突然のキリ番当選者発表
あけましておめでとうございます!こんにちは世界ですこんにちは。
ネタ切れに怯えながらも、おかげさまで皆様に支えられ、note在住のまま年越しを迎えられました、ありがたい。ありがとうございます、今年も楽しい企画など交えながらも、ただただ真摯に書き綴っていきたいと思います、どうぞ、よろしくおつきあいください。
さて、12/31の私のダッシュボードはこんな感じだったのですが:
これは…?!これは神様、どういうことでしょうか…?!
この1スキを誰が踏むかのこのラス1感がすごくてですね、実は一人で盛り上がってました。
そして謹賀新年…!
一言で言います。感慨深いです…。の回は、別途設けることとしまして、
今回この新雪をお踏みになった方は…(だだだだだ…←太鼓のつもりです、盛り上げています)
パーフェクトラブ収集家さまです!
(スクショ最終部の詳細はこちら。)
えっと、当選したからと言って何も当たらない独自企画です、無許可です。すみません…。
とはいえ、何といいますか、愛のパーフェクトな瞬間を描くことを至福の喜びとする書き手といたしましては、記念すべき1000回目♡を押下なさった方がパーフェクトラブを収集してらっしゃるなんて…!奇縁というか、奇遇というか、なんとなくですね、自分が正しい道を歩んでいるような?気持ちになった次第です。
ちなみにパーフェクトラブ収集家様の最新記事は井上ひさしの『冷やし馬』に関する記事でして、非常に…その…なんといいますか、なかなか珍しい内容になってます。パーフェクトラブ収集家さま、今後ともどうぞ、パーフェクトなラブの収集のほど、よろしくお願いいたします。
はい。というわけで、パーフェクトラブ収集家さまへの一方的なオマージュといたしまして、私が愛というときに思いうかべるお話を、残りの紙面でご紹介させていただきます。ご存知の方も多くいらっしゃると思いますが、ワイルド『幸福の王子』ですね。
※「Copyright (C) 2000 Hiroshi Yuki (結城 浩) 本翻訳は、この版権表示を残す限り、 訳者および著者にたいして許可をとったり使用料を支払ったりすること一切なしに、 商業利用を含むあらゆる形で自由に利用・複製が認められます。
プロジェクト杉田玄白正式参加作品。」というコピーライトで引用できるようなので、以下
http://www.hyuki.com/trans/prince.html
から引用させていただきます。童話なのですぐに読めます、全文掲載です。ありがたいです。
お話を知らないかた向けにあらすじを話してしまいますと、「ある街の高い所にいる豪奢な王子像のところに避暑にきたツバメ。王子はここから見える街の貧しい人々に、自分の体の宝飾品を剥がして届けてくれという。自分が運んだ宝石で人々が幸せになるのを目にしたツバメは、エジプトへ帰るのを先延ばしして、王子の手伝いをすることにするが…」という。もう、悲しみの香りしかしないあらすじですね。ええ。
私が好きな場面は、以下の辺り。
「もう一晩、あなたのところに泊まりましょう」ツバメは言いました。 「でも、あなたの目を取り出すなんてできません。 そんなことをしたら、あなたは何も見えなくなってしまいます」
「ツバメさん、ツバメさん、小さなツバメさん」と王子は言いました。 「私が命じたとおりにしておくれ」
そこでツバメは王子のもう片方の目を取り出して、下へ飛んでいきました。 ツバメはマッチ売りの少女のところまでさっと降りて、 宝石を手の中に滑り込ませました。
(…)
それからツバメは王子のところに戻りました。 「あなたはもう何も見えなくなりました」とツバメは言いました。 「だから、ずっとあなたと一緒にいることにします」
「いや、小さなツバメさん」とかわいそうな王子は言いました。 「あなたはエジプトに行かなくちゃいけない」
「僕はずっとあなたと一緒にいます」ツバメは言いました。 そして王子の足元で眠りました。
次の日一日、ツバメは王子の肩に止まり、 珍しい土地で見てきたたくさんの話をしました。 ナイル川の岸沿いに長い列をなして立っていて、 くちばしで黄金の魚を捕まえる赤いトキの話。 世界と同じくらい古くからあり、 砂漠の中に住んでいて、何でも知っているスフィンクスの話。 琥珀のロザリオを手にして、ラクダの傍らをゆっくり歩く貿易商人の話。 黒檀のように黒い肌をしており、大きな水晶を崇拝している月の山の王の話。 シュロの木で眠る緑の大蛇がいて、二十人の僧侶が蜂蜜のお菓子を食べさせている話。 広く平らな葉に乗って大きな湖を渡り、蝶といつも戦争しているピグミーの話。
「可愛い小さなツバメさん」王子は言いました。 「あなたは驚くべきことを聞かせてくれた。 しかし、苦しみを受けている人々の話ほど驚くべきことはない。 度しがたい悲しみ以上に解きがたい謎はないのだ。 小さなツバメさん、町へ行っておくれ。 そしてあなたの見たものを私に教えておくれ」
(…)とうとう自分は死ぬのだとわかりました。 ツバメには、王子の肩までもう一度飛びあがるだけの力しか残っていませんでした。 「さようなら、愛する王子様」ツバメはささやくように言いました。 「あなたの手にキスをしてもいいですか」
「あなたがとうとうエジプトに行くのは、私もうれしいよ、小さなツバメさん」 と王子は言いました。 「あなたはここに長居しすぎた。 でも、キスはくちびるにしておくれ。 私もあなたを愛しているんだ」
「私はエジプトに行くのではありません」とツバメは言いました。 「死の家に行くんです。 『死』というのは『眠り』の兄弟、ですよね」
そしてツバメは幸福の王子のくちびるにキスをして、 死んで彼の足元に落ちていきました。
その瞬間、像の中で何かが砕けたような奇妙な音がしました。 それは、鉛の心臓がちょうど二つに割れた音なのでした。 ひどく寒い日でしたから。
…!
……………!
私から解説は…要りませんね。
「キスはくちびるにしておくれ」泣…。
また考えごとして眠れなくなっちゃう…。
と。いうわけで、これこの、こんなふうに、ほかにどうしようもない愛にまつわる、狂おしいほど愛おしい、悲しいけれどなによりまず美しい、お話を書きたいなあと思う、新年です。艶っ々の黒豆に載った金箔を見つめながら、そんな抱負を立てました。はい。
うまく書けないときも、あるかもしれないけれど、「…♡」と思ってもらえるnoteをひとつでも、多く投稿できたら…、嬉しいです…照
皆さん新年から色々、華やかなノートあげてらっしゃいますから、私がこんな風に、地味に、しんみり、しみじみ感謝しているくらいなのがきっと、箸休めになります…よね、という、願いを込めまして、
パーフェクトラブ収集家さま、当選です!の回でした。今回辛くも当選を逃してしまった皆さまにおかれましても、日頃のご愛顧に深く、深く、感謝です♡♡
いつも、いつも、感謝しきりなんです。読んでいただけて、感想いただけて、文章のお話ができて…ありがとうございます…。
以上です。