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自慢をさせてくれ

 はじめましての人も、
 前から知ってる方も、
 ごきげんよう。

 偏光です。

 触図しょくず専用ソフトで絵を描くとは、
 つまりはこういう事なんだ。

(文字数:約1300文字)


  我ながら執念じみた集中力。

  小学5、6年向けの図工教科書の一部、
  「模様」について書かれたページを、
  点訳したものだ。

  上の写真部分だけでも、
  試行錯誤と紆余曲折を経て、
  ざっくり3時間かかった。

  しかしおかげさまで、
  ボランティアセンター内に勤務している、
  触読者にチェックして頂いて、
  一発でオッケーをもらえたぜ。
     (↑滅多に無い。)

  これはちょっとした疑問なんだが、
  凹凸が感じ取れなければもちろん触読者には読めず、
  点字を習得していない一般人ももちろん読めない、
  こうした場合に著作権的にはどうなるのかな。

  それはともかく。

  こうした技術に時間の全てが、
  (点字図書館の蔵書になるという事で、
   一般の図書館も無償で利用できるため)
  基本的には、
  無償で提供させられているんだ!

  今年から、
  大変に有り難いことに今年から!
  予算がついて教科書に関しては、
  対価が支払われる事になった!

  しかしスタッフの方からも、
  申し訳ないと言ってもらえたほどの、
  些額だ。

  それでも無償が当然とされていたところを、
  支払う、
  という感覚にシステムが生じてくれただけ、
  大きな一歩前進なんだ。

  ボランティア団体ってなんてひどい、
  じゃない。

  全ての出版社並びに一般晴眼者、
  つまり今この記事を読んでいる貴方様、
  お一人お一人の胸の内にも問うてくれ。

  ボランティアすなわち完全無償、
  奉仕精神に満ちているから大丈夫♪
  やりがいや生きがいを感じられて素敵♪
  or(なんて変わった奇特な人たち。
    自分には出来ないわ。)
  が、
  長らく通常の感覚だっただろう。

  所詮は偶然縁が繋がって所属しただけで、
  ボランティア員だってただの人だ!

  物価も上がり生活が締め上げられ続ける中、
  いつまでも完全無償で働き続けられるものか!

  あと私はボランティア要員の中でも、
  比較的果敢なチャレンジャーなもので、
  マンガ作品の点訳にも挑んでいるんだが、

  が!

  今回わざわざ貼付した写真から、
  察して頂きたいんだが、
  「マンガが読めるんだ!」と喜んでくれる、
  触読者の方々に対しては胸が痛むほどに、

  一般晴眼者が日々楽しめている、
  コマ割りだの吹き出しだの、
  セリフ内フォントの使い分けだの、
  そもそも作者によって異なる、
  絵柄や人物達の描き分けなどを、
  そのまま写し取るわけにはいかないんだ。

  そのまま写し取ったとて、
  指で触って分からないからな!

  我々は日々こうしたところに、
  頭を悩ませ神経を研ぎ澄ませている。

  それを「福祉」だの「奉仕精神」だの、
  「意義はあるけれども採算が合わないね」だので、
  ざっくり片付けて、
  あとは忘れ去ってもらいたくはないわけだよ。

  こちら側も人間だと思えば察し切れるだろう。


以上です。
ここまでを読んで下さり有難うございます。

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