始動。始動である。
侍が悪代官様を懲らしめた後、捕らえられていた美女は100%の確率で「貴方のお名前は?!」と聞き、侍は同じく100%の確率で「名乗るほどのもんじゃァありませんよ…。」と応える。そう応えなければならないのだ。時代劇に見られる所謂「オヤクソク」というもの。突如として、バンドのブログでお侍トークを紡ぐ僕、ヤマモトは子どもの頃にそれを観て「かっちぇええ…!」なんて思っていたのだが、今はまた別のことを思ったりする。
「本当に名乗るほどのもんじゃなかったらどうしたらいいのさ…。」
上記、「名乗るほどのもんじゃァありませんよ…。」は、実際にはその侍が名乗る価値のある人間だからかっちぇええのである。例えば僕が江戸の街で、やっとこさ悪代官様をやっつけ、美女に尋ねられる。「貴方のお名前は?!」
ヤマモト「名乗るほどのもんじゃァありませんよ…。」
美女「え?」
ヤマモト「え?いや、名乗るほどの者では…。」
美女「え?それは違くない?」
ヤマモト「あれ?いやでも、オヤクソクだから…。」
美女「いやお前がソレ言うのは違うわあ〜。」
ヤマモト「敬語使いなよ…。」
美女「だってそういうのは、もっと有名で、強くて、格好良い人が言うから成り立つんじゃん。ヤマモト君、この前『可愛くもない女の子がぶりぶりに”すっぴんいや〜ん”て言ってるのムカつく』って友達と話してたよね。同じことでしょ?」
ヤマモト「今、僕の名前言ってなかった?」
美女「お前如きがイキがってんじゃねえぞ、おい!」
ヤマモト「はい!名乗るほどの者です!名乗ります!ヤマモトですう!」
まあグダグダもいいところである。このブログ同様。
して、ブログ投稿を始めてみようと決まったとき、「このバンドの発足について話したらどう?」なんてメンバーから優しい提案。成程、バンド結成の秘話であったり、そこで迎え入れた愉快な仲間達の紹介なんかを書くのか。よい。でもなあ…、所詮は学生の始めたゆるゆるバンドが偉そうに自己紹介なんてなあ…。我々、名乗るほどのもんじゃァありませんから…。そこで脳味噌を走馬灯の如く駆け巡った上記の美女とのやりとり。僕は学びました。ここは大人しく名乗っておくべきだ。
こんにちは。SOCOLAHENです。魅力的なメンバーの持つ魅力的なゆるさで、あなたの日常にほんの影響を与えられたら幸せです。おっと、余談が過ぎて、長くなってしまいました。そろそろ終わらなければ。結成秘話?メンバー紹介?また今度ね。