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2024年度アッシュスタン(WSC4、5th+Final)
こんばんは、エルメスです。
今回は、タイトルの通り、アッシュについて書いていきます。以前、スタンダード学会の方でも取り上げていましたが、2024年の冬コミではアッシュではない記事を書いており、残さないのも心残りになりそうだったので、こっちで書いていきます。文章長い上に、noteをまだまだ活用しきれていないので、読みづらいかもしれませんがご了承ください。
https://www.melonbooks.co.jp/circle/index.php?circle_id=127424
こちらに過去のスタン記事も取り揃えております。興味のあるお方は、是非ともお手に取っていただけると嬉しいです。
読み取り用デッキコード
4、5th使用
Final使用
デッキの大半がピン投で構成されていますが、アッシュの特性上、別のキャラで構成することで自キャラだけである程度のパワーパンプを図れます。その上で優秀なキャラで固めることで、多種多様のデッキタイプにも対応できるようになります。また、チカのおかげで手札に加えずとも呼び出すことが出来るので、レベル0も散らすことが可能になります。
また、今回はデッキレシピを2つ使用した解説になります。理由としましては、2回似たような記事を上げるのは読み手として見辛いかと思い1つの記事にまとめました。所々に、≪共通≫、≪4、5th≫、≪Final≫と見出しで分けるようにはしております。
採用カード
レベル0
≪共通≫
・裏切りと別れ 詩羽×2
言わずと知れた思い出に飛ぶ、特徴指定をしていない唯一無二の全フォロ互換。
チカから出して、次のターンの連動分を確保しに行く動きが一番大きい。また、序盤に3パンする際には必須レベルで、このデッキにおける登場時テキストを複数回使い回すのが主な使用方法。
・兄妹の絆 リーファ
ドキテマ+アシダケ持ち。序盤のアタッカー確保から後半の1ストック捻出まで、どちらも単純な性能として強力なため採用。あと、地味に≪武器≫特徴を持ち合わせているのも偉い。
・本当の強さ 愛莉
「か弱き陰陽師半兵衛」を互換にしたクロック張り付け持ち。よくある500パンプの代わりに特徴指定が無いのがミソ。
0、1帯での山削りをしながら手札にカードを加えることが出来るため、繋ぎとしても優秀。また、レベル1以上回収にチカのレベル0を引っこ抜くCXコンボとも相性が良いクロック張り付けは序盤の中学生互換やアンコールに対してのメタとしても役割が持てている。
ただし、チカから出したターンは何も出来ない部分には注意が必要。
・暁型駆逐艦2番艦 響
回復メタ。デカデカと書かれているテキストはシミ。
スタンにも回復耐久デッキは一定数あるため、それらに対応するために採用。主な相手はコントロール系デッキにおける「木琴占い」や「休憩」、加速スタンにおける「優木せつ菜」に差し込めば、相手の動きを大幅に抑制することが出来る。
・リミッター解除 喜多郁代
後列アンタッチャブルを付与する音楽サポート。
前者は言わずもがな、妖精弓手やシロエの隣に置くことで機能停止に追い込むほどの性能を持っているため採用。
後者はマーカーに入れておくだけで1枚分の圧縮にもなり、手札に加えるカードもこちらが後で必要になりそうなCX入れ替えやフカ次郎、小梅をあらかじめ仕込んでおくことが可能。
・へっちゃらプライド 中谷 育
思い出メタを搭載したフカ次郎互換。
相手の思い出圧縮に対して差し込んでキキーモラを当てるのが主な思い出メタの使い方である。限定的ではあるが「バナナパフェ」を採用したコンボデッキに対しても有効で、こちらが思い出を3枚以上飛ばしておくことでバナナパフェを打たれたとしても、思い出メタを差し込むことでCXを戻すことが出来る。
・如月 影二(プレミアムブースター版)
「“君にあげられるもの”ロキシー」互換。
控え集中にツインドライブ付与は単純に偉い。ロキシーと違って特徴のかぶりやすさはこちらの方が高いが、色のバランスと≪武器≫特徴という点で採用。
・スキル『純真無垢』 かぐや
レベル0光景ツインドライブ持ち。強い!以上!!
ではあるんですけど、チカからポンと出せるツインドライブ持ちなので、思ったよりも使用頻度は高め。
・聖女 しまこ&朱音
クロック入れ替えと控え室入れ替えを同時に持ち合わせるカード。
もちろんシステム面では偉いけど、パワーもそれなりに設定されてしまっているので、過信は禁物。また、手の質を上げる意味合いで捉えるのであれば、ドキテマと五月もあるので、これじゃないといけないという場面もあまり見られない。
・ホラー大好き 小梅
・ホワイトスノードール 白坂小梅×各1
登場時4ルックでCXを手札に加えて、「加えた場合手札を1枚切る」サポートキャラ。手札に加えない場合、手札切らなくていいのは当時から「なんで?」とは思っていました。
序盤の山削り兼CX探し、電源の受け入れ確保、詰めのジェルミナール探しとどれを取っても優秀。その上、パワー2000とスタン相手だとたまに返ってくるラインと、≪音楽≫特徴であるため、喜多とも非常に相性が良い。
わざわざ2種類に分けているのは好み9割5分、「“輪廻への導き”りんね」メタ5分。
・“Rausch und/and Craziness Ⅱ”湊友希那 ≪4、5th≫
・サイレントソルジャー レオナ(プレミアムブースター版) ≪Final≫
オカ研にバトル中こちらがキャンセルした時手札に戻るテキスト持ち。
オカ研として着地して、ワンチャン手札に戻る可能性があるので、それだけで手札の肥やしにもなります。クロック2ドローすれば実質2アド。サイドアタックされても、次のターンのアタッカーとして運用するので問題はない。
大会で使い分けたのは色のバランスによるもの。
・ラヴィサン・ショコラ 高垣 楓
CX貼った時、山札の上を見て上か下か控えに固定出来る控え集中。「一緒にお出かけ美智留」が初出なのも驚きですが、正直互換を刷ってはいけない部類なんですが。
チカで出した際は何も出来ませんが、逆に初手から引いた場合、常に前方確認が取れる状態になるので、初パン噛みすることがかなり少なくなります。また、リフ直後の控え0枚の状態からでも電源の受け入れが作れるのも優秀ですね。
≪4、5th≫
・“気分一新がんばルビィ”黒澤 ルビィ
CX入れ替えとCXコンボで手札の質を上げられるキャラ。
上記二つで完結していますが、この構築での一番大切なのは「対ループに対する妖精弓手への盤面形成」に関わってくる部分にありました。手札の質は上げられても手を切る手段がある程度限られている以上、手札の妖精弓手を切りながら電源で出せる手段、それでいて普段使いでも問題なく使えるCX入れ替えを内蔵したルビィを採用に至りました。また、直接的に必要なカードに辿り着けなくても、他に必要なカード(オカ研しまこ等)を探しに行く際に藁にも縋る気持ちで使うこともありました。
・変わり続ける未来 ヨハネ
アシダケテキストと自身リバース時にトップ捲って、捲れたレベル以下のクロック相殺持ち。
前者は単純に強いのと、対ループに対して0パンでオカ研を使う際に必要になるパーツになります。
後者はポン起きするだけで相手も警戒してレベル0で相殺を取ってくれる可能性が大きいのと、自分からチャンプしに行く時に大味の相殺を狙える可能性があるので、「暦の恋人戦場ヶ原ひたぎ」や「剣聖ラインハルト」といった高パワーのキャラを無理やり突破する手段としても使っています。のり子とも相性が良く、前方確認をしながら確実に相殺を取りにいく戦法も取れます。
わざわざ、山田リョウじゃなくてヨハネを採用したのは、自分から《音楽》特徴を被りに行くことに必要性が感じられなかったからです。
・長い旅路 アイゼン
《魔法》と《冒険者》のキャラを「おろかな埋葬」するキャラ。絆のテキストは無駄になってしまっていますがご愛嬌ということで。シュタルクも悪いことは書いてないんですけどね。
基本的には妖精弓手をピンポイントで控え室に落として、ループに対して盤面形成を狙って入れています。また、ループ対面以外では妖精弓手が何の役割も持てなくなるので、無駄ヅモを減らすという悲しい役割も担っています()ただし、リフ直後にもしっかり役割があり、シロエやレムといった魔法の高レベルのキャラを控えに送って電源の受け入れを作ることも可能です。
・お出かけ ちはや
控え集中。CX貼られるとレベル+1と500パンプというあまり類を見ないキャラ。(ヘブバンにあるけど、《セラフ》特徴のみ)
本来はプリシラやオルステッドといった自身のレベル以下にフロントアタック不可に対するメタカードでした。
しかし、そのようなカードをほとんど見なかったためFinalでは不採用にしました。環境がロックに固まれば、また採用を検討しても良いかと思われます。
≪Final≫
・ “お座り”美柑
登場時自分3落下、500応援を兼ね備えた初風互換
WSCの回数を重ねる毎に、「納涼の箏龍楽士・ミナカ」や「常夏のひととき祭里」といった利便性の高い1帯のCXコンボが数多く見られ、そのどちらも「キャラの回収が強制」であることに着目して採用。(実際、5thにて同じ考えで「秘剣『飛飯綱』石動雷十太」を採用して好成績を残されている方がいました)
上記の回収方法を複数面で連動しようとした場合、ソウルが-3、-6と被ダメを全く受けないような状況になればこちらのもの。得られたターンを片手にこちらもダメージレースを広げていき、相手のリーサル圏外から妨害手段の確保から逆にリーサルを仕掛ける準備といった手段が増えていく。相手側が1面に留めてゲームを進行させるプランを取った場合は、その分だけ手札の消費が通常よりも激しくなるため、着実に面取りを行うことで早期のリソース切れが望めるため、回収を強制するようなCXコンボ持ち相手には積極的に出していく。
・素敵な旅へご案内♪ 桜内 梨子
ルビィに変わるCX入れ替え。乙坂兄妹互換。
チカでポン起きしてキャンセルしてもストックに還元してくれるので採用に至りました。《音楽》特徴も持っているので、喜多で仕込めるのも評価が高いです。
・冬の装い フリーレン
レベル1以上のカードを引っ張ってこれる輝きあずさ互換。暁派閥ではありません。
以前までの弱みであった序盤の山削りと後半の手の質を上げる手段を同時に兼ね揃えた新人。雑に使うだけでも1リフに貢献してくれる上に、スタンではワンチャン返ってくるパワー2000を持っているので序盤は投げ得。後半はリフ前に山の内容を把握した上で集中と組み合わせて有効札を探しに行くのが目的。
一応、細かい部分ではありますが、エミリアとどっちを採用しようか真剣に考えていたんですが、文字が付いているという単純な理由でフリーレンにしました。因みに、エミリアにも文字があったらエミリアを使っていたと思います()
・温もり感じる粉雪 双葉 理央
フカ次郎とオズワルドの二つの互換を持ち合わせたキャラ。
フリーレン同様、序盤の山削りに一役買ってくれています。また、フカ次郎なのでチカからのポン起きでも仕事をしてくれて、オズワルド互換は、序盤に欲しいCXを山から入れ替える関係上、打ちたい門、噛みたい電源を一発で解決させてくれるので非常に優秀です。
3月にはあったカードなのになんで一度も採用を検討しなかったんですかね?
レベル1
≪共通≫
・ラケージユンボロ
着地他キャラ1500パンプとサイドアタック時に相手に「相手ターン終了時までイベント不可」を付与させるイベントメタ。
未来との邂逅を用いた有限ループによるコンボやバナナパフェによる圧縮低下を狙ったギミックを咎める際に使用。ミッシェルループや愛莉ループに対しては電源で出しても相手側からメタられることが多いので考慮していません。
イベントギミックデッキに関してはこれ1枚で封殺出来るポテンシャルを持ち合わせているので、このカードをどこまで上手く活かせるかが勝負の鍵にもなります。一度、イベントメタを仕掛けても次のターンにボトムやクロック送りされてしまえば元も子もありません。詩羽やコ拳で逃すプランを作って次のターンも打てる算段を作っておけば、自然と勝ちに近づけるようになります。
また、去年はできなかったのですが、WSCにて自分が情報連結解除を打ちたい時に相手に「希望と災厄の結界」を打たれてしまうケースが2回程ありました。結界メタとしてユンボロを有効活用することで、自分の打ちたいイベントを通しやすくするなど、自分のプレイスキルの向上も必要。
・2人きりの打ち合わせ 恵
リバース時早出し思い出送りに、自身も思い出行き同名がなければ自分のドローフェイズ始めにトップチェックして上か下に固定出来る便利キャラ。
早出し思い出送りは、主にアリスとひたぎを見かけ次第思い出に飛ばして楽をさせないようにしましょう。
準ハイランダーなため同名条件は特に気にせず発動出来るので、狙える機会があれば積極的に狙いにいきます。ただし、トップチェックは強制ではあるものの忘れてドローした場合は巻き戻しが機能せず、上を指定したという選択でゲームが進行するので、思い出に飛ばした際は毎ターンチェックが大切です(5敗
・“歌は欲望”闇レイナ
控え集中とバーン集中を兼ね備えたサポート。
前者は単純に控え集中枠の捻出。フリーレンやフカ次郎で引っ張ってこれるレベルなのも優秀ですね。
後者は余裕が出来たタイミングで片手間に捻って打点を与えたり、詰めのターンにドキテマオカ研を組み合わせて捻り捲って相手のリーサルラインを無理矢理近づけたりそのまま勝ちに行くプランを通す際に使います。ネオスタンで例えるのであれば、2024年前期の8電源アリスギアのようなイメージを持って頂けると分かりやすいかと思われます。
・いっしょに行こう ココア
1コスト自身の舞台のキャラを1枚控えに送って、相手の早出しキャラを控えのレベル0のキャラに変換させる助太刀。通称「コ拳」
早出しメタテキストとして使うのは、スタンにおいてはあまりありません。主に使いたいのはコストの控え送りの方。リバース時テキスト避け、ダイレクト面確保を意識的に使用します。
早出しメタとしては実質連パンされても構わない場面も存在してはいるので、噛み合えば使おうかなーという軽い気持ちで握っておけばいいと思います。
・新しい物語 中野 五月
大元は「木漏れ日の下でレム&ラム」互換
ではあるけど回収に指定の特徴がないので、このデッキではかなり重宝しています。初手切りから電源の受け入れとして出して、レベルアップ後に豊富な選択肢から回収といった流れはかなり見慣れた光景でした。
後半の詰めに欲しいキャラの回収も集中の運頼みに関係なく回収にもいけて、闇レイナの集中コストの捻出にも買って出るので、1枚でかなりの仕事をしてくれます。
・キキーモラ
登場時、手札を1枚控えに置くと朝の挨拶が使えるキャラ。
自分のCXが見えすぎて使うこと、相手がCXを噛みまくったのを確認して使用といったいつもの使い方から、相手のバナナパフェを使わせないために擬似リフして控え0でターンを回すといった芸当も可能。
去年は動画卓では使う機会がなかったけど、予選では涙が出るくらいには助けられているカード。
・まだまだこれから チカ
山札からレベル0のキャラを呼び出すCXコンボ持ち
このデッキのメインエンジン、スタンで普通のゲームをするのであれば、このカードのCXコンボを打った回数だけゲームを有利に進められるカード。
・先手1ターン目に電源で出し、返しにCXコンボで楓、詩羽呼び出し(結構上振れ)
・雑にアタックしたい時にフカ次郎や響、詩羽で手札を温存しながら3パン
・レベル0を引き抜くので、続けて使う愛莉の成功率が必然的に上がる+ある程度の当たりを山札から確認出来る
・レベル1のクロックにシロエを差し込んでおき、レベルアップ後にCXコンボで喜多呼び出し→電源噛めばアンタッチャブルシロエ完成
とやれることがたくさんあり、直接場に出す関係上、必要なカードを手札に抱えておく必要も少なくなります。
≪4、5th≫
・森人の矜持 妖精弓手
【永】 すべてのプレイヤーは、そのターン中にプレイされたイベントと同じカード名のイベントを手札からプレイできない。
対ミッシェル、愛莉ループ決戦兵器、この二つが対面と分かった時点でこのカードと喜多を出すことに全力を尽くします。詳しくは後述にて。
妖精弓手というカード自体はループ対面以外には使い物になりません。しかし、無ければ必ず詰む相手でもあるので、対応出来るようにデッキ単位で採用に枠の調整を行い、解答を取れるようにしております。
・エレガンスオブホワイト 園田智代子
CXが置かれると1000パンプとレベル2「以上」にガッツンダー付与。
対アリス、たきな用に用意していたんですけど、「門貼っても12500しか出ない」という11000アリスに2000拳構えられるだけで瓦解する重大な欠陥を持ち合わせていたので解雇になりました。
ただ一応、触りづらい電源対面なんかは負荷を少しだけかけられるので、採用することは少なくとも、頭の片隅に入れておくのは良いかもしれない。
・“セイクリッド・ターンアンデッド”アクア
1/0/7000で自身よりもレベルの高いキャラにフロント出来ず、倒したキャラは強制思い出送りのデメリットアタッカー。
全フォロ互換や相手のプリシラやいづなに対しては思い出送りにして、プランを瓦解させにいくのが主な採用理由。しかし、昨今でプリシラを見ないことに加えて全フォロやいづなは前に出さない、手札に構えておくといった解決策を取られてあまり活躍の場がなかったため不採用に。
コンボデッキに対しては7000ラインは割られないorミナカにCX込みで同値ラインといったリソース確保の起点にもなり得るので、こちらも頭の片隅に入れておくのも悪くないです。
レベル2
≪共通≫
・“無表情で無愛想”佳奈多
「起動効果1コスト」で「相手ターン終了まで相手の舞台の起動効果を封じる」起動メタ。
こちらもループやコンボデッキといった起動が大事な相手にとても刺さるカード。普通のデッキ相手だとしても、集中を始めとしたリソース確保に待ったをかけられるので見せ合いや電源ポン置きだけで抑止力になることもある。
ただし、こちらはあくまでメタビであるため、有効でない状況で1コストを払うのは返って自分の首を絞める展開にもなり得るので注意が必要。また、相手の「時空管理局提督リンディ」や「“BDG”ユニ」で逆にこちらが機能停止に持ち込まれる可能性もあるので、過信は禁物。
・リョウ・サカザキ
山札5枚以下擬似リフし、相手のキャラ1面を他と入れ替えるか空いている枠に移動させるキャラ。
相手の後列にいる集中を引っ張り出したり、相手のパワーが高いキャラを引っ込めさせたりと逃げながらアドを稼ぎにいくのが主な役割。
ただ、スタン黎明期とは違い、リョウを使うだけで解決出来る場面も減ってはいるため、他の擬似リフキャラとの入れ替えも視野。
・情報連結解除
相手のCX置き場のCXを控えに送れるカウンターイベント。ネオスタンでも桜島や冬弥でドリームされたらすぐさま口と手にしたくなるメタカード筆頭。(実はこれネオスタンでは禁止で〜)
スタンでは許されているため、1枚入れておいてデッキ圧縮による普通のゲームを行いながら、CXコンボを絡めたコンボに対してフロントしてきた際の強力なカウンターとして構えておくのが一般的な使い方。逆に使用が許されているため、使われる側もイベントメタやサイドアタック、バウンス等使わせない努力をするのも日常的。
もし使える機会があれば使っていくことで、1000+1でもソウルが合計数3つは減るので被ダメも相対的に減って、延命に繋げられる。相手のコンボによる射程圏から外れる場合もあるので、相手の警戒が薄いタイミングで使うのも一考の余地がある。
≪Final≫
・追跡する映像 M・B
舞台にいる時はレベル0になる10000のデメリットアタッカー。ただし、何故か相手だけフロント強要させるテキストも付いています。
フルパワーを意識した際に、構築相談に乗ってくださったえんぶ氏より「お前のデッキ、レベル1の電源で出すキャラいないからこういうの積め」と言われてお出しされました。
結果として電源対面以外ではレベル1で基本的に割られることなく確実に返ってくる上に、次のターンにソウル2アタッカーとダイレクト面が確約されている状態でアタックに臨めるのは、非常に強力でした。環境としてもレベル0の相殺キャラの採用もほとんどなく、小洒落たレベル2ガッツンダーにも避けることが出来るので、普通のゲームを行う際にはなるべく出しておきたいキャラ。
レベル3
≪共通≫
・加賀型正規空母 加賀
≪艦娘≫1500パンプと登場時山上から2枚マーカーに入れて次のターン開始時にマーカーをストックに送るテキスト、相手のアタック始めに3コストで1面にソウル+4のサポートキャラ。筆者がスタンを始めるキッカケのカードであり、拘っている部分でもあるので異論は認めません。
指定特徴にしかパンプが振れないため、実質アッシュのみのパンプカード。ソウルパンプは任意のため、使いたい時に使う。またマーカーストブという時間差ではあるものの、実質的な3/0キャラでもあるので電源はもちろん手札から出してもあまり問題ではない。
大元を辿れば、シロエと一緒に強力なパンプをアッシュに振りつつ、ソウルパンプとソウル減少、バーンメタによる相手のリーサル計算を丸潰れにするのが一番始めのデッキコンセプトでありました。加賀、シロエともに2014年に刷られたカードなので時代と共にカードも発展していき、なかなか当初想定していた盤面に完成させることが難しくなりましたが、今も昔もこのコンセプトだけは潰さないようにデッキを作っている所存でございます。
・略奪者アッシュ
舞台にある特徴(相手も含む)一つにつき1000パンプとその特徴を付与、CXコンボでストックヒールを行いながら相手に助太刀とイベント不可、倒した相手は強制思い出送りを持ち合わせたKOF初弾のカード。
カードテキストの部分でも分かるように、現代ではレベル3に出してもそんなに強くないので、基本的にはレベル2で電源で呼び出して面制圧を行うキャラ。デッキの性質上、基本的に自分の被る特徴は≪音楽≫か≪魔法≫くらいで、残りは被りなし想定で8000パンプ。そこから相手の特徴3つと仮定しても合計11000パンプは14000あるのでバトルでは助太刀要求スタートがメインになります。そこから加賀やシロエが絡むと1500or3000入るので助太刀圏外まで見込めます。
CXコンボに必要なCXがソウル+2ではあるものの、光景キキーモラと相手の山札をメチャクチャにさせるカードも入っているので、リーサルをかける場面ではそれらを用いた上で相手には小細工をさせないで勝負を決めにいきましょう。
・ネコミミ みくる
正面ソウル-1と登場時1コストで次の相手ターン終了まで相手の手札からCXを撃てなくするバケモン。
ネイやドロシーといった強力なCXコンボはもちろん、ギミックを用いたCX貼りや足掻きのソウルゲー等をこれ1枚で否定することの出来るカード。相手が再利用を恐れてクロック貼り付けした場合はしまこ、チャンプで残した場合は圧殺五月回収と複数回使い回すことも視野に入れておくと、相手による理不尽なゲームは仕掛けられなくなります。
また、単純にソウル-1も優秀であり、電源で出しておき、シロエでソウル減少を重ねがけすると、除去されなかった場合実質1回キャンセル確定まで持ち込むことも出来ます。
・菫色の銀騎士 ベディヴィエール
控えCX2枚以下早出しのチドリヒール持ち11000。
単純な使いやすさだけで採用。特徴も絶対に被らないタイプなのも評価の対象。
・“イチイバル”クリス
正面ソウル-1に赤カード手アン持ちに、アタック時3コスト手札2枚で3点バーンを飛ばすこのデッキ唯一のバーン持ち。
≪音楽≫≪武器≫と他と被りやすいものの、喜多やシロエとも相性が良く、レムの対象にもなり得る特徴構成なのもGOOD。
ソウル減少はみくる同様に電源で出しても優秀な上に手アン持ちでもあるため場持ちも十分。詰め手段はコストが重めではあるが3点と非常に丁度良い打点であり+2を打つ場面の多い最終盤では一人で7点持っていけるポテンシャルも持ち合わせております。
詰め要素だけ見れば去年散々ネオスタンで暴れた「たそかれスワッグ八宮めぐる」にお株を奪われますが、それ以外ではこのカードでしか出来ない動きもあるのでお世話になっています。
・青色髪のメイド レム
控えCX2枚以下早出しヒールに相手のキャラを割る度に≪魔法≫≪武器≫特徴のキャラを控え室からマーカーに入れて、マーカー1枚につき1000パンプ持ち。
ヒールとしてポン置きも出来ながら、マーカーが貯まる毎に成長していき、マーカー3枚とシロエでアッシュにも劣らないようなパワーを手にします。残れば残る程、山札の圧縮にも繋がるので、出した場合は積極的にマーカーを貯めに行きましょう。
・記録の地平線代表 シロエ
自動効果によるバーンメタ、≪魔法≫≪武器≫特徴にレベル×1000応援、自分のキャラが相手キャラを倒した時に1コストと自身レストでそのキャラに相手ターン終了まで正面ソウル-2を付与と、現代でも類を見ない後列テキストマシマシなキャラ。
1つ目はご存じバーンメタ、既に何回か触れていますが、喜多と並べるだけでコンセプトが崩壊するデッキも存在します。普通に詰めるデッキであれば積極的に立てましょう。
2つ目の応援テキストは、レムやクリスも効果適用されており、もちろんアッシュも例外ではありません。面取り勝負になる際はシロエから展開することで盤面アドを稼ぐことも可能です。Finalでは後述する大活躍も存在するので、サポート対象に困りません。
3つ目のソウル減も既に触れていますが、クリスやみくるに付与して実質1キャン確定を作ったり、ばらけさせて打点形成をメチャクチャにさせるのも一つの手です。使用例としては稀な部類ですが、登場時テキストが優秀なキャラにソウル減少を付与させて、バウンスを強要させるのもアリです。
加賀と違い、役割対象が多いので出す優先度はシロエの方が高いです。相手のコンセプトが破壊されたのを見てから、加賀とアッシュで面も破壊しにいきましょう。
≪4、5th≫
・ニューイヤー・ゴング 福田のり子
相手の舞台にレベル3以上のキャラがいたら早出し可能、山上3枚見て順番を入れ替えた後にバウンス、登場時他に≪音楽≫のキャラがいれば相手ターン終了まで2000パンプと後出し特化キャラ。
3thで音楽スタンに負けてバウンスキャラが必要と感じ採用。ただ、それ以降は出すタイミングも役割対象も曖昧だったためFinalでは非採用に。
ただ、3ルックで山札の順番を変えられるため中継ぎや最終ターンでは重宝する場面も存在しておりました。
≪Final≫
・止まらぬ追撃 承太郎
電源連動による早出しに相手ターン終了までリバースメタと手出しヒール持ち。自ターン中のみパンプテキストは残念ながらあまり活かせません。
レベル2でのやれることが、レベル1の延長と電源による早出しだけだったため、電源連動を使った場持ちの良いキャラをえんぶ氏と探した上で辿り着いたキャラ。CXコンボでスタンドしリバメタも兼ねているので、1ターン残って次のターンのアタッカーも確約させる動きをコンセプトに採用。小技として、承太郎をバーン集中のコストに使用し、電源で出し直すといった動きも可能。
実際、Finalでは出すには出せたが、場持ちの良さと電源複数回噛むことにより盤面が飽和するという事故を起こしてしまったため、見直しが必要と感じた。
・“姉御肌”唯湖
≪音楽≫と≪武器≫の特徴を持ち合わせた大活躍と3コストで控え室から直接呼び出し。承太郎同様にレベル3のキャラを探して採用。CXコンボは流石に使いませんw
パワー9000、シロエ込みで12000は大活躍として見る分にはかなり低いです。しかし、コンボが蔓延るスタン環境ではパワーを度外視している傾向があるため、それでも全面返ってくるケースも存在しています。また、フロントアタックを強制させるため、イベントメタをしない相手に確実に情報連結解除が刺さる算段としても使っております。
3コスト呼び出しも、登場時テキストが強力なカードが多いため一見使い道がないように見えますが、アッシュやシロエといったメインギミックかつ登場時テキストの持たないキャラに対しては、集中1コスト+集中成功のためのCXn枚+登場2コストなため、実際は唯湖のコストを支払う方が安い場合が多いです。また、決着をつけるターンに集中を使わずにクリスや他ソウル2キャラを呼び出すといった動きも可能で、こちらはアクセントとしては大成功と見られる。
CX
・ジェルミナール×2
・あたしたちが、二代目生徒会です!×3
・CYaRon!旋風×3 ≪4、5th≫
・ぶちのめす宣言×3 ≪Final≫
上から+2、門、電源の配分。Finalでは初動を意識した門4も一時期考えたが、電源での早出しを見据えるため変更には至らなかった。
回し方
マリガン
先攻、後攻共に小梅、フリーレン、フカ次郎、レベル0集中2種、愛莉、オカ研、しまこ、ドキテマ、情報連結解除に門もしくは電源以外は切ります。レベル0、1をも切り捨てるのはドキテマと電源の受け入れを作るためです。喜多やユンボロといった一部に刺さりそうなキャラも、途中で拾う手間はありますが、自分の足回りを重視して捨てましょう。
門と電源が1枚ずつ手札に来た場合は、先攻でチカも同時に素引き、もしくは小梅フリーレンがある場合は両方キープ。これは1ターン目に電源でチカを出して2ターン目に門で攻める動きを狙うためです。後攻の場合は2ターン目にはレベル1に上がると想定して電源を切って門をキープ。逆に愛莉がある場合、4ルックでチカを捲って出すパターンもあるのでこちらもキープです。
レベル0
集中以外の引いたレベル0を出してアタック。ただし、すぐにリソースが枯れてしまうデッキなので、3パンはチカのCXコンボや詩羽が絡まない場合は避けてしまって構いません。
レベル1
チカのCXコンボで盤面を展開しながら相手に打点を与えていきます。チカから出すキャラは対面毎に変わっていくので適材適所に対処しましょう。また狙えるのであれば佳奈多やMBも電源で出しておきましょう。
レベル2
レベル1の延長に加え、電源で出せるキャラが全て解放されるので、アッシュやシロエ、クリスを立てて盤面を形成していきます。また、レム、ベディヴィエール、のり子、承太郎といった早出しキャラも狙えるのであれば展開していきましょう。
レベル3
対面によっては一番時間のないレベル帯。あらかじめ、光景キキーモラジェルミナールで締めにいったり、みくるやアンタッチャブルシロエで1ターン確実に貰う、オカ研ドキテマ五月を組み合わせた闇レイナの集中ループと方向性を決めた上でレベル3に上がれると非常にやりやすいです。
その他
1周目の集中は「噛んだCXを吐く目的」のみ使用を目安にしています。理由はCXを山札に残すことで門や電源をトリガーしたことによるアドとキャンセルの期待値を上げておくことを意識します。ただ、3パンの初パン噛みに関しては掘るのが難しい、もしくは掘った後の展開が良くないと感じた場合は掘らなくて良いです。そうした観点から能動的にCXが掘れるから集中を使う以外ではやらなくて良いです。
バーン集中はあくまでも「詰めの補助」であるためリーサルまで行けることは滅多にありません。4thの動画卓ではリーサルを取っていましたが、ゲーム終了時の残り手札1枚がレムである以上1パンしか出来ないので流石に3パンした方が良いです。(2024年前期UG式アリスギア使っていて何を学んだんだか)
対面毎ピックアップ
対面毎にメタが変わってくるので項目で分けて解説していきます。共通するメタカードや考え方もあります。
・ネイ
単純かつ超強力なCXコンボを持ち合わせたコンボデッキ。トリガーがかなり多く採用されているので、通常の打点+1になることが日常的。
足回りとして良く見かけるのがミナカであるため、Finalでは美柑を立てることに専念します。もし美柑が無くとも、ゴールであるアンタッチャブルシロエの完成を見据えてゲームをしましょう。また、トリガーが多いため、たとえシロエの盤面を完成させても慢心せず山札の圧縮を試みて普通のゲーム展開になっても止める山作りを目指します。
8枝の構築であれば、ストック量はミナカ以上にあるため、光景を構えていつでも打てる準備をしておきましょう。(これに関しては筆者の対面不足)
・ドロシー
昨年12月に刷られた新しいデッキタイプ。
ドロシーとしてのデッキタイプはおおまかに2つに分かれており、一つはネイのようなトリガー特化型、もう一つはコンボに特化せずコントロール寄りの型に分かれている様子。
どちらにも言えることですが、ドロシー自体このようなデッキタイプにありがちな「情報連結解除が苦手」という部分に関与していないのが強みです。そのため、ドロシー対面ではみくるをゴールに見据えた上で、ミナカを美柑で止めるゲームプランを展開していきます。
ただし、昨年12月に刷られたばかりですので、今後の研究次第では対策の考え方も変わってくるのでご了承ください。
・加速
いづなやライムベル、グッチョを展開し大量にストックを積み上げながら、リズベットで手札を整えるのが大まかなデッキタイプ。そこから派生して純粋なビートデッキ、邂逅やバナナパフェといったイベントを採用したワンショット型、CXコンボによる追加ターン獲得と処刑を組み合わせたエクストラターンループ(注1)の3種類に分かれている。
ビートデッキに対しては、光景とキキーモラを構えること、響を思い出に飛ばすことを念頭に展開していきます。前者は大量にストックを貯める相手によく狙う逆圧縮プランです。後者は「優木せつ菜」を使ってキャンセルする山を作りながら自分はずっと○‐3で耐久するデッキであるので、それを潰すための回復メタの差し込みです。ただ、回復メタを貼るだけではすぐに回復出来るだけのストックを用意されて、一見するとメタになっていないように思えます。しかし、実際は追加コストのおかげで本来作れるはずの山札の圧縮率が低下していくので、そのうち打点が自然と通る山札が出来上がるので、後は打点を押し込むことだけを意識します。
イベントを採用したワンショットは上記のビートに加えてイベントを使用することで、更に相手のデッキの圧縮率の低下を狙うデッキです。ただし、レベル0以外のカードがかなり採用する関係で、ストブの段階でどこかで止まることが多く、最悪加速テキスト使ってトップ捲ったらハズレで止まったという事故も結構見かけます。その上、せつ菜で回復、リズベットで手札も整えるとなるとリソースが枯渇していきます。なので、ビートよりも火力は高いもののリスクも高いので、相手の事故を見てから、こちらもメタの差し込み及び打点の押し込みをしてしまいましょう。
エクストラターンループに関しては、ゲームが始まって3ターンで相手はループに入ろうとします。加速で貰う分の打点に加えてこちらも追加で打点を与えていけば運が良ければ準備が間に合わないで4ターン目を迎えて1点入れたら勝ちまでいけますが、逆にキャンセルが強かった場合は破綻します。こちらから出来ることはFinalに限った話ですが、MBを1面(出来れば2面)並べて情報連結解除を持ち合わせることです。相手は処刑とCXコンボ分の16ストックを使い回すデッキであるため、バウンスにリソースを割くことがかなり難しいです。こちらのMBが残る=情報連結解除が絶対打てるorMBを避けて1、2パンになるのどちらかになります。どちらに転んでもどこかでループが止まる可能性を秘めているので、相手のグッチョを利用してこちらもレベルを上がりに行きMBを並べにいきましょう。
・アニバ
令和に作られた特徴スタン。よく見かけるデッキタイプは、アリスを採用した8枝、もしくは「旅路の終着点往人」を採用した8門の2種に分かれると見えます。ぶっちゃけると、どちらもレベル1で盤面を形成してリソースを稼ぐデッキなのでこちらとしては不利なデッキタイプです。
アリス対面では恵を筆頭に積極的に思い出送りをしてレベル1を泣く泣く流してレベル2で無理やり踏みにいく形になると思います。そのころには山札を完成されているので、そこからさらに時間をかけて面を制圧して光景キキーモラで山を壊しに行くのが今の限界かもしれません。
8門相手は1面ユンボロでサイドして往人にイベントを打たせない形を作って面を取る流れにはなります。しかし、相手には必ず1面返すので追加で打点を通さないと8門の構成上、ダメージレースでも負ける可能性が高いので、とりあえずは面の制圧を最優先で考えていきましょう。
一応触れてはおきますが、スプリガンやイノセンスを採用した門型には必ず美柑を立てておきましょう。
・音楽
昔からある特徴スタンではあるものの、パラレル除く音楽特徴検索で6245枚(蓮ノ空まで)ものカードプールから作られるため定義付けが難しいです(アニバが771枚なのでおよそ8倍)。WSCで目にした「伸ばす手に乗せるのは 風野灯織」をベースにした8電源を前提に考えていこうと思います。
元々の輝きあずさや小梅といった足回りの良さに加えて灯織を採用することで早々に2週目の山札を作り上げて、2/2の真乃や愛で盤面を形成し、冬優子めぐる、ミラチケ千歌と曜で詰めるプランが安定しそうです。
ネオスタンの要領で使われる8電源は苦手なデッキタイプですが、こちらも負けじと早出しメタや早出しにおける盤面のプレッシャーをかけることで、相手にペースを握らせないことでワンチャン作れる準備だけは常に意識しましょう。またバーンによる詰めがメインであるので、アンタッチャブルシロエの完成がマストだったりします(1敗)。
・イクノたきなエンジン→邂逅観鈴パフェ
WSC1stで優勝されたデッキタイプ(注2)。イクノとたきなで大量にストックを作り上げて、邂逅で必要パーツを揃えながらパフェを打ち込み、観鈴でロングシュートがコンセプトになっています。
邂逅パフェメタにユンボロサイドは有効な手段の一つではありますが、ストックを生み出す手段がイクノとたきなに頼り切りなので、単純に面を潰すだけでも相手に再展開の要求とリソース消費を狙えるので、毎ターン割るだけでもかなり疲弊します。加えてロングシュートがコンセプトであるので、ダメージレースも必然的に優位に立てます。あとはパフェを打たせないために控え室からカードを無くすキキーモラ、アンタッチャブルシロエでメインのコンセプトを潰すといったこちらのメタを通すことも狙うことで、相手に余裕を持たせないよう動くことで勝ちに近付けると思います。
デッキ全体で見ると纏まって非の打ち所がないように見えますが、一つ一つ分けて考えると意外とどうにかなり得ます。ただし、WSC1stで優勝した永路氏はこれらのメタを潜り抜けるために、メタのメタカード(例:ユンボロを使わせないためのグッチョ)を複数仕込んでいるので、上記のセオリーも大切ではありますが、相手の見えたカード=邂逅で回収が可能といった注意も必要です。
・ゆりシロエ
ゆりのCXコンボによる複数展開とツインドライブでシロエを出し面を形成し、その後は自分のやりたいプランを押し通すコントロールデッキ。こちらも下のCXコンボにミナカを採用されることが多い。
シロエの応援におけるゆりのパワーは13500と結構高いため、早出しメタやアッシュによる盤面展開で負けじと処理するのが最も効果的。あとは、相手の後続に何が控えているかをゲーム中に読み取る必要があります。水着の杏と木琴占いで耐久するのか(注3)、作ったストックからネイで押し通すのか(注4)、それらを見た上で適切なメタを差し込むことが必要になるマッチアップです。あとは何度目か分かりませんが、ミナカ相手には美柑でダメージレースを優位にしておきましょう。
・レベル0ビートダウン(JB麻子採用)
しろくろフェス2024年スタン部門で入賞をされた型(注4)。型は違えど「長い付き合い JB」と「雄二の保護者 麻子」を入れたデッキタイプは入賞をはたす前よりも増えているように感じます。
コンセプトが高いソウルからのビートダウンであるため、1周目はなるべく集中を使わない、2周目はキャンセル出来る山作りを心掛ける、と常にキャンセルが期待出来る山札の維持が大切になります。また、ソウルゲーであるので盤面が返ってきやすく手札が貯まるため、手札を維持することによる圧縮や、ベディヴィエールやレムといった早出しを行うことでリーサルを避けにいくプレイも積極的に行います。
もし、1周目で555のうち2、3回通るようなことが起きれば、今日は相手が上手かったと悟る勇気も大切です。
・メタビートダウン
定義付けとしては難しいですが、WSC2nd(注5)や4th(注6)で見られたデッキを基準に考えていこうと思います。どちらも柔軟性が高いです。
「頑張りました! レム」や「漢気の大将 ベルク―リ」に関しては相手の出てきた方のキャラに合わせて戦い方を変えれば問題ないかと思われます。レム集中に対しては電源を貼らずチカのCXコンボで押し切る、電源は捲れて盤面が滅びなければレベル3のキャラを立てるもしくは闇レイナや五月といった足回りを重視したキャラを出す方向性でいいと思います。ベルクーリに対してはその逆でCXを貼らずに早出しキャラを出したりMBやアッシュで対抗とベルクーリの上をいくキャラで面取りを行う動きを狙っていきます。
Finalで見かけた「思い出せない恐怖 エミリア」には明確なメタ手段はありませんが、エミリアが思い出に飛ぶ辺りから詩羽を盤面にセットしてフロントされたら逃げるように準備をしておく程度かと思われます。(ここに関してはエアプ)
2ndで対戦したメタビに関しては直接対決して負けたので何ともいえませんが、集中による手札の調整が見られるので起動メタ→リンディ着地でこちらが起動メタ喰らうといった起動メタ合戦や、邂逅からの「すべてはあたしのモノ」ループが見られたのでキキーモラで避けるといった芸当を行いましたが、結界で情報連結解除メタに加えてコ拳を打たないミスによって負けたのでこれ以上は無しの方向で(泣
・ミッシェル、愛莉ループ
≪4、5th≫
マリガン段階で各種メインカードや「生きる理由」、「ぬいぐるみ ウサちゃん」が見えた段階で下記の手順を使って、喜多妖精弓手の完成を狙います。
・アイゼンでおろ埋、電源出し
・アシダケオカ研サーチルビィCXコンボ切り捨て電源出し
・フカ次郎や小梅、愛莉といったストックを使わない4ルックで無理矢理探して電源出し
・万が一、何らかの理由でクロックに刺さってもアシダケしまこで回収切り捨て電源出し
・上記パーツが見えるまでは基本クロック2ドローエンド、盤面完成までアタック厳禁
という対面想定をアイゼン出た辺りから練っていたんですけど、実際にはフリーでお願いした対面以外ではミッシェルも愛莉も対面に来なかったんですよね。対面回数は覚えている限り合計6回、成功回数は5回。失敗1回は相手先手でこちらが0-6になっても必要パーツが揃わなかった時だけでした。
実際、ピン投が多い構築ではありますが、
・妖精弓手、喜多:大当たり2枠
・アシダケ(2種)、アイゼン、しまこ、愛莉、小梅(2枚)、フカ次郎、ルビィ、五月、電源(3枚):当たり13枠
と区分化すると喜多妖精弓手完成への合計当たり枚数は15枚と少ない訳ではないんですよね。妖精弓手というカード自体はループ対面以外には使い物になりませんが、デッキ単位としてどう対処するかはしっかり練り込んではおきました。
≪Final≫
そもそもループがいない読みで組み上げたデッキなので対抗手段は0です。強いていうのであれば、かぐやと影二のツインドライブに+2打ってお願いソウルゲーで押し切るしかありません。
総評
デッキタイプとしては「平成のデッキ」の域を出ないファン寄りのデッキではあります。しかし、ファンデッキでガチな大会に参加する以上はデッキをしっかり仕上げたく思い、時には人に相談を持ち掛けてデッキを組み上げていっている所存でございます。
4th、5th、Finalでは準優勝(3‐1)、動画卓(2‐1)、初戦落ち(0‐1)とまずまずな印象。メタの刺さった先の2回と、事故と承太郎の理解が乏しかったFinalでは、感覚は似ていてもフルパワー構築を意識したプレイが出来ていなかったとも思えます。乗り手のプレイの正確さがそのまま反映されるデッキでもあるので、デッキレシピの精度と自身のプレイングの向上が要求されています。
まとめ
ピン投が多いため、回すのに苦労すると思われがちですが、各種足回りカードやチカのおかげで、それらの難しい部分をかなり軽減しているデッキになっています。WSCの参加者やデッキチェックを行う運営にも「専用機」とも言われておりますが、回し方を理解すれば他の人も回せると信じて組んでいます。(加賀は流石に筆者の好みではあるが)
もし、「昔アッシュ触っていたけど、また回そうかな」、「ハイランダーチックなデッキが気になっていたけど、どのカード触ればいいか分からなかった」、「なんか対策しているデッキが結構面白そうなデッキでスタンダードに興味が沸いた」と思ってくだされば幸いだと思っております。
18000字を超える長文をここまで読んでくださりありがとうございました。もし何か気になる点がございましたら、是非ともコメントにて教えて頂ければ幸いです。また、WSCやCU以下限定スタンダード大会、今年も開催されたらしろくろフェスにも行こうかと考えているので、現地で会えることを切に願っております。
謝辞
いつも構築の相談に付き合ってくださる「えんぶ氏」、Finalにて「興味があります」と言って一緒に構築を考えて同じデッキでWSCに参加して下さった「永路桐朶氏」に感謝の意を表します。
えんぶ氏は、本当にいつも無理難題+ダメ出し、わがままを押し付けて、それに対して納得のいく回答を出して頂いて嬉しいです。「闇レイナ」、「MB」の提案は使う度に有って良かったと思っています。
永路氏は、始めは疑心暗鬼な部分もあったけど、本番で使ってくれて嬉しいよ。ミスもあったけど、そこは精進すればあんだけピン投している観鈴パフェ使っているんだからもっと自信を持っていいんだよ。
注釈
(注1):WSC5thデッキレシピ sadaharu選手
(注2):デッキレシピ及び対戦動画 レシピは35:14より
(注3):デッキレシピ及び対戦動画 レシピは25:46より
分かりやすい対戦動画
(注4):スタンダード しろくろフェス2024 in 東京 ネイ1位、JB麻子4位
デッキレシピ | ヴァイスシュヴァルツ|Weiβ Schwarz
(注5):デッキレシピ及び対戦動画 レシピは28:11より
(注6):WSC4thデッキレシピ みやび選手