医事課の業務効率化 ー電子カルテHenry導入事例ー
中小病院向けクラウド型電子カルテ・レセプトシステム「Henry」と申します。
今回は、太陽こども病院 様の事例をご紹介します。 太陽こども病院様は、都内にある33床のこども向けの病院で、小児科・耳鼻科を診療科とし、救急の受け入れや日帰り手術の実施なども行なっています。
医事課長の檀野様にお話を伺いました。
紙オペレーションが医療事務の仕事を逼迫
「2号用紙のハンコ押しや、処方箋の差し込みなど、紙カルテだと業務の工数が増える一方で非効率だと感じていました。」
ヘンリーは医療現場のDXと向き合い、日々様々な病院関係者の方と話していますが、紙カルテでのオペレーションは医療事務の方にとって業務を煩雑にしているケースが多いです。
太陽こども病院様では、紙カルテのファイリングや日付ワクチン接種などの項目のハンコ押し、処方箋の管理や、予約が入った患者さんのカルテの準備といった業務を医事課の方が行っていました。
「通常10月から開始されるインフルエンザの予防接種が始まると、前述の業務に専用の用紙の記載や処理業務も加わるため、寒くなる時期は特に忙しくなります。」
太陽こども病院様はこども向けの病院ということもあり、風邪が流行る時期など忙しい時は1日100人以上の患者さんが来院される病院です。患者さんの人数が増える程、管理する紙の種類や量が増えるため、事務作業が逼迫している状況でした。
では、Henryを導入したことでオペレーションがどのように改善されたのでしょうか。
Henryを導入して会計のオペレーションを業務効率化
「まず、紙が必要なくなったことで、カルテを置いておくスペースが必要なくなり、カルテを取りに行く手間もなくなりました」
紙カルテの際は、当日にカルテを探す手間を省くために、前日に予約が入っている患者さんのカルテをあらかじめ探し、出しておく作業を行なっていたと言います。Henryの導入によって予約システムとの連携が可能になり、予約情報が自動的に電子カルテに同期されるようになったため事前作業を行わなくても済み、大きな工数削減に繋がりました。こういった他システムとの連携のしやすさは、まさにクラウド型電子カルテのメリットとして挙げられます。
また、Henryはクラウドインフラを活かした検索システムを利用しているため、 ”患者名” ”生年月日” ”患者番号” “タブ(医療機関独自で設定できる)” など、多岐に渡る検索項目と速い検索速度を実現し、1日100人を超える外来人数でもスムーズに検索が可能です。
「次に、Henryは入力しやすい設計になっているため、診察が終了してワンクリックで会計に反映できるなど入力作業が簡素化され、会計業務の効率化につながっています。感覚値ですが、患者さん1人あたり5分くらいの短縮になっています」
電子カルテは外部のレセプトシステムと繋ぎ込んでいる場合、会計のたびに通信が走るため動作が遅くなる場合もありますが、Henryはレセコンも独自で開発しており、カルテとレセコンが一体型のため1秒と待たずに会計に進むことができます。
「また、紙だとどうしても違う患者さんの処方箋が紛れ込んでしまうなどの間違いが起きやすく、複数人で確認を取るといった業務フローでなんとかカバーしていました。今はHenryの画面上で患者さんのカルテから処方箋まで全ての情報が一元管理できるので、前述のような間違いのリスクもなくなり、コミュニケーション工数の削減にもなっています」
問診票、手術記録、照射記録、検査記録、処方箋、予防接種券などの情報を患者さんのカルテ画面の中に集約できることで、正確な情報管理ができるようになります。
他にも、紙だと”先生の字が読みづらい”という問題が多くの病院で発生しています。
「処方箋を紙で記載していた際は、薬局の方から記載内容の確認の電話が頻繁にかかってきていました。今ではそういったお問い合わせの電話は無くなったため、可視性が上がったことで情報伝達がスムーズになり、患者さんが薬局で待つ時間の短縮にもつながっています」
前述のような各プロセスの改善により医事課の方々の業務効率化につながったことがわかってきました。実際にこれまでの調べにより、医事課全体で月25時間以上の業務効率化を実現した医療機関様もいらっしゃいます。
しかし、この成果はあくまで通過点として捉えています。Henryはクラウド型であるため月平均4.3回の機能改善や新機能リリースを実現しています。今後も、太陽こども病院様をはじめ導入いただいた病院様と一緒にプロダクトを進化させながら、現場のDXを推進していきます。
ヘンリーは、医療費の高騰が大きな問題とされる超高齢化社会にあっても、医療機関が健全な経営を続け、医療が社会のインフラとして提供され続けることを担保したいと考え、クラウド型電子カルテ・レセコンシステム「Henry」を提供しています。
特に電子化が進んでいない中小病院向けに導入が容易で、業務の中心となりうる現代的なシステムを提供すべく、診療報酬のルールが複雑で20年以上新たなシステムが生まれていなかった中でゼロから新しいレセプトコンピューター(医事会計システム、通称レセコン)を開発し、使いやすさにこだわったプロダクトづくりを大切にしています。
「Henry」を広めることで、医療機関のオペレーション効率を底上げし、医療サービスの持続可能性に大きなインパクトをもたらすことを目指していきます。