「毎日」を物語に生かすコツ(後編)/如月新一
「爆破ジャックと平凡ループ」の連載も残り後残り1回。いよいよ明日が最終回となりました。
連載までのカウントダウンを記念し、作者の如月新一さんに、小説を書くにあたり日ごろから意識されていることをお伺いしました。
前編はこちら。https://note.mu/henshu_ckr/n/nb5822b7bc51e
言葉で消化できないことを物語にする
自分の場合、物語を動かすエンジンは「テーマ」ですね。時代に対して感じていること、がテーマになりやすいです。あとは、言葉で消化できないものに遭遇したら、物語にして伝えるしかないな、と思っています。
アカデミー賞なんか見てると、顕著だなあって思いますね。去年の『ムーンライト』も今年の『シェイプ・オブ・ウォーター』もアメリカに多様性の波が押し寄せていて、揺らいでいるのを感じました。今の時代を生きてるなら、今の時代に対して感じていることを書きたくなりますね。
あと、まだ言語化されていない普遍的なこと、はまだまだたくさんあって、それを物語にできれば名作になると思っています。米澤穂信先生が抜群に上手くて、『王とサーカス』も『さよなら妖精』も素晴らしかったです。物語だから伝わる!! って感動しました。
「原体験」を「物語」に昇華させるには?
テーマにリアリティ持たせるには、実生活でストック溜めるのと取材と参考文献読み漁るのがよいと思っています。好きな小説を読んで、参考文献が載っていたらそれも読むようにしています。
ストックはささいなやり取りメモったりしていますね。バレンタインの日に「媚びチョコです」って言って渡してるの見て、「媚びチョコ」ってネーミング良いなとメモったり。あと、自分の感情が動いた時はメモしています。なにがあって嬉しかった、悲しかった、怒った、とか。大切なことなので、忘れてしまわないように。
あと、良い音楽に出会えるとその音楽にあった物語が思い浮かびますね。
『爆破ジャックと平凡ループ』はCasablancaの「Another Story」とTHE BOHEMIANSの「SUPER THUNDER ELEGANT SECRET BIG MACHINE」を聴いて物語を固めました。
聴いてもらえたら、なんとなくわかってもらえるような気がします。
嫌な人に会うと、むしろラッキー
あと、嫌な人だなぁっていう人に出会うと、「ラッキー、敵に出会えた!」と思ってメモしています。嫌な人であることには変わりないから憎しみは消えないけど(笑)
嫌な奴って結構考えるの大変なんですよ。暴力を振るう、約束を守らない、自分を大きく見せようとする、とかだったらぱっと思い浮かぶんですけど、他は? 具体的には? ってなると、難しくて。
だから、嫌な人に会ったら引き出しぶちこみます。
で、敵にしてやっつけるんです(笑)
(了)
いよいよ最終回を迎える「爆破ジャックと平凡ループ」。4月19日(木)夜公開予定です。どうぞお楽しみに!
第23話までのおさらい⇒https://note.mu/henshu_ckr/n/nedc127888108
第1話から読む⇒https://note.mu/henshu_ckr/n/nbb4210ac0b26
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