街の寝顔を
旅先の朝は早い
早いが眠くはない
憧れの人の目覚めを眺めるような
わくわくと緊張感で
眠っているどころではないのだ
伽藍とした道
人の気配をジジっと鳴いて知らせるすずめ達
あっという間に過ぎ去るトラック
軒端の風鈴
訥々と語り始める昧爽の音に
わたしは振動数をあわせながらあるく
誰かの日常に、私の足音が重なるとき
浮いていないか、
溶けこみすぎていないか
目指しているのは、ほどよい旅人感
やがて街に役者がそろいはじめたとき
心の中でそっとつぶやく
「やあやあ、おはよう。おじゃましています」
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ひょっとしてサポートをいただけるかもなんて思っているからこそこの説明文を書いているわけですが、貴重すぎるのできっと記念にとっておいたりするのだと思います!「日記でお金をいただけた記念!」とかいって。そして、そんなこと言いながら息子の絵本を買ったりするのだと思います...!