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隣の部署のこと、知っていますか? 助け合いの風土を築く「赤穂学習塾」

こんにちは。三菱電機変革プロジェクトnote編集部です。
 
皆さんは社内の部署について、どれだけ知っていますか?
名前だけは知っているあの部署が、普段どんな業務をしているか?
よく一緒に仕事をする部署の人たちが、実はどんな課題感を持っているか?
 
三菱電機 系統変電システム製作所 赤穂工場では、それぞれの部署が「自課紹介」をすることでお互いを理解し協力して課題に取り組む風土づくりに取り組んでいます。
 
今回はそうした取り組み事例である「赤穂学習塾」について、運営メンバーにお話を伺いました。

運営メンバー

――赤穂学習塾とはどのような取り組みか、教えてください。
 
北川:学習塾といっても難しいものではなく、一言で言えば「自課紹介」のようなものです。赤穂工場には14の課がありますが、それぞれの課がどのような業務を担当しているかについては、正直お互いあまりよく知りません。なので、毎月持ち回りで自分たちの課の業務紹介と、それぞれが抱える課題を共有する場としています。先日ご紹介した、同僚の人となりを知るための「雑相の会」の部署版ですね。

岸:赤穂学習塾のメインコンセプトは2つあります。一つは業務紹介を通じてその課について知ること。もう一つは、業務紹介の中で悩みや抱えている課題を共有して他部署の意見をもらい、みんなで解決策を考える、助け合いの風土を築くことです。相手の業務や考え方の背景を知っていれば、何かあった時の接し方や対応も変わりますし、相手の立場に立って考える、その思考プロセスを養うことを主な目的にしています。
 
――企画のきっかけはどのようなものでしたか?
 
小林:「雑相の会」と同じく、コミュニケーション不足に対する解決策を検討したものになります。「雑相の会」では業務の話をしないことを原則に開催し好評を得ていますが、「やっぱり業務の話も大事でしょ!」という声も早い段階から上がっていました。ただ、お互いのことを知る前に最初から業務の話を中心にしてしまうと、場合によっては互いを理解する前に相手への要望を言い合う場になりかねないので、まずは「雑相の会」を先行して実施し、人間関係を築き工場内の雰囲気が温まってから、ということで「赤穂学習塾」を少し遅らせてスタートしました。

 ――実際に始めてみて、周囲の反応はいかがでしたか?
 
新野:実は最初は低調でした。共有される課題によってはすぐに意見が出しにくい場合もあったり、参加者に役割を振っていなかったので進行が滞り、シーンとしてしまったりして・・。また、オンラインでも参加できるようにしているんですが、パソコンのカメラとマイクでは映像や音声の質も低く、様子が分かりにくいという初歩的な準備不足もありました。「これなら参加しなくていいんじゃない?」と言われてしまい、へこみましたね・・。
 
岸:そこで、機材については製品試験で使う本格的なカメラを使うなどして環境を整えました。また、「雑相の会」の「話題カード」を応用した「役割カード」を用意して会場での発言が止まらないよう工夫しました。狙いとしては「役割を割り振る」というより「喋っていいんですよ」と発言を促すためのものになります。会の開始時に自己紹介と自分が持ったカード(役割)を発表してもらっているんですが、良いアイスブレイクになって場も盛り上がるなど、進行がとてもスムーズになりました。

役割カード

小林:予想外だったのが、業務の話をするので管理職がいたら話しにくいだろうと思い管理職に見えないようにして開催していたんですが、逆に「就業時間中なので管理職に断ってからじゃないと参加しにくい」という声が多かったことでした。そこで管理職にも公開するようにしたところ、参加した管理職から「面白いからみんなも見て」と紹介してもらえて、弾みがつきました。
 
――そうした工夫や改善の結果、改めて周囲の反応や、会の効果はいかがですか?
 
井東:業務や扱う製品の性質上、関わる機会が少ない部署もあるので、こうして交流できる場は貴重と好評です。特に若手や異動したばかりの人は他の部署や人のことを知らないことが多いので、自分たちの工場内を知るいい機会になっている、と前向きな評価をいただいています。
 
岸:純粋に部署間での会話が増えているので、業務面でも良い方向に進んでいる感はありますね。また、製造現場で働く方々も参加してくれていて、普段接する機会の少ないスタッフ部門の業務内容や悩みを知ることができる/知ってもらえるという点に大きな価値を感じてもらえています。
 
新野:自分自身で発表して気付いたこととして、発表者の視点でも、自分が所属する部署の説明をすることで自身の理解を定着させたり深掘りしたりすることにつながっていて、とても良い機会だな、と。他部署の人からの質問で気付くことや学ぶこともあり、自身の成長にもつながると感じています。
 
――今後さらに取り組んでみたいことはありますか?
 
岸:今は各課の業務紹介を中心にしていますが、工場には技能に秀でた職人さんがたくさんいるので、その方々の技術を言語化・可視化して技能伝承の場にできたら面白いと思っています。
 
北川:今はまだ私たち変革チームが企画して参加者を募って・・と運営していますが、自分の得意分野や興味分野について自発的に手を挙げて発表するなど、自主性を持ったコミュニティ活動にできればなと考えています。全社的に見れば学びの機会を通じて従業員同士がつながる場である「Melcollege」がありますが、いきなり全社に向けて発表となると精神的なハードルが高すぎるので・・(笑) まずは赤穂工場内でお試しして、自信をつけてから挑むイメージですね。

井東:赤穂工場内の学習塾を定着させたら、今度は社内の他拠点も巻き込んだ学習塾として、もっと多くの部署について知りたいですね。三菱電機は事業や製品の幅が広いので、異なる領域の業務や技術について触れてみたいです。技術交流会のようなイベントもありますが、敷居が高かったりするので、気楽に交流してお互いを知ることができる場を設けられたら、と思っています。
 
編集部:確かに赤穂学習塾はMelcollegeとも親和性が高いですね。また、今は各地の変革活動が地域の垣根を越えて、さらには会社を越えてつながり、いろいろな交流と新たな気付きを生んでいるので、実現の日は近い気がしますね!本日はありがとうございました!

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