孤独テレワークで、本当に必要とされる仕事を考える
ブルシットジョブというのは結構前から話題になっていた。
『これやる意味ある?』みたいな仕事のことをそう呼ぶらしい。
【仕事=金を貰う行為】と考えている人は多い
私はそういう考えはやめた。なぜなら、頭がおかしくなって続かなくなるからである。
第一優先を辛くない仕事であることと同時に、自分が続けていてもストレスが貯まらない仕事にした。
高い給料がもらえるからといって、健康を害したり、昼夜逆転したり、ストレスが尋常じゃなかったり運動不足になったり、高血圧や不眠になるのはあまり良くないと思う。
デスクワークの殆どはずっとイスに座っている。実際、EXCELやWordを使えたから、何かものすごい社会に貢献できるんだろうか。
私はなんか計算能力的な速さが求められる仕事はあまり好きじゃなくなってきた。変な話、技術を身につければ最低限お金は稼げるんだろうが、よく言う機械化が進んだら無くなりそうな仕事でもある。
データまとめるとか、プレゼン資料まとめるとか、ファイリングとか、そういう仕事だったら、なんか郵便物受け取るとか梱包して発送するとか、そういう単純でストレス無い仕事のほうが健康に良さそうだし、やりたがらない人が多いので、良い気がしてきた。
ここでは視野を広くして、会社の組織全体から、それぞれの部署の役割を考え直してみる。
・人事
会社の規模にもよるが、採用や社員の異動などを考える部署である。採用はなんか、人事がやらなくても、働いている社員が優秀な知り合いを連れてくるという方法もあるので、工夫できそうだし、異動の有無は会社の規模に依存しそうである。
会社の規模が大きくなるほど人事的な人が必要とされそうだが、果たして人事がやらなければいけないのか微妙なところではある。現場責任者的な、そこの人が必要な人間を仕入れれば済むので、どうなんだろうか。人事評価なども人事がどこまで事情を把握できているのかによるかもしれない。
・総務
総務という仕事があるのかわからないが、DXの標的になったり、会社からしたらアウトソーシングするにもってこいの部署である。そう考えると、絶対にこれから必要な仕事なのか微妙なところかもしれない
・経理
AIが発展すれば、経理や会計士は必要なくなると言われている。自動で仕分けができて、請求書なども文字を読み取れるようなソフトのレベルが上っているので、給付金のときに使われた作業を簡略化出来るようなソフトがどんどん登場することで、人間のやることは少なくなっていくかもしれない。
現に、経理部の派遣社員の求人はめちゃくちゃ多い。仕事が会社によってすごい違うわけでもないので、経理畑の人は転職しやすいし、企業側は長期でコストを払いたくないのが本音かもしれない。
経理という仕事自体は会社の金を管理する必要な仕事だが、人間がやる必要のある仕事なのかというと、微妙な仕事なのかもしれない。
・法務
訴訟など対処であれば、専門知識が必要になるので人間がやるべき仕事だろうが、法律というルールに則って仕事をすると考えると、ルールがあるので、機械化に落とし込めそうな気はする。
契約書の作成や確認作業などの事務仕事は機械化されていくなら、省人化されていく仕事なのかもしれない。
・営業
営業というのは、金儲けの最前線なので、営業がいないと困るというのは想像できる。逆に、営業しなくてもお客さんが来るような商売であれば、営業しなくてもいいので、営業はいらないということになるかもしれない。
そのかわりにカスタマーサポートみたいな部署ができるかもしれないし、お客さんと関わる人という意味では、会社にかなり必要なポジションで、なるべくコストを掛けずに売上をあげたいなら、営業も省人化・効率化すべきだと思う。
・経営企画・マーケティングなど
経営企画などは人事や総務に含まれているところもあれば、マーケティングは営業に含まれているところもある。会社の規模や会社の製品などの特徴によって全然変わると思うが、マーケティングの能力がすごいと、商品がバンバン売れるのかというのは、正直、確かめようがない感じはある。
世間に露出を増やしていくことは出来るだろうが、果たしてそれがどれくらいの効果や利益をもたらしたのか、その分析が本当に正しいのかというところまでは難しい。それは政治の経済政策などにも似ている気がする。
・技術系や情報系など実働系
技術系や情報系などの実働系はかなり会社で重要な部署だと思う。パソコンが動かなくなったら仕事が出来ないし、工場の運営であったり、インフラ的なものに近い。
日本は情報システムなど外注するケースが多いが、それが果たして企業にとって良いことなんだろうか。と思ったりしてしまう。
極端な話だが、Word・EXCELが使えなくなったとしたら、会社として別のやり方ができたり、無事に運営していく方法は別にあるんだろうか。
簡単に他のサービスを仕入れて、使っていくのは重要なことだが、ある程度はコストをかけて自分自身で運営できる体制を整えるのも重要だと私は思う。どうも日本は現場で実働的に働いている人や、縁の下の力持ち的な人を馬鹿にする傾向がある。
会社が滞りなく動けるように仕事をしている人が、一番重要な役割を果たしていると私は考えている。
以上、かなりざっくり雑に見てきたが、本当に必要な仕事というのは、むしろ少ないんじゃないかと思ってしまう。
どの部署にも、やり方を変えたらもっと省人化できるだろうし、結局そこにコストをかけるかどうかの話である。
それは、会社を長い目で見ているかどうかにも繋がるだろうし、人件費がネックになるのであれば、会社の規模(社員数)が大きいことのメリットというのは、どれくらいあるんだろうか。とも考えてしまう。
岸田総理は雇用の流動性を高めるために、企業が新しく人を雇ったら補助金的なことをやろうとしているが、そういう政策が企業や社員にとって良いことなのか微妙ではある。
私個人の考え方だが、ある程度技術を持っている社員を安く雇おうとするなら、人を雇わずに別の方法を考えたほうが良いと思う。
何か機械を導入するとか、社内の部署だったり仕事のやり方やシステムを変えることで、そのままの人数で運営できるようにしたり、工夫ができると思う。
社員の生活や人生に責任を取れないのに、やたら安い給料を提示して、それで格差をつけて長く働いて欲しいというのは、あまりにも傲慢だし、そのシステムを長く続けて良いことがあるとは思えない。
結局、ゴールが何かわかってないから『なんでそんなことすんの?』という仕事が生まれやすい傾向なんだと思う。仕事のための仕事というか、最終的なゴールに沿った仕事になっていない。
利益を上げたいのか、仕事をするのが面倒だから働きたくないのか、地位にしがみつきたいだけなのか、顧客を幸せにしたいのか、短期で生活費が欲しいのか、目標がブレると会社全体の運営にも影響が出る。
テレワークになると、孤独になる分、自分の仕事について考えることが多くなる。周りに人がいれば興味は周りに向くが、誰もいないと会話の対象は自分に向かう。
そういう環境にいると、やれと言われたことだけをやる仕事に不安を覚えるようになる。もし、『やるべき仕事』がなくなったら、自分の価値がなくなるんじゃないか。と思い始める。
そう思い始めると、自分で何かを作ってみたり、新しいことを始めたくなるものである。自分にしか出来ないことなんかこの世に無いと思いながらも、せめて自分が苦じゃない、前向きにできる仕事を探し始める。
アーティストの才能はないとしても、何かを生み出しながら、孤独な環境で生きていくにはそれしか方法がない感じもする。
自分の納得できる結論に到達できるまで、孤独と戦いながら社会に向き合うしか無い。
これが出来たら100万円あげます。とか、この仕事やったら年収400万です。というような「給与」というシステムがいかに不思議なものか考え直すようになる。
動いても止まってても、1ヶ月経てば、基本的に給料を貰える。組織に所属しているだけで、その契約がなされる。
一人で仕事をしていたら、そんなことにはならない。そして、引くぐらい安く買い叩かれることもある。会社で働くのが普通という考え方になると、仕事というものの考え方が、給料システムに準じた考え方になってしまう。
人が集まって仕事をするのなら、それによるメリットを享受するべきだと思う。チームで働くなら、チームでしか出来ない仕事をすべきだろうし、チームで働くなら、それなりのチームワークも必要とされる。
時々、日本人が和を重んじる性格から、チームワークが良い的なことを言う人が多いが、私は日本人のチームワークが良いと思ったことはない。誰も発言せず、黙って作業して事がうまく運んでいるように誤解しやすいだけだと思う。ミスを隠蔽するし、問題や改善点、課題を公にして共有しない。
要するに、ゴールが間違いだろうが、地獄へ向かっていても誰も文句を言わずに、ことの成り行きに任せているだけである。それで、途中で作戦がダメだとわかったら、意思決定者の責任にする。
それはチームとして機能していないし、責任能力も果たしていない。
よくミスを防ぐためにダブルチェックという手法が取られる。それは2回チェックすることで、間違いをするリスクを減らしているわけである。チームが10人いれば、目的やゴールを達成するための手段を10通り検討できる。それで納得して、進めるわけである。
ただ、日本の場合10人いても意思決定者1人のチェックしかなされていない。残りは「なんか、こういう事になったらしいよ。」と他人事になる場合が多い。そんな組織なら、残り9人をアウトソーシングしたほうが安上がりになると思う。
仕事をするとなると、現実的に前の働いていた経歴だとか、大学の専門などで、絞られてくる。だが、本当にそんな能力が永久に役に立つとも思えない。
学び直しが絶対に必要だし、自分の興味が広がれば新しいことにチャレンジする思い切りも必要だと思う。
会社員でも個人でも、自分が納得できる人生を構築することが重要で、仕事のための仕事や、個人でできることをチームで集まってするなんてことは減らしたほうが良い。