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トミーを見た、久しぶりに

ども、俺です。本日は映画の話というか音楽の話というか。

たまたま思い立って、少し前に映画トミーを改めて見直しました。あのザ・フーのロックオペラアルバムのトミーを映画化したやつなんですけど、確か初めて観た時はザ・フーをマイジェネレーションとキッズアーオールライトの人達くらいの認識しか無いような頃で(しかも深夜のテレビで観た気がする)、面白いとかかっこいいとかよりもなんじゃこりゃみたいな印象の方が強く、観はしたけど良いとも悪いとも言えないというかよく分からんみたいな感想しか持てなくて。今はその頃とも違ってトミーも含めザ・フーもかなり聴いた訳だし今だったら違う感想が持てるんじゃないかと思って改めて観直してみた訳です。

映画の作中でかかる曲もまぁみんな知ってる訳だし、字幕の類も出さずにCDを聴く感覚で観てみたんですけど、これがまぁ面白い訳で。

主人公であるトミーが見えない聞こえない喋れないの三重苦に苦しんでいるのにピンボールがめちゃくちゃ上手いっていうのもアルバムの解説とかで文字として見るより映像としてバーンと出されたら説得力がやたら増すし、そういう力強い画というかブッ飛んだ画はすごく印象的であるし、音楽的にもザ・フーのアルバムバージョンとのアレンジの違いだったり歌が各出演者が歌ってたりっていう違いも楽しめたし、豪華ゲスト…特にティナ・ターナーのブッ飛び具合が素晴らし過ぎたり。観るロックアルバムとして捉えたらとても素晴らしいというか。まぁ映画好きの人が観たら色々と考察したりとかするんだと思うけど、まぁそういう事は気にしなくてもいいかなという感じはする。その辺の話はまた後で改めてします。


ティナ・ターナーのアシッドクイーン。素晴らしくすごい。↓


エルトン・ジョンのピンボールウィザード。足長おじさんにも程がある。↓


特に↑のお二方の曲が好きなんで一例として上げてはみましたけど、この他にもエリック・クラプトンとかジャック・ニコルソンとかも出てたりするし、所々で出てくるザ・フーのメンバーもいい感じに愛らしく、映画とミュージックビデオの合いの子というかどちらとも言い難い独特のポジションにいるような気もします。


んで、先ほどの考察をしなくていいと思った個人的な考えなんですけど、そもそもトミーの元ネタってピート・タウンゼントが子供の頃親から虐待されてたとか、メンバーのドラッグとかアルコール依存みたいな問題だったり、ラストを飾るシー・ミー・フィール・ミー/リスニング・トゥ・ユーって曲が当時ピート・タウンゼントが入信してた宗教の偉い人だか神様だかに向けたものだっていう話もあるし、そういうものにイギリスンジョークを少々ふりかけて生まれたアルバムだと思うんで(そもそもトミーの元ネタがプリティ・シングスというバンドのSFソロウというアルバムだという話もあるしね)、映画のトミーの映像と歌詞で紐解こうっていうのはちょっと違うように思えてしまうというかね。ケン・ラッセルっていう監督がザ・フーのメンバーと別にいる訳だし、ある程度の勢い一発で作った映画っていう気がしちゃうんですよね。ザ・フーの…というかピート・タウンゼントの思うトミーの純粋な映像化とは違うものと捉えるべきなのではないかなぁと思うのです。

ではまた!


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