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MacBook Pro 2011(15-inch)の沼にハマる

気がつくと2010~2012の13インチ版MacBookProがゴロゴロ転がる状況の我が家ですが、何となく15インチ版も触ってみたい…ということで例によってヤフオクで手に入れてみました。
思えばこれが沼への入り口だった…。

商品説明では「通電のみ確認」で、白画面ですが画面表示まではできている模様。メモリ・HDDありでこれワンチャンOS入れれば普通に動くやつでは?と甘い考えでゲット。
現物が届いてまずは外付けSSDで起動してみますが、何やら画面がテレビの走査線が入ったような表示に。そしてリンゴマーク途中まで進んでは再起動へ戻るループ状態。
この現象、Mac界隈では有名なGPU障害(dGPUのハンダクラックにより表示がおかしくなったり起動しなくなったり)だと思われますが、自分で目にするのは初で焦るというよりは「あーこれが例のアレか…」という感じでした。

この場合、対応の選択肢は2つ。
1)リフロー 2)dGPU無効化
1)はロジックボード上のdGPUを加熱してハンダを再融着させようというもので、成功すれば元通りになりますが失敗するリスクもそれなりに高い。
2)はPRAM(BIOS)とOSでiGPUのみを使用するよう設定して現象を回避するというもの。HW的なリスクはありませんが、PRAMクリアやOSアップデートを行うと再設定が必要。その他後述しますが制限事項もあり。
…とまあどちらも一長一短あるため迷うところですが、まずはリスクの小さい2)でいくことに。

設定の方法についてはいろいろ見て一番わかりやすかったKen-gさんの記事

を参考に行いました。
(自分用メモとして転載:太字はコマンドライン入力)

boot using Command + s
manually type nvram fa4ce28d-b62f-4c99-9cc3-6815686e30f9:gpu-power-prefs=%01%00%00%00 and run it
manually type nvram boot-args="-v" and run it
reboot
boot using Command + r (this time it boots fine, no grey screen)
disable SIP: manually type csrutil disable and run it
manually type nvram fa4ce28d-b62f-4c99-9cc3-6815686e30f9:gpu-power-prefs=%01%00%00%00 and run it
manually type nvram boot-args="-v" and run it
reboot
boot using Command + s
manually type /sbin/mount -uw / and run it
manually type mkdir -p /System/Library/Extensions-off and run it
manually type mv /System/Library/Extensions/AMDRadeonX3000.kext /System/Library/Extensions-off/ and run it
manually type touch /System/Library/Extensions/ and run it
reboot

詳細は上記の記事を見て頂くとして、大まかな流れは
1)シングルユーザーモードで起動し、NVRAMのGPU優先順位を「iGPU優先」に設定→再起動
2)リカバリーモードで起動し、1)同様にNVRAMを再設定→SIP解除→再起動
3)再度シングルユーザーモードで起動し、S/L/EからdGPUのドライバを外す→ドライバキャッシュが更新されるようS/L/Eのタイムスタンプ更新→再起動
となります。
なお、シングルユーザーモード時はキーボードのアサインがUSとなるため、記号の入力には注意が必要。

これで通常起動が確認出来たら、SIPを有効に戻します。

boot using Command + r
manually type nvram -d boot-args and run it
enable SIP: manually type csrutil enable and run it
reboot

OSアップデートやPRAMクリア時の再設定についても上記の関連記事がありますので、必要に応じて参照してみてください。

さて今回の場合。

まずは外付けOS(El Capitan)にて上記の設定を行い、正常起動を確認後にそこからHigh Sierraのインストーラーを起動して内蔵HDDへのOSインストールを行いました。
インストール~再起動後の初期設定までは進み、ユーザー登録を行ったところでダンマリに。10分ほど待ってこれはダメかな…と思いつつ、電源長押しでOFFし上記の再設定を行った後起動してみると、どうやら無事インストールには成功していたようですんなり立ち上がりました。

こうしてひとまず使えるようにはなったのですが、dGPUが使えないとThunderbolt(MiniDP)ポート経由で外部ディスプレイが使えないといった点が気になってきます。
付いていたディスプレイがCTOの高解像度版(1680x1050)ということもあり、ロジックボードのドナーでも探すか…で次のアクションへ。

ドナーの探し先は現物が確認できるところ、というわけで秋葉原のML COMPUTERSさんへ。11月にMacBookProの大量入荷があり、その残りがまだ在庫しているのは確認済でした。
適当に状態の良さそうなものをピックアップし、電源を借りて起動確認。
リカバリーモードでしたが普通に立ち上がってきたので即購入となりました。
※余談ですが、年式はシリアルで比較的簡単に判別ができます。詳しくはHackintosh関連でお世話になってるBootMacOSさんの下記記事にて。

そして帰宅して詳細な仕様確認…。

あっこれも高解像度ディスプレイだwww

まあジャンクあるあるですね…。
1台目は2011Lateの梅モデル、今回の2台目は2011Earlyの梅モデルと微妙にランク落ちではあるのですが、こちらはバッテリーが死んでる以外はきわめて健康体。
路線変更し、1台目のバッテリーを2台目へ移してこちらの環境整備を進めることにしました。
アリエクにてメモリ8GB*2を手配、交換して一通り使える感じに。

ストレージもSSD化するかはちと考え中です。

そして諦めきれずに3台目もゲットしてみましたが、こちらもdGPU無効化された個体の模様。どうやらファームレベルで無効化改造されたもののようで、普通に起動はするもののgfxCardStatusでの切り替えも不可となっていました。

手に入れた個体は三者三様でこれはこれで面白かったなあ、と。

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