見出し画像

10.驚愕の欠点指摘力

“ほめる”という事は人を育てるには不可欠。しかし、“ほめる”=“調子にのる”と思っているのか社長は見事にほめない。反面、スタッフの欠点や間違いなどは即座に指摘する。

昇給や賞与査定となれば、この能力を遺憾なく発揮し、水を得た魚の如く饒舌に指摘する。これに対して呆れる幹部は皮肉交じりで「何か一つ、いい事やほめる点はありますか?」と聞けば、「確かに頑張ってるな」と、答えになっていない返答で普段からスタッフの粗探しをしている事が露呈する。

指摘内容が業務上の事だけでは終わらない。スタッフの人格にまで言及する事も日常茶飯事。「遊ぶ事ばかり考えている」、「言葉を知らない」、「小汚い」などなど、自分が気に入らない事を克明に記憶しており、ミスなどが起きた際にはここぞとばかりに、普段言えないことをマシンガントークする。そして決め台詞は「だから、あいつはダメなんだ」。

僅かの救いは面と向かって本人には言わない事。人としての良心がそこにあるようだ。しかし、幹部はそのギャップに呆れるばかりで、社長の肝の小ささ、人間力の小ささを目の当たりにする。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?