③さくらちゃん、たんけんのしたくをする


さくらちゃんはきょう、かみに何かをいっしょうけんめいかいています。
お母さんが言いました。
「何をかいているの?」
「きょうりゅうのちず」
さくらちゃんは言いました。
さくらちゃんは今日、お外がはれていたので、たんけんに出かけることにしたのです。

「このあたりに、きょうりゅうのおうちがあって・・このあたりにぶにょぶにょかいじゅうがいて・・・」
「ここにみずうみがあって・・・さくらちゃんはあひるのふねにのって・・・」
さくらちゃんはちずをかきおわりました。

するとさくらちゃんはきゅうに立ち上がって、
「バットだ!!バット!!」
さくらちゃんには、たかちゃんという、もう少し大きいいとこのおにいちゃんがいて、少し前にあおいろのバットをくれたのです。
「バット?」                              お母さんはびっくりしました。
「あおいろのやつだよ」
「あおいバット、ああ、ボールをうつバットね。」
お母さんは、それが、たかちゃんがくれたあおいバットであるとやっと気づきました。
さくらちゃんは、いつもこうえんに行くときに持っていくリュックを引き出しから出してきて、ちずを入れました。
そして、げんかんにはしっていくと、あおいバットをリュックにいれようとしました。
「はいらない!!」
さくらちゃんは、あおいバットを手にもってでかけることにしました。
<あぶないところをとおらなくてはいけないから、ちょうどいいや。あの赤いさんかくぼうしがおそってきたら、これでたたかうんだ>
さくらちゃんとこうえんのあいだには、いま、あかいさんかくぼうしがたくさんおいてあるみちがあるのです。
<これであの赤いさんかくぼうしのあたまをエイっとたたいてやるぞ>
さくらちゃんがそう思ったしゅんかん、
<赤いさんかくぼうしがもしたくさんやってきたらどうしよう・・・>
さくらちゃんはきゅうにこわくなって、ソファのしたにかくれました。
「あ、そうだ!!」
さくらちゃんは、きゅうにさけびました。さくらちゃんは、いいことを思いついたのです。
さくらちゃんは、キッチンに走って行って、お母さんに言いました。
「おかあさん、きびだんごつくって!!」
さくらちゃんは、ももたろうのおはなしを思い出したのです。
<あの赤いさんかくぼうしがたくさんやってきたら、きびだんごをくばって、けらいにするんだ!!>
さくらちゃんは、たのしい気もちになってきて、ちょっとおどってみました。
お母さんが、
「たのしそうね」
と言いました。

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