夜中、無音のドライブ
私は、車を運転する時には必ず音楽をかける。
車の運転が苦手で、何か好きなものに囲まれていないと不安に押しつぶされそうになるからだ。
流すものといったら、アイドルユニットの曲やアニメの主題歌がほとんど。
しかし今回の車内は違った。
夜の静寂と暗闇の中一人で車を動かすのはとても怖かった。
21時になろうかという今この瞬間、私は田舎のコンビニの駐車場にいる。
と言っても都会のヤンキーがたむろするようにしゃがんでタバコをふかしているわけではない。
Tシャツにトランクス、手には免許証とスマホと車の鍵、そして車内でじっとしている。
なぜこんな状況になったのか、今となってはよくわからない。
お腹が空いているわけでもないし、あ、喉はちょっと乾いてきたかな。
昨日から凄まじい無力感に襲われている。
そのせいで、今日のお昼は限られた時間の中コンビニに向かい、サンドイッチを買って済ませた。
朝は食欲がなかったんだけど、仕事してたら空いてきてしまった。数時間後の自分のことすら分からない自分。
つまり、今日このコンビニに立ち寄るのは2度目なのだ。
部屋でこのままじっとしていると自分が自分じゃなくなりそうだった。
これからどうしようか。
普段は買わない160円くらいするジュースでも買って帰ろう。
こちらが今のPayPay残高です。
すこし眠くなってきた。やばい。早く部屋に戻らなきゃ。