
PARFECT DAYS
役所広司さん主演のPERFECTDAYSを見た。
トイレ清掃員のおじさん”平山”の日常を切り取った作品で、
何でもない日々も見方を変えれば特別な日々
みたいな作品かと思いながら鑑賞開始。
繰り返される日常に、ふとした出会いが繰り返される。
おじさんとは不釣り合いな金髪の女の子。
おばんざい屋のママ。
仕事の出来ない不器用な部下。
どの出会いもきっとドラマが始まるような映画の中のご都合主義。
「結局映像を作るための嘘のようなドラマだよな」
と思ったのも束の間。
一向になにも起きない。
おばんざい屋のママとはなにも発展しないし、
おじさんの音楽の趣味に興味を持った金髪の女の子は
ただ興味を持ったというだけ。
この映画では生きる世界が違う人々の人生が交錯したりしなかったりする。
そんな日々が言葉数少ない役所広司演じる平山の
豊かな表情を通して繰り返されていく。
唯一平山の妹の娘”ニコ”との生活は、日々に変化をもたらした。
少女ニコの登場は、まだどの世界で生きるか自由に決められる年齢ということだったのだろうか。
この作品を通して、日々町中ですれ違う人々の"別世界"を少しだけ覗けるのかもしれない。
あとは音楽が最高。同じ日々を送る平山の毎日の軽トラで流れる音楽の数々は、きっと音楽の知識があれば背景をもっと想像できるのだろう。
そこまでの理解が出来る知識がなくてちょっと悔しかったり。
でもラストに流れるニーナ・シモンの「Feelig Good」は最高だっていうことは分かる。