【東方ロストワード】「竜言語の黒魔法剣士」とは何者なのか。
はじめに&注意事項
この記事は、東方project公認二次創作作品であるスマホゲーム「東方ロストワード」のストーリーに対する考察になっています。
メインストーリー、紅魔塔、記憶遺跡その他諸々、ネタバレに対する考慮無しでつらつら語っていきますのでネタバレを見たくない人は即座にブラウザバック推奨。
また、2023年2月までの情報を元に書かれていますので、それ以降に出た情報とは矛盾する可能性があります。が、思考の軌跡を残す為に矛盾していても特に書き直しはしません。
基本情報
さて、それではまずおさらい。
「東方ロストワード」はパラレルワールドを舞台にした作品ですのでそれぞれの世界にそれぞれの幻想郷があり、同一の名前を持ったキャラクターでも別の世界の存在であれば別の二つ名が付けられています。
L1世界の博麗霊夢は「博麗神社の巫女さん」、F1世界の博麗霊夢なら「神を降ろす祈祷師」、C3世界の博麗霊夢なら「楽園の有閑な巫女」といった感じですね。
「竜言語の黒魔法剣士」は、四章に出てきた霧雨魔理沙の二つ名となります。
え、じゃあ何者もなにも、「竜言語の黒魔法剣士」は霧雨魔理沙じゃないの? と思われるかと思いますが、ちょっと色々疑問点も多い。今回はそういう話をば。
システムから見る「竜言語の黒魔法剣士」
「東方ロストワード」のゲームシステムには「特攻」という物があり、「ある種の性質を持ったキャラクターへの攻撃は確定でクリティカルになる」という内容になっています。
例えば「幻想郷特攻」なら、「幻想郷に住む者への攻撃は確定でクリティカルになる」という事ですね。
この特攻は戦闘中の画面から確認する事が出来、特攻が乗る場合は特攻アイコンが点滅する様になっています。
動画で見ると分かりやすいんですが、動画を山と載せるのも重くなるでしょから違いが分かる所で切り抜きを。
上記画像がその切り抜きですね。
「竜言語の黒魔法剣士」は黒幕である、というのが分かります。が、それと同時にもっと大事な事が分かります。
「竜言語の黒魔法剣士」は人間ではない。
もっと追っていきましょう。
「竜言語の黒魔法剣士」は人間ではないが、妖怪や神様に変化した訳でもない。
「竜言語の黒魔法剣士」は同じく、霊的存在でも悪魔でも魔人でもない。
「竜言語の黒魔法剣士」は幻想郷に住んでいない。
「竜言語の黒魔法剣士」は魔法の森に住んでいない。
「竜言語の黒魔法剣士」は異変解決者ではない。
「竜言語の黒魔法剣士」は蒐集者ではない。
「竜言語の黒魔法剣士」は商売人ではない。
ないない尽くし。他にも「ない」はいっぱいありますが、全部出すのはさすがに量が多すぎるので残りは割愛。
じゃあ逆に何を持ってるの? と言うと、
「竜言語の黒魔法剣士」は剣士である。
「竜言語の黒魔法剣士」は魔法使いである。
「竜言語の黒魔法剣士」は星に縁がある。
の、3つだけとなります。ああ、正確には最初の黒幕含めて4つだけですね。
システムが伝えてくる事
と、まあ見ていただいた通り、「竜言語の黒魔法剣士」は一般的に「霧雨魔理沙」と聞いて想像する性質のほとんどが欠落しています。
何故欠落しているか、について考えますと、
データ作成が間に合わなかったので仮のデータで入っている。
隠しておきたい性質があるのでマスクされている。
といったゲーム制作上の都合や、
「竜言語の黒魔法剣士」はシステムを超越した存在である。
といった可能性も考えられなくはないのですが、いずれの場合も「じゃあなんで上記の4つだけ特攻が乗るの?」に対してすっきりした説明が思いつかない。
一つ目なら適当なデータ入れた、で強弁出来ない事もないのですが、それなら蒐集者くらいは入っててもいいんじゃないですかね……?
正直な所、俺の目にはこう映ります。
システムが感知しているのは、マスターブレードだけである。
マスターブレードって言うのは上記画像の、ミニ八卦炉と霧雨の剣を合成して作られた剣の名前です。
この剣があるから「剣士」と「魔法使い」が感知出来ているけど、それ以外の「霧雨魔理沙」はシステムには見えていない。もしくはそもそも存在していない。そういう疑惑。
ちなみに「竜言語の黒魔法剣士」は背中に邪竜の子供を背負っている訳ですが、先ほど見ていただいた通り妖怪でも神様でもなく、また、「竜の眷属」特攻も乗らない事を追記しておきます。
シナリオから見る「竜言語の黒魔法剣士」
ちょっと視点を変えます。紅魔塔シナリオには「流星卿」と呼ばれるキャラクターが出てきますが、こちらは「竜言語の黒魔法剣士」とシルエットが同一になっています。
まあシルエットが同一だからと言って同一人物とは限らないのですが、別人とも考えにくい描写は色々出ていますのでここは同一人物として考えます。
で、その「流星卿」が記憶遺跡に潜った話があるのですが、どうも「流星卿」には魅魔様の記憶がない様子。いや、こちらもシルエットから東方旧作に登場する魅魔様だろう、と推測されるだけで確定ではないのですが。
ただ、本人も「深い縁がある」のだろう、と推測していますのでここは魅魔様だとしておきます。
さて。
魅魔様と縁はあっても記憶はなく、「霧雨魔理沙」を構成する性質のほとんどを持たない。
「竜言語の黒魔法剣士」は、本当に「霧雨魔理沙」ですか?
記憶遺跡・if
またちょっと視点を変えます。
俺たちは記憶遺跡で、紅魔館や地霊殿が意識を持ちレミリアおぜう様やさとりおねえちゃんを導く様を見てきました。
L80おぜう様やL80おねえちゃんはその結果「復元者(レストアリ)」として活動を開始した訳ですが、もしここで、仮にです。
おぜう様やおねえちゃんのほんの一部、一欠片しか復元出来なかったとしたら。例えば外側、ヒトノカタチだけが復元出来て、中身を取りこぼしたとしたら。
その時、紅魔館や地霊殿はどう行動したでしょうか?
そう考えた時、まあ……泣き寝入りはしないかな、って。少なくとも俺が紅魔館の立場だったら、残りのおぜう様取り戻しに行きますね。そらもう間違いなく。
そしてそれは紅魔館、地霊殿だけに限らず。他の人物や器物だって、大切なモノがあったらそうするんじゃないかなぁ、と。
悪いこと、だったとしたら
ロストワードで滅びた一つの世界があったとします。いや、ロストワードで滅びた世界自体は間違いなくある訳ですが、その中でほんのわずかに生き残った者、もしくは物があった、そんな世界があったとします。
その残ったモノが自分の大切な存在を取り戻したいと。他の世界から奪ってでも取り戻したいと。そう考える事は、ありえない話ではないと考えます。
事実、二章や三章で出てきた黒幕らしき存在は「材料」を集める為に行動していますし。
三章で集められた材料は「西行寺幽々子の生前を知る者」そして「西行寺幽々子を繋ぎ止める根源」。
これらは、素直に考えれば「西行寺幽々子」を作る「材料」じゃないですかねぇ。
ああ、もちろん。他の世界から、他の世界の大切なモノを奪うのは悪い事でしょう。
悪いこと、でしょうね。うん。
でもそれが分かった上で、それでも「竜言語の黒魔法剣士」には成し遂げたい事が、自らに課した使命があると。そういう風に、俺には見えます。
二つのロストワード?
さて、ここまで思考を進めてきて、一つ疑問が生まれます。
「ロストワード異変で滅びた世界の存在がロストワード異変の黒幕になったのだとしたら、最初のロストワード異変を起こしたのは誰なのか?」
という話なんですけど。んで、それに関して前々から違和感のある事がありまして。
二章世界はロストワード異変から世界滅亡のピンチまで1000年くらいかかってます。三章世界は奪われた後、神代から現代までを何百周も何千周もしてますんでもっとですね。
に、対してL80世界は異変の始まりから終焉までがかなり急速に進んだであろう事が、記憶遺跡から読み取れます。
また、奪われた名前にしても二章世界三章世界は一個二個。それに対してL80世界はなんか世界にあるすべての名前が奪われた節があります。
ちょうど先日完凸可能になった絵札「斑にマーガレット」の解説に「上海人形も名前を付けられたが故にロストワードの対象になった」ってありますしねぇ。
まあつまり、なんか世界への影響力が全然違う訳です。実装当時は「L80世界ではそういうロストワード異変だったのかな」と思ってたんですが。
あー。ひょっとして、もしかすると。
帝都の三重会議の導き出した結論は、実は間違っていない?
俺らはこう、先に二章を見てから秘封シナリオ見てますから、このシーンを見ても「ハハハ何を言ってるんだい兎さん? 黒幕っぽいのはいるよ?」だった訳ですが。
もしかしたら、そう思った時点でミスディレクションに引っかかってる? 実際に「世界の病」としてのロストワード異変は存在している?
世界の病。つまり誰かの起こした異変じゃないから「解決」は出来ない。
「竜言語の黒魔法剣士」はそう考えているから、「解決」という言葉が出てきた所で自分の思い違い――ロス子の言う「ロストワード異変」が病としてのロストワードではなく、「我々」の行動の結果である事――に気がついた?
そう考えれば、「竜言語の黒魔法剣士」の態度が変わったのがあの瞬間だった事にも納得がいきます。ふむ。
まあただ、仮に「世界の病としてのロストワード」が存在していたとしても、それのさらに根源は記憶遺跡にある感はあります。
記憶遺跡に落ちた咲夜さんやもこたんにちょっかいかけてきた存在がいますからねぇ。
でも、記憶遺跡が絡んでる時点で逆に、「我々」とは別の何かの干渉である可能性は強まる感。「我々」の中で記憶遺跡を自由に動けるメンツはほとんどいなさそうな物言いですしね。
まとめと時系列
そろそろ思考が発散していきそうなので、この辺で三行まとめ。
「竜言語の黒魔法剣士」の実体はマスターブレード?
「竜言語の黒魔法剣士」の目的は「霧雨魔理沙」を取り戻す事?
ロストワードには「世界の病」と「黒幕の起こした物」の二種類がある?
今回の考察を雑破にまとめるとまあこんな感じで。合ってるかどうかは今後のストーリー更新を待つしかない訳ですが、ちょっとここで時系列の整理。
四章の「竜言語の黒魔法剣士」は、これから帝都に向かう所です。
紅魔塔シナリオの「流星卿」は、帝都でなんやかやの騒動を経験してきています。
つまり、紅魔塔シナリオは四章の後の話。
で、紅魔塔シナリオでも「流星卿」の正体どうこうはまだロス子の知らない事である様に見えますんで、そこらが語られるのは早くて五章。場合によっては六章とか、下手したら七章くらいになる可能性もあるでしょう。
なんで、うん。早くて一年後。二年後くらいになる可能性も十分ありかと。
……先長いなー。まあでも、のんびり待ってくといたしましょう。
おまけ
最初の特攻情報で一つだけ。
今回の考察に直接関係しない所なんでスルーしてますが、
「竜言語の黒魔法剣士」は並行存在ではない。
というのも、多分大事な所。
並行存在は現状「L世界団とA世界団を除く他の世界団の住人が持っている性質」ですので、「竜言語の黒魔法剣士」はA世界団かL世界団、おそらくはL世界団の住人だと思われます。
個人的にはロス子と同郷なんだと思ってますが、現状それを証拠付ける物はなし。今後情報が出てくると思いますので、注視しておきたい所。
以上、語りたい欲が抑えられなくなってきたのでつらつら語る「東方ロストワード」考察でした。
また時間に余裕が出来たら、他の事も考察していきたいですね。