夢のみかた

最近、会社の帰り道にPodcastを聞くのがちょっとした習慣になっている。

我が家にはテレビを置いておらず、ニュースなどの情報収集はネットが主になっているけれど、結局自分の見たいものしか見ないので偏ってしまう。だからといって垂れ流される映像ニュースは、脳と心に負担が大きすぎる。ならばラジオはどうかと思ったけれど、放送時間が決まっているからそのときに付けていないと聴けない。
客観的に情報を得られてかつ手軽なものはないものかと思っていたら、友人がpodcastでニュースを聴くと良い、と教えてくれた。

……というのが建前で、本音としては最近これまでに増して頭悪くなってない私⁉大丈夫⁉大丈夫じゃないな⁉なんか賢そうなもの聴いてたら賢くなるんじゃない⁉というところもある。もちろん上のも本音ではあるけど。

友人が教えてくれたのはこちら。

荻上チキさんのSession。
キャスターの方のお声がすごく聞きやすくて、1日のニュースを聞きたいときにまとめて聞けるし、詳細を知りたいときはゲストを招いている特集回を聴けば良い。
肯定も否定もなく淡々と出来事を伝えてくれるって貴重。

そんなこんなですっかりPodcastの便利さに味をしめ、他にもいい番組がないかしらといろいろ聴いている中で、これは好きだなと思っているのがこれ。

(英語だけどすごくシンプルな言葉に絞って話されているようで聴きやすいのでリスニング力強化にもおすすめできそう)

世界的な大規模講演会主催団体として有名なTEDが出しているPodcastで、どうせ賢い人が賢い人向けに喋ってるような番組で敷居高いんでしょ……と思いつつ好奇心で聴き始めたら、これがおもしろい。

技術や知識を使って、いかにより良い自分、より良い未来を築いていくかといった内容が主で、すごく前向きな気持ちにさせてくれる。

最近の回で、夢の描き方に関する話が出ていて、とても腑に落ちたので紹介させていただきたい。

「明日、あなたがどこで目覚めてどんな格好をしていて隣には誰がいてシーツはどんな肌触りで、といったことを、できるだけ具体的に思い描いてみてください。
見えましたか?……結構ハッキリ想像できますよね。
では、次に10年後の今日、どこで目覚めてどんな格好をしていて隣には誰がいてどんなベッドで寝ているか、思い描いてみてください。
こう問いかけられて、はっきりとしたビジョンを思い描ける人は、そうはいません。10年後自分がどうなっているかを考えるのは、あまりに不確かだし、ときには怖いことでもあるからね。
でも逆にこう考えてみてほしいのです。はっきりしないということは、どんなことを想像したっていいということ。
同じ家じゃないかもしれない、もしかしたら海外にいるかもしれない、いま一人でも、10年後には隣には理想的なパートナーが眠っているかもしれない……もしくはそれがあなたの望むことなら、一人になれているかもしれない。もしかしたら、ずっと欲しかった動物と暮らしているかも。
私たちは子供のころ、大人になったらこうなりたいというイメージを比較的簡単に描けていました。
そこには制限がなかったから。
でも大人になるにつれ、こうしなくてはいけない、ああしなくてはいけないといった社会的であったり家庭的であったりの責任などが増えて、私たちはいつの間にか未来を想像することをやめてしまいます。それどころか、不安なことばかり想像しちゃったりね。
だけど、すぐそばの明日は現実味がありすぎて新しいことを想像する余地がないかもしれないけれど、10年後はまだまだ曖昧で、どうにでもなるとしたら、楽しい未来を思い描いてみることだってできる。そうすることで、自分にとって何が重要で、自分が本当は何を求めているのかを再認識することもできるので、夢を見るのはとても大切なことなんです」

というような話でした。記憶で書いてるから細かいところ間違ってるかもしれない。すみません。

未来にビジョンを描くのが大事、というようなことを成功哲学的なサムシングではよく説かれますが、そうは言われても具体的にどうしたらええねんと思いがちだった。
でも10年後、どこでどうやって目覚めているかを想像してみるのは、たしかに良い手がかりになる。

ちなみにこの話に続いて、

「たしかに10年後となるとマットレスのクオリティがどう進化してるかわからないから想像しづらいな~」

「この話してマットレスの心配されたの初めてwww」

という会話があって笑ってしまったのでそういう軽い感じで聴けるのも楽しい。

とりあえず翌日に差し迫った不愉快な予定は一旦忘れて、愉快な未来を創造することにしたら、久しぶりにニヤニヤしながら帰宅できたので、追われる毎日に飽きたらちょっとぼんやりそんな時間をとるのも大事だな、と思った、というお話。


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