駄・随筆 第四回「クーラー」


メンバーから雑なテーマを貰い、そのことについて徒然なるままに駄弁り散らす。それが「駄・随筆」。

第四回「クーラー」。


表裏一体。そう、あらゆる物は表裏一体であるのです。長所のすぐ裏には短所があり、正義の裏には悪があり、喜劇の裏には悲劇が存在する。そして、便利なクーラーの裏には…。

こんちわ、ヤマモトです。つけてますか?クーラー。もう狂うほど暑いですもんね。ボクは既にお世話になりっぱなしです。クーラーといえば、とある話を思い出します。

時は二○一九年葉月。言うまでもなくアチチアチチな猛暑日が続く日々。この前も書きましたが、大学やその付近はセミがウォンウォン鳴きじゃくって止まないので、おそらく体感温度も2割り増しで暑いんですよ。街中でお兄ちゃんのたちのナンパ見るだけでイライラするのに、セミたのラウドナンパはうるさいは熱苦しいわで、もう、ね。さてさてそんな中、友人と2泊3日の旅行に行く事になりました。アチチアチチな横浜を抜け出し、友達の知り合いのいる避暑地に遊びに行くというもの。それはそれはもう楽しくて、某避暑地で川遊びやら花火やら…、いやぁアオハルでしたわ。アオハルすぎて、多分「ウチらズッ友だかんネ!」って友達と言い合っていた気もしたり、しなかったり。まあとにかく楽しかったし、何がいいってやはり「涼しい」。猛暑からの逃避行は大成功に終わったわけです。

しかし、あらゆる物は表裏一体。「行く」があればその裏には「帰る」があるのです。電車を降りて横浜駅。あっつい!!!我々はマグマダイバーか?エヴァ弐号機か?と錯覚も甚だしく駅からの帰路につく。涼しいところで過ごしていた反動もあるでしょうが、本当に暑かったですね。人生で一番暑かった。苦しかった。目の前が歪んで見えるのは、陽炎のせいか、それとも意識が朦朧としたせいかは分かりませんが、兎に角「家に帰ったらクーラー全開じゃぁ!」と固く決意したものです。いやあ、この世にクーラーというものがあって実に良かった。彼らのおかげで人類は太陽に勝る力を、希望を身につけたのです(?)。ガチャリ。自室の玄関を開けて、さあ、部屋をクーラーで冷やし尽くすぜ!…アレ?あんま暑くねえな。というか、涼しいな…。

あらゆる物は表裏一体。クーラーという名の希望の裏には「数日間つけっぱ」という絶望が存在します。それはブラックホールよりも暗く深い絶望。止まらぬ涙、とクーラーから吹き出る冷風(いや、冷風に関してはさっさと止めたらよかったんだけど。まあ立ち竦んでしまって。)。MOTTAINAI…。実にモッタイナイ。いや、温室ガスとかそういうんじゃなく…、電気代が…。クーラーつけっぱなしって何故にあれほどショックなんですかね。「今夏はもうクーラーに頼ったりはせんぞ!」と謎の誓いを立てて、僕は一つ大人になりました。

とか言って、その日の夜にはもうクーラーつけてるんですけどね。喉元過ぎれば何とやら。

そんな感じ。夏風邪にご用心。ばいばい。

SOS! feat. Creepy Nuts / androp


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