ミーはおフランスに明け暮れて
はじめましての人も、
前から知ってる方も、
ごきげんよう。
偏光です。
Pixivで公開してきた小説以外の文章を、
noteに移して行きます。
(文字数:約1700文字)
モンマルトルの近くだろうと、
ムーラン・ルージュの界隈だろうと、
歌舞伎町だろうと十三だろうと、
宗右衛門町だろうと、
呑み屋街に、
そこで酔いどれる男どもは、
正直に言って好きじゃない。
そのせいかどうも『ピギャール』に、
身が入らない。
最後の一行にある「我が街」に、
心からの共感を抱けない。
一番最後の決めの「ピギャール」が、
どうにもはまらないはまらない。
どないしたらええでしょうか先生、
と訊ねましたら、
「そんなん絞り出さな」
さすがの即答でございます。
「経験無くても好きじゃなくても、
本読んで映画観て、
似たような雰囲気は味わってきてるやろこれまでに」
ええしかし残念ながら、
味わい尽くして虫酸が走っとるのでございます。
こういう時には初心に返って、
そもそもの歌について調べてみる。
するとこんな一文に出会った。
「第二次世界大戦後、
解放されたパリの街に対する、
愛情も相まって大変に流行した」
……これ!
この情報大事!
この一文があるとないとじゃえらいこと大違い!
歌詞も修正した。
2行目は
「小粋なレストラン 貧乏画家のアトリエ」だったのを、
わざわざ「貧乏」言うてやる必要も無いだろうと、
「小粋なレストラン デパート 画家のアトリエ」にしたら、
音の流れから「デパート画家」に聴こえてしまうと、
指摘されて訂正。
「夜になれば街灯りが誘うよ」は、
日本語の歌詞だと一番だけだったのを、
原詞だと2回出て来て、
一番の「安売りアパート 明かりもまばら がら空き」
二番の「ちっちゃな噴水 呑み屋だらけの駅の名は」
つまり昼の光景と対比させなくてはならない、
と思って修正。
原詞に合わせて、
「恋の競り市に様変わりする」にしたかったんだけど、
先生ずっとしっくりきていない様子だったので、
「する」と終わってしまうんじゃなくて、
「夜通し掛けて」と続く感じが欲しいんだなと認識。
そのまま残す事にした。
間奏部分が結構長くて、
そこで何を思いどう表現するかは歌い手の自由だけども、
私は、
実際には荒れ果ててしまったパリの街に、
かつての繁栄や未来の希望を見る事にした。
それでまぁ、とりあえずはオッケー。
舞台に立つとなると課題は山積みだけども、
ひと通り歌う事が出来ましたねと。
「そしたら次はお待ちかねの」
と先生から渡された楽譜は、
エディット・ピアフ『パダン・パダン』
キタ━(゚∀゚)━!
おはな。おはな。おはな。おはな。
頭の中が咲き乱れるお花畑になりますのよ!
この歓びをどなたか片鱗だけでもお分かりになりまして?
「そ、そこまでかいな……」
先生には分かって頂けなかったようだ。
圧が強すぎてやや引かせてしまったー。
残念だー。
次回!
『パダン・パダン』について私の愛を語り倒す!
うん!
真冬にきっと暑苦しい!