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目的を持たず暇を持て余す大人が怖い【8月31日の夜に】

「○○さんのところは離婚しているから……」
「××くんのところは△△出身だから……」
「□□さんが貴方のこと悪くいってたわよ。 そんなことないのにね」

自分の親だったり、周りの大人がひそひそ声でこういった会話をしているのを子供のころ聞いたことはないだろうか?

おそらくだが、子供のころ日本に住んでいた方はほぼ聞いたことがあると思う。程度の違いはあっても。

子供時代のぼくはこういった話にかなり鈍感だったので、それが何を意味しているのかさっぱり分かっていなかった。

ただ思い返してみると、学校で周りの誰かが罵ったりするときにそういったセリフを吐いていたのを聞いた記憶はある。
言葉として聞いたのは、小学校時代がかなり多かったように思う。

中学校、高校、専門学校と進むにつれ、言葉として聞く機会はずいぶん減っていった。
ただ、それは表に出てくる量が減っただけであって、見えない部分では結局変わらず飛び交っていた。
表に出さないようにする知恵がついてくるからだ。

そして社会人になって。

僕は数回転職をしているのだが、今の会社以外はIT系の会社でとにかく忙しかった。
忙しくてあまり社内で余計な雑談をする時間も多くなかったからか、人のことをとやかくいいすぎる空気はそこまで多くなかった。
普段から自分の自由な時間があまり作ることが出来ず、それどころではない人が多かったようにも思う。

リーマンショックを経てIT業界から離れ僕は今の会社に転職。
業界が変わって、仕事と余暇の時間をちゃんと切り分けて生活できるようになった。
仕事終わりの飲み会にも、沢山参加できるようになった。
お酒を飲むのが好きな僕にとっては幸せな環境だと感じていた。

会社に入って数年、この生活が馴染んできたころ。
妻との会話でおかしな点に気づく。

「会社の中の雑談って、絶対誰かの悪口言いだす人出てくるよな」
「え、そうなん? うちの会社はあんまりそういう人おらんなぁ」

数年環境が変わっただけで、悪口を言う人が多いことに違和感を覚えなくなっていた。
慣れとはほんと怖い。

そういえば、飲み会の時にも何かやりたいことがある人が集まっているとやりたいことにフォーカスが当たって、悪口大会にはならない。

逆に、そういう人があまりいないと悪口大会がはじまる。
そういうときのお酒は、たいていまずい。

運悪く悪口大会を始める人で声が大きい人が数人おなじ部署に集まってしまうと、業務中の雑談も悪口ばかりが割合を占める。
仕事ははかどらないし、やりがいもどんどん奪われていく。

現在は育休中。
普段会う人はほとんど我が家の子供(3歳、0歳)と同じ年の子供がいる人だ。
まだまだ手がかかるし、とにかく忙しい。
ちょっとした気晴らしに旦那さんの愚痴を言ったりするのはご愛敬、といった程度に聞くことはあるが、人の悪口をあーだこーだ言う人はいない。

が、少し子供の手がかからなくなりだすようになってきた方からは、ちらほら漏れ聞こえてきたりする。
その時、僕は恐怖を少し感じる。


◇◇◇

僕がこれまで聞いてきた悪口。
どれもこれも、大抵陰湿だ。
大人になればなるほど、陰湿度合いを増す。


最近、僕がイライラする時にやりがちな行動を3歳の息子がやっているのを見た時にものすごくハッとした。
そして強く思った。

子供は自分の想像をはるかに超えて親や大人の行動を模倣する



8月31日に明日が来てほしくないと思う子供たち。

今の僕たち大人が作り出してしまっている世界だ。

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ゆうきパパ@42歳  |  カメラマンのたまご
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