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ハワイタイムマシーンZ/太平洋のど真ん中で 15.カメハメハ1世、ハワイ島を制覇す

どうしてマウイ島の東だけハワイ島の色になっているのか?

第13話の記事あたりから登場しているハワイ諸島の勢力図で、マウイ島の東だけがハワイ島と同じ色になっています。それは塗り間違いとは思えない微妙なカタチです。が、ここまで勉強して分かっていたのは、ハワイ島だけピリの末裔で、他の島々は全てウル&ナナウルの子孫ということ。

これについては、第8話に書いてます▼
https://note.com/henashun/n/n237fc786f12f

マウイ島はウル&ナナウルの子孫のはずが、どうしてハワイ島勢力の領域になっているのか?

そこは、マウイ島のハナというエリアでした。気になったわたくしは調べてみました。

※ハナというのは地名です。花でありません。

現在のハナはとても静かな田舎町になってしまっていますが、カメハメハ1世が動き始めたこの時代は、とても大きな集落やったそうです。実際に現存するヘイアウ、ピイラニハレ・ヘイアウもハワイで一番大きいと言われています。そんな力を持ったアリイ(王族)がピリ系の王に屈していたということ?

違いました。なんと、もともとハワイ島の王の血筋を引く人間が、ハワイ島の王に追い出されてハナに集落を作っていたのです。つまり、ハナに住んでいたのもピリ系の人々でした。

カアフマヌもハナ生まれでした

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ハワイ好きなら、カメハメハ1世が亡くなった後に大活躍する、カアフマヌという女性をご存じかもしれません。カメハメハ1世の奥さまです。

奥さまって書くと、現代の「妻」を想像してしまいますが、この時代は違います。Googleで、「カメハメハ1世 配偶者」と検索すると、6人出てきます。わたくしが昔教えてもらった時(誰やったか忘れましたが)は、4人と聞いたんですが、20人くらいいた、と書いてある資料もあって、まあ、とにかく、偉い方はたくさんの奥さまがいらっしゃったようです。

昔の日本の殿様も側室がいっぱいいたので分からんでもない、と思いますが、いやいや、日本とはちょっと違います。第1話にハワイ王族の家系図を紹介させていただいてます▼
https://note.com/henashun/n/n9dcfc4b1bbfa
実物をご覧になられたらお分かりいただけると思いますが、女性も複数の配偶者がいて、その間の子どもが家系図に記してあります。???

再婚しまくってたからです、と聞いたことがあります。そ、そうなんですか。

ちなみに、このカアフマヌもカメハメハ1世が亡くなった後、カウアイ島の王と結婚しています。そして、その王が亡くなった後、その息子とも結婚しています。愛ではなく策略結婚やと思われます。って言うか、ようわからん。。。

カメハメハ1世は、カアフマヌが大好きやったみたいです

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第11話でご紹介したケアラケクア湾(キャプテンクックが殺されたところ)から少し南に、プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園というところがあります。

このホナウナウ歴史公園はヘイアウです。ちょっと特殊なヘイアウで、罪を犯した人や、戦いに負けた軍の兵はここに逃げ込むと命を助けてもらえるという場所でした。

※ヘイアウについてはこちらの記事を参照ください▼
https://note.com/henashun/n/n6ff3ae5db585

じゃあ、みんなここに逃げ込んで命を助けてもらってたんちゃうか?と思うかもしれませんが、そんなに簡単ではありません。ヘイアウの周りにはカフナ(神官)が住んでいます。カフナに見つかったらアウトです。このヘイアウは海岸線にあるので、泳いで行けばええやんと思いますが、このあたりの海にはサメがいます。戦いに負けた兵なんか血だらけですから、サメからしたら御馳走です。泳いで行くのは自殺行為です。助かるのも命がけやったわけです。

どうして急にプウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園が登場するのか、というと、ここにカアフマヌの伝説?が残っているから。

わたくしがその頃に聞いた話をそのまま書かせていただきますと、

・カメハメハ1世と夫婦喧嘩をしたカアフマヌは、逃げて海を泳ぎ始めた
・そのままプウホヌアまでやってきた
・プウホヌアにある大きな石に隠れていたところをカメハメハ1世が見つけて連れ戻した

どこから泳いできたんですか?と聞いたけど、伝説なので、そこまでは詳しく語られていませんでした。とにかく、カアフマヌはそれだけパワフルな女性で、で、カメハメハ1世もそこまで探し回るほど彼女を愛していた、という話でした。

プウコホラ・ヘイアウを造りハワイ諸島統一を祈願

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話を戻します。ケオウアの軍隊がマウナロアの溶岩にやられたおかげで、ハワイ島内の敵軍はいなくなりました。勢いに乗ったカメハメハ1世は、ハワイ諸島を統一することも考えはじめます。ハワイ諸島統一を祈願して造られたのが、プウコホラ・ヘイアウです。第3話で紹介している、ハワイ島の19号線から270号線が分離しているあたりにあるヘイアウです。

ハワイ諸島統一の前に、ハワイ島内をキレイにして置かねば、と思ったのでしょうか。ケオウアは軍隊を失っていましたが、まだ生きていました。すべてを失い従順になっていたのかもしれません。カメハメハ1世に呼び出されると、素直に従って現れました。そして、できたばかりのプウコホラ・ヘイアウで生贄にされてしまったそうです。

霊感の強い人は、プウコホラ・ヘイアウへ行くと何かを感じると聞いたことがあります。わたくし、ハワイへやってきたばかりの頃はけっこういろいろ見てました。オバケを、です。感じる程度のものではなく、いろんな人?霊?と視線がバッチリ合って見つめ合うような経験もありました。幸いにも?その霊力は息子に移ってしまい、わたくしは何も見なくなったのですが、息子は大変でした。

プウホコラ・ヘイアウへ行ったのは、わたくしの霊感が息子に移った後でした。息子が高校生の時です。敷地内を歩いていると、息子の様子が変です。どうした?と聞くと、何かを感じるとのこと。

・何かが見えるわけではない
・敷地内を歩いてると、ドンドコドンドコと祭りのような音が聞こえてくる
・何かが焼けるような匂いがする

おお、それってまさに霊感がある人がプウコホラ・ヘイアウで得ると言われている感覚!

と、またしてもどうでもいい話ですいません。

プウコホラ・ヘイアウができて、ケオウアが生贄にされたのは1791年のことです。


。。。。つづく

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