【四気質の治療学】閑話休題。あとがきより。日本における伝統西洋医学受容にあたっての「ミッシングリンク」
ともえ@ファスティング中です。
(→よかったら自己紹介を読んでね)
先日より、自分が翻訳した『四気質の治療学』のことを少しずつまとめています。
改めて、当時自分が訳者として書いたあとがきを読んでみました。
本書の翻訳の仕事を豊泉さんに紹介していただき、最初に原著を一読して感じたのは、「この本にもっと早く巡り会っていたかった!」という思いでした。
学業修了後、ドイツ語圏をはじめとする欧米の代替療法・精神世界の書籍を多数読んできました。その多くは、アロマテラピーやハーブ療法などのいわゆる実践書・教科書と呼ばれるジャンルのものでした。そうした本には、「胆汁質」、「温・湿」といった表現がよく出てきます。これらの表現はヨーロッパの伝統医学の中にある「四気質論」という思想に基づくものだということは漠然と知っていましたが、より詳細に意味を知りたいと思って辞書を紐解いても、ごく断片的な情報しか得られず、邦書も洋書も、学術的な論文以外ではヒポクラテスやシュタイナーなど特定の人物の論説と絡めて論じたものが多く、分かったようで分からないなあと感じていました。
人間を含め世界の様々な事象を気質別に論じる気質論としては、中国の陰陽五行説、インドのアーユルヴェーダのドーシャ理論が有名です。鍼灸や薬膳、あるいはヨガを学ぶときには、こうした気質論も必ず最初に学びます。
一方、ヨーロッパが発祥の地であるアロマテラピーやハーブ療法の場合、中国の陰陽五行説、インドのアーユルヴェーダのドーシャ理論に相当するヨーロッパ固有の気質論を学ぶことはほとんどないのではないでしょうか? 本書は、まさにこの「ミッシングリンク」に当たる部分の情報を分かりやすく伝えてくれるものなのです。
それぞれ医学博士・宗教学博士である本書の共著者は、「四気質理論」という切り口で、ヨーロッパの伝統文化を日常生活の様々なテーマにひきつけて解説しています。衣食住と言った具体的な分野だけではなく、音楽や絵画など精神文化についても触れていますので、ヨーロッパ文化を理解する際にも役立つ良書であると確信しています。
「この本にもっと早く巡り会っていたかった!」という私の思いは、個人的な感想ではなく広く日本の読者の皆様とも共有されるものだと思います。
出典:『四気質の治療学』
なんか、まじめですね(笑)
でも、これほんとそうなんですよねー。
正直、いきなりヒポクラテスやガレノスを読みこなして四気質論を語るって難しいんですよ( ゚Д゚)
シュタイナーに関しては、やはり独特の世界観があるので、それをそのままイコールヨーロッパのスタンダード扱いするのはおかしい。
※個人的にはシュタイナーはめっちゃ好きですが。
そういう意味では、占星術とかやる人はこの本読んでおくといいですね。
あ、ただし、この本の原著者2人は学者さんなので、占星術に関する項目はかなり懐疑的な感じに書かれていますのでその点だけご注意を。
まあ、翻訳書を実際にひーひー苦しみながら出して分かったんですけど、
世の中の人は本って読まないのねー!
セミナーや動画が流行る理由が分かりました(笑)
なので、これから分かりやすくかいつまんで、noteで解説していきます。
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