【東方ロストワード】霊力回収量についての調査覚え書き、その6。
はじめに。
はい、という事でロスワの霊力回収量調査、6回目。
なんですが、ちょっと最初に。これまでは霊力回収量の元データ、最後に「資料集。」でまとめてあったんですが、今回はデータ量が大量ですので元データはカットで。アレ、まとめるの結構手間なんすよねぇ。
まあ、元の録画データ自体はまだ手元にありますんで、どーしても元が見たい、みたいなのがあれば言うて貰えれば、って事で。
前回のおさらい。
で、まず前回のおさらいですが、前回は攻撃式の全体ラスワを調査して、「バレット1の弾数に応じて1発あたりの霊力回収量が下がっていく」「1発あたりの霊力回収量は大体0.002の倍数になっている」「回収量はブースト型にも依存する」「式補正も多分ある」あたりが推測として挙がりました。
以下、その時のデータを再掲。

セルの色なんかは今回の調査に合わせてちょっと変えてますが、データはそのままです。で、大体はバレット1の弾数に応じてなだらかに回収量が下がっていくのですが、L1ゆーまちゃんとA6メルランはなんか高いぞと。
これは一体なんじゃらほい、というのが前回残った宿題でした。
単体ラスワも見てみよう。
まあでも、その宿題を解くにはまだまだデータが足りないので、次は単体ラスワも見てみます。式補正をオミットする為に、相変わらず攻撃式限定で。

う、うーん? 一部0.002の倍数になってなさそうなのは、弾数が少ないせいでデータのブレが大きい=ちゃんと平均が取れてないのか、あるいは他の理由があるのか。
後、単純に全体スペカの3倍量って訳でもないので単純に全体の場合は3で割ってる、とかいう訳ではなさそうです。実際の計算は「バレット1の弾数」じゃなくて「バレット1のヒット数」でやってるのかなぁ。全体でバレット1が20発なら×3の60が係数になる、みたいな感じで。
まあ何にしても単体ラスワは数も少ないですし、先ほど言ったデータのブレの大きさ問題もありますし。アレですね、やっぱ単体攻撃はメインにせず、全体攻撃でしっかり見通しを立てた後、それが間違ってないかの確認として使う、みたいなやり方した方がいいですね。なので次は、全体スペカを調べていきましょう。
攻撃式全体スペカ:1-1-3型。
ただまあ全体スペカすべてってなると、攻撃式に限定していてもやっぱり量が多いですので、とりあえず3つに分けて。まずは1-1-3型。

お、おーん? 神綺様がなんかこう、低いっすね? と言うか、L80お嬢様と比較して差があるのは、なんぞ。このお二人、ブースト型から各バレットの弾数、さらには☆1☆5両時点のCPに至るまでまったく一緒な双子みてぇなスペカなんですけど。


もっと言うとバレット1に関しては威力命中率CRI率に至るまでホントに全部一緒だったりするのですが。えー、ホントなんでだろ。何が理由でこの2人に差が付くんだ。
攻撃式全体スペカ:1-2-2型。
まあとりあえず次を見ましょうか。今度は1-2-2型。

うーん。やっぱり多い少ないがちらほらと。とりあえずここまで数がある以上、「設定を手動でやっててミスって上下してる」て線は多分ないですねぇ。
何らかのルールに従って上下するんだと思いますが、さてさて、どういうルールなのか。
後、L1サニーの霊力回収量がぐんと上がってるあたり、弾数が少ない部分では変化率が高い感じですかね。まあ「1発あたりの回収量×総ヒット数」がある程度の範囲内に収まる様にはしてると思うんで、最初が細かく変化するのは納得ですが……その変化する境界がどういうルールか、あたりも推測していきませんとねぇ。
攻撃式全体スペカ:その他。
他のブースト型は数が少ないので、まとめて。

ううううううううううん???? ゆチル、橋姫様、神奈子様で多い少ない普通と、3段階に分かれてらっしゃる? バレット1の弾数、14発で同じなのに?
はて、どういう事だこれ。3段階に分かれてるって事は何なり見えてないファクターが2つあるか、それとも1つのファクターで上下どっちにも動くって事なんですが、えー。この3人のスペカでそんなファクターって一体。



属性? 弾種? 陰陽? バレット効果? でも、ここまでデータ取ってきた印象として、その辺は一切霊力回収量に影響してない感があるんですよねぇ。後、違いと言ったらバレット2以降の弾数なんですが、普通に足し引きするとかだと実質総弾数で計算してるのと同じになっちゃいますから、多分おそらくそれはないですs。
ただ、うーん。バレット2以降の弾数が本気で一切計算に入ってないかと言うと、多分おそらくそうじゃない。うどんげや大ちゃんとかのバレット1が1発だけスペカは何なり補正が入らないと霊力回収量が多分とんでもない事になっちゃう可能性高いかな、と。

でも実際にはうどんげが平均0.18の9発で1.62、大ちゃんが平均0.14の11発の1.54で、そこまで他と大きく違っている訳でもありません。
ので、バレット2以降が補正になってるか、あるいは上限下限が決まっててそこ越えると修正されるか。まあどっちか。
仮説を立てましょ弾幕に。
で、ロスワ君ってですね。上限下限を決めるみたいな、条件次第で計算結果をねじ曲げるやり方が嫌いなんですよ。一つの計算式でバシっと結果が決まるのが大好きなんです。これはもう、今まで色々データ取ってきてひしひしと感じるのですが、ロスワ君はホント数式の子。
という事で、以下の仮説を立てます。
霊力回収量は弾数の多寡の影響を受けるが、その際使用される弾数は表記上の弾数ではなく、期待値(弾数×命中率)である。
また、その期待値はバレット1の物で基本計算されるが、バレット2~6の期待値合計も多少補正として使われる。
全体攻撃の場合、上記の値で回収量を出してそれを3で割る、ではなく上記の値に先に3を掛けた値(≒ヒット数期待値)を使って回収量を算出している。
まあ今まで「バレット1の弾数」を基本に考えていたのを「諸々計算された後の期待値」に変えただけではありますが、お嬢様と神綺様の差、ゆチル達の差、その辺を説明しようと思うとバレット2~6の弾数、及び命中率を計算に入れないとどうしようもないよね、て事でこんな感じに。
3の「先に3を掛ける」は、単体ラスワの結果がそうでないと納得出来ないかなー、感があるのでまあとりあえず仮説として採用。で、以降の説明をするのに一々「バレット1の期待値」とか書いてると面倒が過ぎるので、以下の用語を設定します。
基本値:バレット1の期待値(弾数×命中率)
補正値:バレット2~6の期待値合計
補正差分:補正値-基本値
全体/単体係数:全体攻撃の場合は3、単体攻撃の場合は1
判定値:実際に霊力回収量の判定をする際に使われる数値
で、感覚として補正値による影響はかなり小さいと思われますので、以下の式で判定値を算出している、と考えます。
判定値 = 基本値×全体/単体係数 + 補正差分
ただこれでもまだちょっと大きい感がありますので、補正値の平方根を取る以下の式も一緒に調べてみましょうか。
判定値 = 基本値×全体/単体係数 + √補正差分
なお、マイナスの数の平方根は取れない(虚数が入ってくる)ので、補正差分がマイナスの場合はマイナスを√の外に出す事にします。補正差分が-4なら「√-4 → -√4 = -2」になる、て感じですね。
て事でまずはとりあえず、1-1-3型の結果をば。

ほほう? 平方根の方、結構いい感じなんじゃないですかねこれ。ちょっと分かりやすい様に、「基本+平方根」を昇順に並び替えてみましょうか。

おお、綺麗綺麗。そして単純に差分足した方はB3よっちゃんだったりC3小町だったりの判定値が神綺様より上になっちゃいますんで、こっちは捨てていいですね。て事でその項目を抜いて、今度は1-2-2型。

おお、こっちもいいじゃあないですか。これは行けたかしら、て事で残りの型も。

あや? あれダメだ、神奈子様が合わねぇ。こういうのは一個でも合わなきゃダメなので、惜しい所までいきましたがこの計算式じゃない、と。
でも、かなーりいい所まで来てるので方向性は間違ってないと思うのですよ。神奈子様咲夜さんうどんげのデータ見て、なんかこう上手く修正出来そうな項目を思いつければ。



んー。あー。もしかしたら補正値と基本値の比率も関係してる、のかな?
例えば極端な例として、基本値100補正値1のスペカと基本値1補正値1のスペカがあったらその補正値の重みは両者で全然違うよね、てなりますし。
て事で、その辺を考慮しつつ微調整をしてみましょう。うまい事いくといいんですが。
試行錯誤のその後で。
で、何やかんややってたんですが、その過程を全部残しておくのは大変と言うか、データ出力して表計算ソフトにコピペって確認して駄目なら消して、て作業をひたすら繰り返してたんで途中経過を残す余裕がなかったと言うか。なので、もう最後の結論まで一気に飛びます。
まず、説明を簡単にする為の用語設定をアップデート。
霊力値:それぞれのバレットで、弾数×命中値×ブーストバフを計算した値
ブーストバフ:そのバレットが存在するブースト帯をnとして、(3+n)÷3で求められるバフ値
基本値:バレット1の霊力値
補正値:バレット2~6の霊力値合計
補正差分:補正値-基本値
補正比率:補正値÷基本値
全体/単体係数:全体攻撃の場合は3、単体攻撃の場合は1
霊力ヒット数:最終的な霊力回収量の判定に用いる、仮想ヒット数
で、計算式としてはこう。
霊力ヒット数 = 基本値 × 全体/単体係数 + √(補正差分 × 補正比率)
一応注意点として、補正差分と補正比率は掛け合わせてから平方根を取ります。そうでないと合いません。
で、実際にこれでどうなるかを以下にずらずらと。まずは1-1-3型。

ちゃんと霊力ヒット数の多寡と平均回収量が相関してますね。よしよし、じゃあ次は1-2-2型。

こちらもOK。次は単純な差分平方根だとうまく行かなかった神奈子様のいる1-3-1型、及びその他。

よーしよしよしよし。今度はバッチリですわよセニョリータ。んじゃ後ついでに、ラスワでも確認してみましょう。

こちらでもばっちり。今回の冒頭で挙げた表だと「なんか高い」だったL1ゆーまちゃんやA6メルランも、こっちだと順当な位置に。
という事で、先ほどの計算式は少なくとも、攻撃式の全体スペカラスワにおいてはほとんど矛盾しない(データ取った後に実装されたキャラもいるので完全に全員ではないですが)ぞ、という結論でいいと思います。
もちろんあくまでも逆行的な推測なんでこの後のデータ次第じゃあ引っくり返る可能性もあるのですが、まあ、そうなったらそうなった時にまた考えましょう。
あー。長かった。ここまで来るのも。
今回のまとめと次回の課題。
という事で、ここらで今回のまとめ。
霊力回収量を判定する霊力ヒット数は、「基本値 × 全体/単体係数 + √(補正差分 × 補正比率)」で求められる。各種用語は一つ前の項目参照。
スペカとラスワで霊力回収量に差はない。また、霊力ヒット数の「霊力回収量が切り替わる境界値」もスペカラスワで差は見えない。
上記の境界値はブースト型によって変動する。例えば1-1-3型の場合は0.012と0.010の境界が44.2くらいの所に存在しているが、1-2-2型の場合は50前後の所に存在している。
また、境界値はキリのいい整数ではない。
いじょ。最後の一個についてはアレですね、なんか数式があってそれに式補正が掛け算されている、あるいは境界値=設定値÷回収量みたいな式があって、計算結果で境界値が半端になる。そんな感じなんじゃないかと思いますが、まあ、いずれにしても。
次回の課題:他の式で霊力ヒット数と回収量の関係を調べる。
ですね。そもそもの霊力ヒット数の式が妥当なのか、そして式補正がどこにかかってるのか。そんで境界値はどういう計算で決定されているのか。
そういうのが全部、式による差異を見れば分かってくるんじゃないかなー、と。
ま、次のメンテ明けも特に新規コンテンツありませんからね。そこでぼちぼちと、調べていきまっしょい。
そして最後に謝辞を。ありがとうございますお嬢様神綺様、そしてゆっくりチルノ神奈子様橋姫様。正直、この5人がいなかったら命中率が関わってくるって発想生まれませんでしたわよ今回の調査。
特にお嬢様と神綺様は、あんなギリギリの所でよう結果分かれてくださいました。2ブースト帯で77%、3ブースト帯で75%に微妙に下がるお嬢様の命中率が、まさか突破の鍵になろうとは(^^;


ちなみにお嬢様の全体スペカには必中弾があって、それを計算に入れると補正が神綺様より大きくなる=バレット効果は関係ない、と確信出来たのも大きい。
お嬢様はいつだって、そっと導きの手を差し伸べてくださる。ありがたやありがたや、伏して拝んじゃいますわよ。もう。