コスパでカレーは国民食になった?
日本のカレーは独特で、インドの人に言わせるとシチューらしい。
確かに、インドカレーのレストランで食べるカレーと比べると、家庭で食べるカレーはとろみがあるし、どう考えても辛くない。
多くの人にとって日本のカレールウの味が日本のカレーの味という認識があって、カレーと言うと日本人はインドカレーより日本の家庭のカレーを想像する。
国民食とは言っても、毎日食べるわけでもない。それでも、私は結構カレーを食べている方だと思う。なぜなら日本のレトルトカレーが安くて旨いので、節約をして生きようと考えたら、レトルトカレーで生き延びるのが一番コスパが良いと大学生の時に気づいたからである。
いまやスーパーに行くと、棚一面がレトルトカレーで、その隣がパスタソースに溢れている。ワーママを支えるのはこのような技術であるし、これだけバリエーションがあれば、一週間連続カレーでも特に問題ない。
とはいえ、私は最安のレトルトカレーの特売日に買い溜めをするので、カレーの味を変えるというよりは、ちょい足しで変化をつけている。
スタンダードな変化で言えば、「納豆」と「キムチ」になる。
これは私の中の定番で、もはや外せないものになっている。
基本的に貧乏の敵は健康なので、健康を維持するのに納豆はコスパが良すぎる。レトルトカレーにも野菜は入っているが、最安のものだと心もとないので、補うのにキムチを足せば問題ないだろう。
カレーにはニンニクやショウガなど、スパイスも入れる。ニンニク生姜は健康に良いし、カレーは煮込むだけなので、トマトなど野菜の栄養も余すこと無く吸収できる。
それにちょい足しで納豆とキムチを乗せるのだから、もう完全食と言えそうではある。
さらにカレーの良いところは、レストランなどで注文してもほぼ10分以内に提供されることだと思う。ルウとライスを別々に提供される高級店じゃない限り、盛り付けなど必要ないし、ちょっとしたスキマ時間に昼飯を食べたい時はカレー屋に行けば待ち合わせの時間にも遅刻しないと思う。
ただ、この時に焦って服にカレーを飛ばしてしまわないように注意したい。カレーの匂いがすると都合が悪い時は、泣く泣く控えた方が良いかもしれない。
新人アルバイトの教育にとっても、店側の運営にとっても、カレーは作り置きできるので、かなり良い商売だと思う。もちろん作る時には手間暇かける必要があるが、作ってしまえばこっちのもん。という感じがする。
国民食となったカレーは、チーズを乗せてもいいし、カツを乗せても良い。イギリスだとチキンカツが好まれているらしい。私もガッツリ行きたい時は、カツを食べたくなる。
でもやっぱり個人的には納豆キムチが、継続的に食べ続けられる良いちょい足しである気がする。
普段よく使う業務スーパーで売っている激安のカレースパイスの裏面を見ると、モロッコだったり色々な国から日本に届いている。
カレーはいろいろな国のスパイスだけでなく、日本で納豆を乗せられたり、カツを乗せられたり、多国籍料理になりつつある。
日本は食料自給率が低いとずっと言われている。それが良いのか悪いのか賛否両論あるところだが、インフレの世界で美味しい食べ物が自国で生産できるのは良いことだと思う。ましてやこのまま円安が続いたとすると、他国から輸入するのも大変かもしれない。
ムードとしては、自給自足して田舎暮らしに憧れる人など、AIやドローンのテクノロジーの進化でもっと食材を自国の農家が生産できるような仕組みは整ってきている気がする。
もっと言えば、カレーに入る食材くらいは、自分の家で生産できれば、それはそれで面白い生活になると思う。
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