医師でも美容外科を専門とする形成外科専門医じゃなければ一般人同様に分かりにくいお話ではあります。
しかしこれらの要素が関わっていると、頭の片隅に入れておけば手術後に望んでいた見た目から大きく離れるリスクは多少減るでしょう。例えば、たるみの多い中年以降の方、あるいは眼瞼下垂の方が幅を広く埋没二重をしてハム目になることなどは避けられるのではないでしょうか。
長文、目をお通しいただき誠にありがとうございます。


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