鉄筋の『かぶり』はなぜ重要か?”かぶり厚不足は違法になります”
絶対に確保しなければならない『かぶり厚さ』
鉄筋のかぶり厚の確保は鉄筋工事の最重要事項の一つです。
かぶり厚さはなぜ重要なのでしょうか?
①コンクリートで鉄筋を防蝕し錆による爆裂を防ぐ
②火に弱い鉄筋をコンクリートで被覆し耐火性能を向上
③鉄筋の付着を確保しコンクリートと一体にする
かぶり厚は建築基準法施行令第79条で規定されている事項で、不足している場合は訴訟問題に発展することもありますので十分注意して下さい。
上記が建築基準法で規定されているかぶり厚さで、最小かぶり厚さは耐久性を考慮し屋外側に10mmの割増をし、設計かぶり厚さは施工誤差を考慮しさらに全体的に10mm割増をしています。
さらに目地底からのかぶり厚さを確保するので余裕があるように思えますが、壁の立上り筋や定着筋等でかぶり厚不足をよく見かけますので、専門工事業者任せにせず、しっかり管理しなければなりませんね。
具体的な数値は物件毎に配筋標準図を確認してくださいね。
『かぶり』ココに注意!
バルコニー底に目地がある場合は、目地底からかぶり厚を確保するか、目地部を避けて配筋する必要があります。
同一部材で土に接する部分と土に接しない部分がある場合は、土に接する部分のかぶり厚で配筋するこになります。
柱頭部は梁筋や柱頭補強筋が重なり、天端のかぶり厚が不足することがあるので、注意してください。
地下ピットは屋外扱いとなっていますが、扱いがグレーなので監理者に確認する方がよいかと、、
基礎スラブ付の基礎梁底のかぶり厚は70mmとなりますが、側面・天端のかぶり厚は梁の規定となります。
基礎スラブがつかない基礎梁のかぶり厚は全面梁の規定でいいですね。基礎は土に接しない場合もかぶり厚は70mm必要になります。
杭基礎の場合、杭天端から70mmのかぶり厚が必要です。
捨コンの不陸により,、地中梁筋のかぶり厚が不足することがありますので、少し下げ気味にしておく方がよいかと、、
狭小地などでは、山留の施工誤差により、ベース筋のかぶりが確保できないことがあります。その場合、山留を移動するのは困難ですので、ベース全体の移動を監理者と協議することになりますので、山留の位置がsギリギリの場合は細心の注意をしましょう。