産後2ヶ月で授乳期乳がんになりました。#9〜いちばん辛かった数日間の話①
乳がんと告知されたものの、詳しい検査結果が出るまで、状況がわからないこと自体が怖くて仕方ありませんでした。いちばん辛かった数日間の話です。
とりあえず決めたこと
告知されて、まず最初に決めたことは、
断乳
でした。
告知されたその日に決めました。
やろうと決めてから行動にうつすのだけは早いタイプです。
乳がんであっても母乳をあげること自体に問題はないようですが、今後の治療のことを考えたら、もうすっぱり辞めてしまおうと。
その日からすぐにミルクに変更しました。
でも、1回だけ、足りないって泣かれてちょっと母乳足したことがありました。
そのときが、最後の母乳でした。
まさか2ヶ月で母乳をやめることになるとは。
授乳クッション、ケープ、短い間でしたがお世話になりました。
ケープなんて、先日のお出かけのときにしか使ってない。。
すんなりミルクに変えたのですが、ミルクも合う合わんがあるので、のちに病院に行って整腸剤をもらったり、安定するまではちょっと大変でした。
あと、母乳あげるのをやめたものの、搾乳しなければならなかったり、完全にとめるまでには時間がかかりました。これに関しては別で書くかも。
検索魔、現る
告知された日の夜から、寝れなかったし、寝ようという気持ちにもなれず。
寝るという行為がどれだけ前向きな行為なのか思い知りました。
本来ならば寝なければならない時間のほとんどを、乳がんのことを調べる時間に使っていました。
本当に、ずっとスマホを触っていました。。
母のときに調べていたとはいえ、数年経っているし状況も全然違います。
わたしの場合は、
若年性乳がん
授乳期乳がん
なので。。
イチから調べまくっていました。
論文みたいなPDFデータも読んだりして。
その中で、若年性乳がんはトリプルネガティブの割合が多いことを知ります。
ざっくりと説明すると、
乳がんにはサブタイプが4つあって、
それはホルモン受容体とか、her2タンパク質とかが陽性かどうかで決まるのですが、それらが全て陰性=ネガティブというタイプのことです。
陽性であれば、それに反応する治療法をすればいいのですが、(ホルモン受容体が陽性ならホルモン剤とか)、
陰性だと手術のほかに抗がん剤しか主な治療法がないため、ほかのタイプに比べて予後が悪い傾向にあるようです。
それ用の薬がない、という感じ。
そして、いろいろ調べていくうちに、
わたし、このタイプなんじゃないかな
勝手に思い込み始めてしまいます。
そして、闇堕ち
また、手元には細胞診の結果が書かれた用紙。
これに関しても調べていきました。
がん細胞の写真と、難しい言葉で説明書きされていました。
がん細胞は気持ち悪いです。
もう見たくない。
なぜ気持ち悪いかというのは、説明書きを読み解いていくうちにわかりました。
がんにはグレードというものがありまして。
いわゆる、【顔つき】というやつかな。
核の大小不同, 形態不整が目立つ。
クロマチンの増量、不均等分布が目立ち
大型の核小体を有する。
これが、グレード3(いちばん悪い)の基準なんだけど、ほとんどこのまんまのことが細胞診の結果に記載してありました。
細胞って、普通同じ大きさのものがキレイに並んでるんだけど、わたしのがん細胞は、いろんな大きさで、歪な形になっていました。
だから写真がとんでもなく気持ち悪かった。。。
ああ。ものすごい悪いがんなんだなあ
なんか、もう、すべてを悟ったような気持ちになりました。
そして、改めてがんのしこりを触ってみます。
変わらないアーモンド形のしこり。
でも、ふと、思ったのです。
これって、どこまでがしこり?
乳腺が張っていることで、自分が今触れるものがすべてがんのしこりなのではないか、そう思えてきてしまいました。
がんには、ステージというものがあります。
これはよく聞くやつですね。
ステージはしこりの大きさ、転移の有無で決まります。
触れるものがすべてがんのしこりだったら。
とんでもなく大きなしこりということになります。
ステージが上がれば、予後も変わります。
これに関しては、告知された日にちゃんと聞いておきなよ、と思うのですが。
ヘラヘラしていて聞き忘れてしまって。
痛いですか?とか聞いてる場合じゃなかった。
ああ。わたし、長くはないのかもしれない
勝手に調べ、勝手に決めつけ、どん底へと落ちていきました。
恐怖というのは
知らない、わからないということがこんなに怖いとは。
今振り返ってみても、自分のがんの状態がわからないこの数日間がいちばん辛かったです。
そもそも、ネットで検索しても自分のがんのことはなんにも出てこないんだよね。
ネガティブな情報ばかり拾ってしまうし。
まあ、この検査結果がわかるまでがしんどいっていうのは比較的病気あるあるのようです。(これも検索して知った)
そして、あろうことか、この調査結果をメンタル弱いさんである夫に包み隠さず話してしまうのでした。
なにやってんだ、当時のわたし。
これに関しては次回。
つづく。
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