視力大改善!劇的ビフォーアフター【ICL】 -2024/12/1
・皆さんは「ICL手術」をご存知だろうか。
簡単に言えば、目の中にレンズを入れて視力を改善する手術である。
・2週間前、その手術を受けてきた。
術前から術後までなかなかの体験だったので、この機会に備忘録として、一連の流れと感想をしたためておきたい。
※長いので気になる部分のみ読んでください。
【はじめに】ICL手術をしてどうだったか
・まずは手術結果だが、0.07→2.0前後まで視力が回復した。
(右:0.07→2.0 左:0.1→1.5)
・ここまで視力があったのは人生でいつぶりだっただろうか。
術後検査で、片目で視力検査の1番下の行が見えた時はかなり感動した。
裸眼ではもはや「存在すらわからない」部分だったし、コンタクトやメガネをかけてもここまで見えてはなかった気がする。
これだけでも、やってよかったと感じている。
・次に手術の所感だが、金輪際、マジで二度とやりたくない。
・すぐ終わると謳われるし、実際にすぐ終わるっちゃ終わるのだが、常に見えている&意識がある状態で目をいじくられる30分は長すぎる苦行だった。恐怖で過呼吸になったのは生まれて初めてかもしれない。
・点眼麻酔をされてもなお、目を触られるたびに息を飲むような痛みを感じていた。視界もおかしかったし、このまま失明したらどうしようかと恐怖におびえた辛い時間だった。(詳しくは後述)
①そもそも、なぜICLを受けたか
・レーシック、ICLなどの視力矯正手術は、4年前ごろから気になってはいた。
とはいえ、数十万かけて行うほどの不都合は感じずに今まで生きてきたのだが、今年に入って以下の症状に強く悩まされるようになった。
・コンタクトレンズアレルギーになってしまった
・ドライアイも相まって、コンタクトレンズを長時間つけられなくなった
・でも眼鏡はいやだった(目が小さく見えるから)
・眼鏡のレンズの歪みで気持ち悪くなったり、階段を踏み外しそうになることが度々あった
・もはや裸眼でも常に目が痒く、毎日ガシガシ目をかいて、白目がドゥルドゥルになっていた
・もともとドライアイだったのだが、ある日、まつげパーマの薬液の影響で、まぶたが痒い日々が続くようになった。
じきに眼球にまで痒みが出て、あれよあれよという間に、目がずっと痒くて涙と目やにが止まらない状態になってしまった。
・2weekレンズから1dayレンズに変えてもあまり症状は改善せず、眼科からはコンタクト自体を控えるように言われた。
・しばらくは眼鏡をかけて過ごしていたが、今度はレンズで視界の端が歪むのに気になってしまい、特に階段を降りる際に足元が歪んで、踏み外しかけることが多くなった。
・あとレンズの厚みで目が小さくなるのがとても嫌だった。
・眼科に通い詰めて目薬を差し、2weekレンズをより短い期間で使い捨て、ケア用品も潤沢に使うようにすると多少改善したが、当然その分の出費は増えた。
・使用している用品にもよるが、レンズ本体とケア用品で年間3万円ほどかかるのだ。しかもその間ずっとコンタクトアレルギーと戦い続けなければならない。
め、めんどくせーーーーッ‼️‼️‼️俺ァもう嫌だーーーー‼️‼️‼️
・知り合いにICLやレーシック手術を受けた人間が数人おり、みな口を揃えて「生活が楽になった」「やってよかった」と言っていたのも後押しし、ついに手術へと踏み切ったのが、11月頭の話である。
②検査〜手術まで
・この辺は選んだ医院によって多少変わると思うので、参考までに読んでほしい。
・医院選びはネットで行った。自分が定期的に行ける距離で診療日が多く(予約が取りやすい)、口コミが良いところ。あとサイト上の説明が手厚いところ、などを基準に選んだ。
・サイトに従い予約を進め、検査当日。まずは自分の目にICL手術が出来るかどうかの検査のため、検査3日前からコンタクトは禁止だった。(コンタクトの跡が眼球につくため)
・普通の視力検査項目に加え、瞳孔を開く目薬を挿される。
効果が切れる5~6時間まで全くピントが合わなくなり、やけに光が眩しくなるので、今日は運転を控えるように言われた。
もしICLを検討される方がいれば、医院は公共交通機関で通えるところがいいと思う。もしくは当日はタクシーを使うなど。
・結果としては無事適応とのこと。たまに、レンズを入れる目のスペースがなく、手術適応ではない人がいるのだそうだ。
Dr.とのやりとりののち、別室でカウンセラーの方に説明を受ける。
ICLとはなんぞや、手術の流れ、メリットとデメリット、料金形態、術後の注意事項など。こちらの質問は適宜行うことができた。
・私が選んだ医院は、ここの説明が手厚くて安心感があった。手厚すぎて2時間ほどの長い説明を受け、その場でレンズ代金を支払って手術日の予約まで進める。(レンズ代を支払って、レンズの発注をかけて、到着の目処が立って手術日の設定)
・レンズは、度数や乱視の有無によって値段が変わる。また、すぐに取り寄せられるかどうか (レンズの在庫が国内or国外にあるか、もしくはオーダーメイドか) で手術日も変わる。
幸いにも、私のレンズは国内ですぐに取り寄せ可能だったため、その日のうちに、2週間後に手術日を設定してもらった。すごいスピード感だが、善は急げである。
※ちなみに手術の翌日、(異常があった場合はさらにその翌日)、手術から1週間後は、絶対に検査のために開けておかなければならない。その辺も加味してのスケジュール調整が必要だった。
③手術当日
・何も顔面に塗ってはならないため、“本物”のすっぴんで来院。もちろん裸眼だし、日焼け止めすら許されない。確か化粧水もダメだった気がする。ICLを受けるなら冬がおすすめだ。
・目薬で瞳孔を開き、しばらくすると別室に案内された。そこから看護師さんに、めちゃくちゃな種類の目薬を挿される。麻酔の点眼もあれば、おそらく殺菌の点眼もあっただろう。人生でこんなに目薬を挿されたのは初めてで、目がビチョビチョだった。
・目薬が目に馴染むまでの間、手術中の注意事項を受ける。
⭐️目に力を入れるとレンズを入れにくいため、なるべくリラックスしておくこと
⭐️光をまっすぐ見つめていること
その時は、なんだそんなもんか、と感じたが、いかに難しいことを要求されているかをほどなく知ることになる。
・手術室に案内される。
瞳孔を開いた上に麻酔の点眼をされ、すでに視界と目の周りにはかなり違和感がある。視界に異常をきたすと脳が混乱して怖いんだな~、とのんきに思っていた。これからこのLv.100が待ち受けていると知らずに…
・歯医者のユニットに似たリクライニングチェアであおむけになると、まず目周りを消毒される。
目だけくり抜かれたシートを顔に貼られ、目を閉じられないような処置 (おそらく歯医者における開口器のようなもの) を目に入れられた。
・そして、再度麻酔の点眼をされ、手術台のライト(これも歯医者で想像するとよい)が眼前にまで迫ってくる。これが死ぬほど眩しい。
・ただでさえ瞳孔が開いて光が眩しくなっているので身体が反射で目を閉じようとするが、当然閉じられない。力だけが無駄に入っている。力を入れないのは無理だ。この時点で悟った。
・光をまっすぐ見ろと言われたが、視界いっぱいどこを見ても光である。
自分が「真っすぐみている」と認識しているのは、視界全体での、「真ん中」にある対象をみているに過ぎないのだ、という気づきを得た。
なので、おそらく目の筋肉の感覚的に、ここが真っすぐだろうな、という光の1点を見つめ続けた。
・いよいよ手術開始。大量の目薬と近すぎるライトで視界がぼやけまくっていたので、何をされているのかも、器具も全く視認できない。
ただ、目を触られている、という感覚と、今まで感じたことのない「点」の痛みを眼球に感じる。これが、かなり怖い。
・そして更に怖かったのが、眼球をぐいぐい押されるたびに、光の場所がずれるのだ。視界いっぱいだったはずの光が、視界の右端にいたり、次の刺激の後には左下にいたりする。意味が分からない。
・真っすぐの指標として光を見つめていたはずなのに、その光の位置が上下左右と度々変わる。
まあ眼球を切って中にレンズを入れられている最中なのだから、視界がバグって当然なのだが、それにしても意味不明すぎて怖い。自分の目、今どうなってんの?
筋肉の感覚を信じればいいのか、真っすぐ眼前に存在しているはずなのに移動しまくる光を目で追えばいいのかが分からず、私は完全にパニックになっていた。
・挙句には視界が黄色く染まり、見えてるのに何も見えてないような状態になった。こうなるといよいよ怖く、「手 術 失 敗」「失 明」のデカ文字が脳裏によぎり始める。目が悪いだけでちゃんと見えてたのに、視力を上げようと高望みしたばかりに失明しちゃったらどうしよう、などの不安が急速に膨らんで、余計にパニックを助長させた。
・すると、Dr.から「真っすぐ見て」と怒られる。
んなこと言ったって、どこが真っすぐなのかわかんねーよ!!!(怒)(涙)(怯)
・真っすぐ見ないとレンズが入れにくいらしい。現にやりにくそうに何度も眼球をぐいぐいされている。痛いのう!!!
・結構痛いし、めちゃくちゃ怖いのに目は閉じられないし、自分がどこを見ているかもわかんないし、もはやこれ失敗されてない? などの感情で頭はグチャグチャだ。後半は半泣きの過呼吸状態になっていた。
・目薬だか涙だか分からない水が、シートの下の耳に垂れてきて不快だった。プチ過呼吸のために、顔面にかけられたシートがひどく息苦しい。
最終的に視覚情報は捨てて、目の筋肉のみを頼りに、真っすぐであろう場所を必死に見つめて、手術が終わるまでひたすらに耐え続けた。
・人生で一番長く感じた30分を終え、ようやく手術が終了した。
まだ視界はぼやけていたが、ちゃんと見えている。
裸眼なら見えなかった手術室の時計の文字が、はっきりと見えている!
成功したんだ。本当に、心から安堵した。
・術後はリカバリールームで休んだ。散々さわられた目と目周りの疲労感が凄かった。うとうとしつつ30分ほど経つと、看護師さんが術後の説明をしに来てくれた。
・目薬は3種類処方。間隔と順番を守り、必ず1日4回点眼すること。
・1週間はアイメイク禁止。目に水が入ることも禁止。洗顔洗髪もNG。
・1週間は目にゴミをいれないように保護メガネを着用すること。といってもレンズはプラの伊達メガネである。(上下左右にガードはある)
・翌日も検査が必要で、仕事はその翌日からOK。
などだ。資料は事前に渡されているので、目薬と保護メガネのみをもらい、当日は帰宅した。
術後30分も経つと、目の痛みなどはあまりなく、麻酔の違和感と、目薬による光の眩しさだけが残っていた。
・とはいえ、目も含め、心身共に非常に疲れていたので、帰ってからは4時間ほど爆睡した。
寝ぼけて目をこするのだけは怖かったので、薬局で貼るタイプの眼帯を買い、当日の夜に貼って寝た。
④術後
😄メリット
・起床した瞬間から、景色が鮮明だった。この瞬間の喜びは今でも思い出せる。
・日常の景色については、コンタクト生活が長く、眼鏡無しでも鮮明であることには慣れていたため、正直あまり驚きはなかった。
・しかし、夜寝る直前と、朝起きた直後。普段裸眼で見ているこの景色が鮮明だったとき、一番手術の効果を感じた。
・とはいえ、コンタクトをしていた時よりも視力がいいので、ふとめちゃくちゃ感動する瞬間がある。
すっげえ‼️‼️めっちゃ見えンんだけど‼️‼️‼️
・自意識のハードルが下がった。
これはかなり自分語りになってしまうので🌟〜🌟までは読み飛ばしてもらって構わない。
🌟
・手術翌日までは完全すっぴんで、翌々日からはアイメイク以外はOKだった。(アイシャドウ、アイラインはNG、眉毛はOK)
・とはいえ、私にとってはアイメイクがかなり重要で、目周りノーメイクなどすっぴんに等しい。嫌々ながら保護メガネで1週間過ごしたが、これが意外と、全然大丈夫だった。
・眼鏡に度が入っていないため、本来の目の大きさで見えるのが嬉しい。しかも、ノーアイメイクの目周りの寂しさを、うまい具合に太い縁の保護メガネが補ってくれて、なんというか、全然大丈夫だったのだ。
加えて、コンシーラーと眉毛とリップだけでOK、という体験は、かなり私の自意識のハードルを下げてくれた。
・自意識で言えば、もうひとつ。洗髪も基本1週間NGだったので、2日間は身体のみ洗い、3日目は美容院でシャンプーとブローをしてもらう、という生活をしていた。
冬なのもありそこまで頭皮に汗をかかず、2日は髪を洗わずとも意外と大丈夫だと知った。
ただし、夏はそうもいかないと思う。そもそも目に汗が入るのは絶対によくないので、そういう意味でもICLをやるなら冬がおすすめだ。(2回目)
・ともかく、毎日洗髪しなければならない、という強迫観念から抜け出せて、自意識と風呂のハードルを下げてくれたので、視力以外のところでいい副産物を得ることができたな、と思う。
🌟
・あと、当然コンタクトや眼鏡の煩わしさからは解放された。
コンタクトを入れた後の「あ、今日はダメな日かもな」みたいな博打要素がないのが、もう、本当に楽だ。最高最高最高‼️‼️‼️‼️‼️
・目を絶対に触ってはならない、という意識が強く生まれたため、多少目が痒くなっても絶対にかかず、目薬で凌いで鉄の意志で耐えられるようになった。これはかなり嬉しい。そもそも、コンタクトを入れなくなることで目が痒くなる回数が格段に減った。
・あと地味に姿勢が良くなった気がする。
裸眼時はあまり見えてなかったので、無意識に顔が前に出ていた気がするが、今はすべてがよく見えるので、良い姿勢を保ちやすくなった。
😔デメリット
・ハローグレア。これが一番のデメリットだと感じる。
光の見え方が変わるのだ。滲むというか、光の輪っかが見える。
光に近づいていくと、おそらく目に入っているレンズの縁に反射して、光の輪が水の波紋のように目を通り過ぎていく。日夜問わずこれは発生し、オフィスの蛍光灯や信号などでも起こる。
これが、大量の光(夜の運転中など)になると、波紋攻撃を連打された視界になり、割と気になってしまう。
・事前説明で、デメリットとして一番に説明される現象ではあり、了承したし覚悟はしていたので、慣れるしかないな〜とは思っている。
実際、3カ月~半年ほどで慣れて気にならなくなるらしい。
消えるとかではなく、自分の脳が慣れるのだ。早く慣れてくれることを祈るばかりである。
・光が眩しく見える。個人差があり、そこまで変わらない人もいるそうだが、ただでさえ眩しさに弱かった私は、より日光に弱くなった。これからはサングラスが手放せないぜ。
・異物感。2週間たった今も、「なんか入ってるな」という感覚は正直ある。
・普通はほとんどレンズの存在が気にならないらしいが、私はドライアイが強いので、やや異物感を覚えやすいようだ。あとちょっとぼやける時がある。
ただ、これもコンタクト装着時に嫌でも味わってきた感覚なので、ある意味慣れており、今はそんなに気になってはいない。
目が潤っているときは、完全に裸眼同様である。
・デメリットではないが、普段の生活がどれだけ目に負担を強いているかを実感することができた。
アイメイクをせず、目に水を入れず、保護メガネをかけていた術後1週間は、あれだけ悩んできた目のかゆみが一切なく、目やにも全く発生しなかった。
・上記が解禁されて、保護メガネをかけなくなってからは、若干目のかゆみや目やにが復活してきた。いかに普段の生活で目に余計なものが入っているかを痛感する。
・ゆえに、目の負担も考えて、今後は派手なアイメイクやまつ毛パーマ、つけまつ毛などは控える予定だ。顔面の都合上、目を盛りたい気持ちはまだまだ死ぬほどあるが、これからは気持ちナチュラルメイクで生きていこう。
度なしのカラコンだけは付けさせていただきたいが、これもなるべく控えるようにしたい。別に付けても問題はないらしいので自主規制なのだが。
【さいごに】
・長々と書いたが、最初に書いたとおり、ICL手術を受けて良かった、と感じている。
まだ術後2週間なので、今後、もしかしたらなにか支障が出る可能性も否めない。が、大きなストレスだった目の問題から解決されて、今はすこぶるハッピーである。
・保険適用外なので懐に大ダメージを喰らったが、とはいえ、コンタクトを使用し続けた場合、10数年でコストが逆転する。
むしろ、悩んでいるなら早く始めるだけお得なのだ。今自分は一番得な選択をした。そう思うことで大散財による傷を癒している。
・今は、極力視力を保てるように、iPhoneで画面と顔の距離を保つ機能を付けたり(これがメチャクチャ鬱陶しい)、仕事の際も意識してこまめに目の休憩時間を入れるようにしている。
せっかく高い金と苦しい時間を経て手にした視力、今度は大事にしていきたいぜ。ピース。