急性顔面神経麻痺になってしまった件
前兆は後頭部の頭痛だったのかもしれない。先週の金曜日くらいから嫌な感じの鈍痛が後頭部にチラホラ現れていた。木曜、金曜と〆切ギリギリの事案があり2日続けて徹夜になったので、PC、スマホ、そして姿勢の悪さが招いた結果の「後頭神経痛」というやつかな…と思っていた。
はっきりと異変に気がついたのは日曜日の朝である。口紅を塗って、唇をムムムと動かそうとしたら何だか上手くいかない。
ん?何か変だぞ。
いつもの様に、にっこり口角を上げようと鏡を見てビックリ。右側の口角がピクリとも上がらないのだ。
え?何が起こってる?
どうなったの私?
そのまま朝イチのzoomミーティング。ちょっと話づらいかな…という感じだったが違和感なく終了。10時からのタキプロ13期キックオフと夜9時からのブログ班キックオフのzoom参加もなんとかクリアできたが、徐々に口が上手く動きにくくなり、だんだん話辛くなっていく。チャーリーとチョコレート工場で、チャーリーが「両親」と言おうとする度に口がモゴモゴしてしまう感じ(映画観てる人だけに解る表現でスミマセン)。
明日の月曜日には医者に行こう!
脳梗塞系で無いことを祈りつつベッドに入った。
翌朝、無事に目が覚めてホッと一安心。朝一番で町の脳神経外科・内科に行った。医者選びはやっぱりネット頼り。何故か脳神経外科の病院は近くに3件もあった。最終的に選んだのはホームページも無い小さなクリニックだった。立派なホームページのある他の2つの病院のGoogleコメントが最悪だったので、そちらをちょっと躊躇したのが理由である。(誰が書き込んだかわからないコメントだけど、星1つで、かなり辛辣なコメントが付くと、やっばり影響されますね。恐るべしSNS時代)
小さいクリニックなれど、親切なお医者さんで、おそらく「急性顔面神経麻痺」でしょう、と丁寧に説明をしてくれた。小さなクリニックでCTはあるけどMRIの設備はないので、提携の総合病院にアポを取ってくれた。病院は最新機器を持っていることが強みのアピールポイントになるが、無理に高額な機器を自前で持たずとも、提携して外部資源を活用する…これは中々良い仕組みであると思った。町医者としての過剰投資を回避でき財務が安定する。(こういう思考になるのは診断士ならではですねw)患者としてはワンストップで診療が終わらないので、そこはデメリットだが、提携のお陰で最新のMRI設備で検査してもらえるというメリットがある。
提携病院でMRI検査の結果をCDに焼いてもらって、再び元のクリニックへ。
MRI検査結果のCDをPCにかけて私の脳みその写真をクルクルと一緒に見ながら診察を受けた。
結論から言うと心配していた脳梗塞や動脈瘤はどこにも見当たらない綺麗な状態。正真正銘の「急性顔面神経麻痺」と診断された。
自分の脳みそを輪切りで見る機会はなかなかないので、思わず写真に撮りたい欲求にかられたが、大人なのでそこはグッと我慢した。
今のMRI検査画像は本当に鮮明で、神経も血管も3Dでくっきり診ることができる。
「これ、面白い血管ですねー! まぁ今まで問題なく生活されてるんですから問題ありませんよ。でも面白い血管ですねー」
脳外科の医者ともなると脳血管フェチになるのかもしれない。
「良くなるのにだいたい3週間、完治までは3ヶ月くらいかかりますよ。気長にね。休養をしっかりと」
ステロイドとメチコバール、カロナール、目薬(瞼も閉じにくいので目が乾くから)を処方いただき、薬による治療となった。
顔の右側半分が動かないというのは、目が閉じにくい、物が食べにくい、話しずらいと中々厄介である。なんと言っても食べづらい、飲みづらいが困る。ペットボトルからだと口から飲み物がこぼれてしまう。イーをするとコロッケがモノマネする美川憲一みたいになる。
どこ見てんのよ〜!
人間の体って本当に良くできてる。どこか1箇所が動かないだけで普通の動作ができなくなる。
健康のありがたさは失って初めて解る。
「急性顔面神経麻痺」は意外と良くある病気のようで実は専門は耳鼻科なんだそう。脳神経外科・内科でも大丈夫らしい。脳のことが気になるのでやはりMRIが受けられるところが安心。
そして何よりも初期治療が大切とのこと。
本当、早く病院に行けて良かった。
日曜日のzoomミーティング後に心配して様子をメッセージをくれたタキプロの仲間にも感謝。
火曜日の今朝、日曜日にはピクリともしなかった右側の口角が少しだけ上がる様になった。
まずは処方された薬をキチンと服用し、ツボマッサージ、ホットパックをマメにして早期完治を目指そう。