【キャリアデザインインタビュー】ファーストキャリアにコンサルを選んだ理由
VISITSでは「デザイン思考テスト」の上位者を対象に、「イノベーターズクラブ」という長期的なプログラムを実施しました。期間は2019年の年末から2020年5月の約半年間。学生3〜5人がチームを組み、本質的な社会課題を発見します。今回はグループリーダーの東京大学大学院 朴 常豪さんにインタビューしました。
大学一年から大学院までの時間軸のなかで、キャリアについてどのように考えていましたか?また、どのようなことを考え行動していましたか?
私はキャリアについて考える際、自分自身が情熱を持つ領域である、医療・教育・貧困における社会問題の解決に貢献したいという想いが根底にありました。したがって、これらを軸にどのようなキャリアを歩めばよいのかを考え過ごしていました。とはいえ、大学一年生から大学院までの時間軸の中では、枠を決めつけすぎずに様々な世界を見聞きすることに努めました。アルバイト(設計事務所、メガベンチャー、シンクタンク等)や長期インターン(医療AIスタートアップ、税理士法人、クラウドファンディング企業等)、各種コミュニティ(病院建築の研究会、AIや金融系のコミュニティ等)、建築コンペやビジネスコンテスト等々、幅広く積極的に参加・チャレンジし、色々な方々からお話を伺う中で自分自身のキャリア像を明確にしていきました。
キャリアを選択する上で重要視していた点はどのようなことか?
私が重視していたことは次の大きく3点です。1点目は、どんな場面でも仕事ができる・必要とされる力を身につけられるか。2点目は、そのために成長機会を多く与えられているか。打席に立つ回数が多い環境であるか。3点目は、一緒に働く方々の熱量や視座は高いか。そういった点を重視し、キャリアを選択しました。これらが自分自身の想いを実現できることに繋がると信じているからです。
イノベーターズクラブに興味を持ったきっかけ
私が興味を持ったきっかけは主に次の3点です。1点目は、イノベーターズクラブのコンセプトである「社会課題解決のためのイノベーターを育成する」点。2点目は、社会人以後も継続する長期的コミュニティである点。3点目は、日本を代表するトップティアの企業様とタイアップしており、レベルの高いフィードバックを得られるのではないかという点です。この3点をきっかけに、イノベーターズクラブに興味を持ちました。キャリア形成を通じて、長期的に社会へ良い影響を及ぼしていこうとする理念に魅かれました。
イノベーターズクラブで印象に残っていること
途中、コロナの影響で半年弱ほどの長期間に渡る活動となり、当初4名だったチームメンバーのうち、残念ながら1名抜けてしまったことが印象に残っています。チームメンバーのモチベーションを維持しながら、何か一つのものを作り上げるということの難しさを感じました。これまでの学生生活を通して、研究などをはじめとする個人レベルの課題は自分だけの問題ですが、チームでの活動においてはチームメンバーと共にモチベーションを維持したまま質の高いものを作り上げる必要があります。1名欠けてしまったことを反省する一方で、チームメンバーをモチベートしながらやりきった経験は、今後の社会人生活の中でも活かせるのではないかと感じています。
これからの目標について
医療・教育・貧困という自分自身も原体験で経験した領域、すなわち、パブリックセクターの領域で何かしら貢献ができたらと考えております。ただし、まだ具体的にどのように貢献していくかは現状定まっておりません。先で述べたように、学生時代にキャリア像を明確化していったのと同じく、ファーストキャリアを通じてまた様々な方々と出会い、学ばせていただきながら徐々に形にしていければと考えております。
今就職活動している学生へのメッセージ
学生は、多種多様な業界や企業に対して、垣根を超えて多くの方々と出会える機会が提供されています。その特権を是非フル活用していただけたらと思います。志望業界が決まっている方、或いは決まっていない方でも、枠にとらわれすぎずに、色々な世界をご自身の目と耳で知ってみることをお勧めします。
最後に、現在コロナ禍で大変な状況が続いていますが、インターネットの力を借りて、ぜひ縦横の繋がりを作ってみてください。そこで出会った方々と対話を重ねていくことで視野が広がり、自分自身が納得のいくキャリアを歩める手助けになるはずです。応援しています。頑張ってください。
朴 常豪さん
東京大学大学院 工学系研究科 建築学専攻 修士2年(2021年3月修了)
修士研究では、「病院建築における空間ネットワーク分析と関係性の評価」というテーマで病院建築における配置計画の定量化を試みた。
コンサルティングファームに新卒入社予定。
https://young-global-innovators.org/