蚊は絶滅してしまったのだろうか。
さて、私は幼少期の頃から現在まで蚊に刺された記憶が数えるほどしかない。
そして、少なくとも20〜30歳まで10年くらいは刺された記憶がない。
そう、私の血は蚊にとって未曾有の不味さなのだ。
やつらは血を吸う前に察する。
こいつの血はやべぇ。。
流石に肌には留まる。しかし、刺してこないのだ。
刺すのか刺さないのかという攻防さえも起こらない。
とはいえ、部屋の中にいたら鬱陶しいので、私はわざと肌を露出して腕を差し出し、留まったらそのまま網戸を開けて「フッ!」と吹きかけて外に逃す。
そう、あまりにも刺されないため、殺す必要もないのだ。
ある時、なぜ蚊に刺され、なぜ刺されないのかを本質的に考えた時があった。
結論、『食に依存的な生き方かどうか』である。
蚊とは奪うだけの依存的な生き物である。
だがそういう人間全員が刺されるわけではない。
たしか、肥満傾向や汗っかき、お酒を飲んでる人が蚊に刺されやすい。
つまり、食に依存的な人の方が刺されやすいわけである。
農業をしていたある時、ある場所で同僚とタケノコを掘っていた。
そこは蚊が大量に発生しており、遠くからでも視認できるくらい沢山いた。
しかし、私のところには2〜3匹しか飛んでおらず、同僚のところに一斉射撃していたのだ。
そうか、そうか、そんなに不味いのか。
私は嬉しい反面、どこか複雑な気持ちでもあった。
しかし、トータル的に断然良い。
私の世界から蚊は絶滅してしまい、絶滅危惧種になってしまったからこそ、今日も私は『フッ!』と外に逃す。