【万華鏡】おめでとう
はじめましての人も、
前から知ってる方も、
あけましておめでとうございます。
偏光です。
「万華鏡」においては、
お題に対しての真っ向勝負を、
心掛けている私が、
さて「おめでとう」を如何に語るか。
(文字数:約800文字)
目出度い、
という表記は当て字であって、
元来は芽が出た喜びを表す。
今も行われているのか知らないが、
ある程度の世代まではやったであろう、
アサガオの観察日記における、
最初のふた葉が出た時の喜びを、
最大限に喜び尽くす。
それがすなわち予祝である。
芽が出た時点で、
生育過程の順調さに、
やがてもたらされるだろう実りまでをも、
眼前にあるものとして予め祝う。
人の子に対してもそうありたい。
生まれた時点で先の実りは確実と見て、
まずは精一杯に寿いで良かろう。
生まれた時点で失敗作だ、
先は不幸にしかなるまいと、
言い聞かされて育てられたからこそ、
断言するのだが、
人を呪って結果が良くなる事など無い。
私は運良く潰れずに済んだために、
そうした教え方が功を奏したかのように、
思われがちだが、
その分両親や両親の故郷に、
跳ね返っている。
昨年末限界集落の土地から、
父方一家の記録は消滅した。
祝い、も、呪い、も言葉であり、
祝、は神の御前で語る言葉、
呪、は人の口から出る言葉だ。
正月三ヶ日くらいは、
良い一年が確実であると見て、
祝っておこうぜ。
ところで冒頭の、
「めでたい」の語源は、
辞書的な定義からは外れた、
すなわち嘘になるんだが、
それがどうした。
要は人それぞれに、
どういった理屈を腑に落とすかだ。
独自の解釈をしていた連中も、
これまでのこの国の歴史に、
全くいないとは言い切れんだろ。
以上です。
ここまでを読んで下さり有難うございます。