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ソリチュードの短歌

秋の感じを英語で言うならば、「solitude」がぴったりだと思う。ひとりを憂い、打ちひしがれるような寂しさでなく、その自由さを歓迎する意味もある言葉。なんとなく惹かれる響きだ。

秋は、ひとりでいたくなる。本や音楽や、もの思い・・・どれに浸っても、一層さまになるような気がする。

暮れゆく10月。どことなく秋の孤独のたのしみを感じる短歌を3つ、書き留めておく。


ボールペンが落ちても鞄をひらいてもすべての音が十月である
荻原裕幸
たつぷりと遊びつくしたあとに来る小筆のやうなさびしさがある
山木礼子
対岸の光を土手に見にいこうって約束をして暮れる十月 
山崎聡子

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