中小企業診断士2次:事例Ⅱのポイント
今回は事例Ⅰの問題を解くにあたり、心がけていたポイントを書き留めておきます。
1.テーマ
事例Ⅰのテーマは、「小売流通・マーケティング」です。
出題者が求めているのは「小売流通・マーケティング」の課題に注目した答案。
→「小売流通・マーケティング」の課題と提案を最優先に考え、答案を作成すること。
(「人事・組織」(事例Ⅰ)、「生産管理」(事例Ⅲ)の課題に注目した答案だと、大きな加点要素にならない可能性が高い。)
2.論点
出題者が問いたいことは、
〜外部環境の変化(特に”機会”)に対し、いかに自社の”強み”を活かして差別化し競争優位に立つか?〜
です。
この論点を意識したストライクな回答であればあるほど高得点に期待ができると言えます。
(「”XXXX(機会)”に対し、”XXXX(強み)”を”差別化”、”競争優位”に立ち、”売上向上”」という答案文テンプレートは、加点要素として暗記しておくとでしょう。)
3.企業が置かれている状況、目指す方向性
大きく、①顧客減、③大手競合参入、③取引先依存、のパターンの組み合わせです。
与件文を読んだときに、どのパターンかを見極め、パターンごとにどのようなキーワードが加点要素になるか思い出せるようにしておきましょう。
①顧客:顧客減(人口減少、少子高齢化)への対策
中長期的な人口減少、少子高齢化といった外部要因に伴う顧客減少へ対応するケースです。
→与件文に必ず新たな顧客獲得の”機会”のヒントが記載されており、それに対して自社の”強み”を活かしてアプローチしていく方向性となります。
(例)観光客の増加
(例)高齢者層からの高評価
(例)再開発に伴うファミリー層(親子)の増加
②競合:大手競合の参入に対する差別化
安価大量生産の大手競合他社の参入に伴い、顧客が流出して売上低下するケースです。
→オーダーメイドのサービスで高付加価値化して差別化する方向性となります。
③取引先:取引先依存からの脱却
仕入先、売却先を特定事業者に依存しているものの、価格上昇に対応する必要があるケースです。
→新たな仕入先、新たな売却先を開拓し、リスク分散を図る方向性となります。
4.回答すべき内容(例)
設問文は、大きく①分析、②提案(戦略レベル)、③提案(施策レベル)、の3つに分類での回答を求めています。
①〜③それぞれ回答のフレームワークに沿った答案を作成すれば、加点要素の書きそびれを防ぎつつ、しっかりと点数獲得が期待できます。
以下の記事も是非参考にしてください。
①設問文が”分析”を求めている場合
主に設問1で出題されます。
外部環境の分析に対しては、与件文に記載されている情報を過不足なく抽出してまとめます。
以下のフレームワークをマスターしておきましょう。
SWOT分析
3C分析
5Force分析
②設問文が”提案”(戦略レベル)を求めている場合
主に設問2以降で出題されます。
ここで気をつけるべき点は、”戦略”と設問文に記載されているのか、”施策”と設問文に記載されているのか、です。両者は似て非なる言葉なのでしっかりと意識をして回答する必要があります。
”戦略”が問われている場合は、いわゆる会社全体としての考え方の方向性、思想を問われていると考えるとよいです。
よって、以下のフレームワークを意識して回答します。この際、大企業との差別化を意識して回答を作成することが重要です。
STP
セグメンテーション
ターゲット
ポジショニング
→結果として、”差別化”、”競争優位に立つ”、”売上増加”
ダナドコ
ダ:誰に
ナ:何を
ド:どのように
コ:その効果はなにか
→結果として、”差別化”、”競争優位に立つ”、”売上増加”
③設問文が”提案”(施策レベル)を求めている場合
”施策”が問われている場合は、いわゆる具体的な方法、戦術が問われていると考えると考えるとよいです。
よって、以下のフレームワークを意識して回答します。この際、大企業との差別化を意識した回答とする必要がありますので、回答すべきではない方向性についても併せて言及しておきます。
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