アルケミー『錬金術』③
では、どうすればいいかといえば、
セシウムの中でまた分けていく。
137はこっち、134はこっち、というふうに分けてやることができるならば
錬金術を施す可能性は少し高くなる。
しかし、セシウムとストロンチウムを分けるのは、
いわゆる化学分離、ケミカルな反応で分けられるわけですけれども、
セシウムの中で分けるということは、
どんな化学操作をもってしてもできないわけで、
今度は同位体分離という
物理的な法則を使ってやらなくてはいけない。
それをやろうとすると、
また猛烈なエネルギーがかかってしまうわけで、
結局できないということで、
ずーっときたのが現在の位置です。
科学ですから、いつの時代でも
飛躍をすることはあったので今後も何かのブレークスルーがあって
うまい方法を思いつくことはあるかもしれませんが、
これまで70年やろうとしてきた方法では多分できない。
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