
HELLO! MOVIE「インサイド・ヘッド2」対応記念!映画座談会
こんにちは!ハロームービー株式会社です。
まだまだ残暑が厳しいですが、今回はHOTなニュースがあります🔥
なんと!この度HELLO! MOVIEでは、ディズニー最新作「インサイド・ヘッド2」の対応を開始しました!!

これを記念して、視覚障害当事者の方をお招きし、「インサイド・ヘッド2」を鑑賞後に映画座談会を開催しました。
「インサイド・ヘッド2」の感想から、視覚障害の方が映画を観るというのはどういうことか、良い音声ガイドとは・・・という深いお話まで語り尽くしました!
今回も是非最後までご覧ください♪
本記事は視覚障害者の同行援護サービスを運営する、株式会社mitsuki様にご協力いただいております。
2024年11月13日追記:
株式会社mitsuki様が運営しているウェブメディア「Spotlite」では、
「視覚障害者が同行援護と音声ガイドアプリ「HELLO! MOVIE」を利用し、映画『インサイド・ヘッド2』を観に行ってみた」という記事が公開されました!
同行援護の様子や、HELLO! MOVIEの紹介もしていただきました!
あわせて是非ご覧ください!
ご参加いただいた方々
今回座談会に参加していただいた方のご紹介です!
Kさん:大学1年生。視覚障害当事者で、見え方は全盲。

Rさん:大学2年生。視覚障害当事者で、見え方は全盲。

同行援護とは
今回参加してくださった視覚障害当事者のお2人は、mitsukiの同行援護サービスを利用されています。
同行援護とは、視覚に障害のある方が安心してお出かけするための障害福祉サービスです。
株式会社mitsukiでは同行援護サービスの他に、視覚障害に関する情報を発信するWebメディア「Spotlite」の運営、地域連携や異業種連携にも力を入れています。
「インサイド・ヘッド2」とは
映画を鑑賞する前に、「インサイド・ヘッド2」についてご紹介します!
本作は2015年に公開されたディズニー映画「インサイド・ヘッド」の続編です。
「インサイド・ヘッド」はサンフランシスコに住む女の子、ライリーが持つ様々な感情がキャラクターとなって頭の中を駆け回り、時には協力し、時には対立しながらも、ライリーが幸せに過ごせるように奮闘するお話です。
2016年の第88回アカデミー賞では長編アニメーション賞を受賞しました!
「インサイド・ヘッド2」ではライリーは思春期を迎え、前作のヨロコビ、カナシミ、イカリ、ムカムカ、ビビリの5つの感情に、シンパイ、イイナー、ダリィ、ハズカシの4つの感情が加わり、大忙しです!
日本では8/1から劇場公開しました。
ディズニー/ピクサーの大人気作品の待望の続編!ということですが、なんとこの度HELLO! MOVIEにも対応を開始しました!
吹き替え版にて音声ガイドがご利用いただけます♪
実は以前から「ディズニー作品を劇場で見たい!」というお声はいくつも頂戴しておりました。
映画好きのみなさま、ディズニー好きのみなさま、そしていつもHELLO! MOVIEを使ってくださるみなさま、お待たせいたしました・・・!!
少し大人になったライリーと感情たちの奮闘を、是非劇場でご体感ください!
と、いうことで座談会当日です!
TOHOシネマズ日比谷にやって参りました。

参加してくださるみなさまと無事に合流し、いざ上映開始です!

いよいよ座談会!
「インサイド・ヘッド2」を無事鑑賞し終わりました!
平日にも関わらず、たくさんのお客さんで賑わっていました。
会場に移動し、座談会を始めます!

繊細な表現の音声ガイド
ーーまずは、「インサイド・ヘッド2」はいかがでしたか?
(みなさん緊張の面持ち。。)
HELLO! MOVIEスタッフ:前作は見ていないですが、結構おもしろかったです!
ーーありがとうございます(笑)
ーーそれでは、前作「インサイド・ヘッド」を見た方はいらっしゃいますか?
Kさん:以前テレビで見たと思います。
ーーディズニー作品はよく金曜ロードショーでも放送していますよね。
ーー本作はかなり抽象的な場面が多い作品でしたが、音声ガイドは想像しやすかったですか?
Rさん:私はすごく想像しやすかったです。表情や、どういう動きをしているかも全て解説してくれていたし、本編とのズレも全然なかったです。音声ガイドなしで見るよりもイメージがつきやすかったなと感じました。
ーー印象に残っているシーンや音声ガイドのナレーションはありましたか?
Rさん:キャラクターが多く登場する印象があり、その中でいろんな感情のキャラクターがいたと思うんですけど、丁寧に説明されていました。全体的に、省かれているところがないように感じました。
泉の様子やボウルがどういう動きをしているかとか、山のように積み重なっているとか。繊細な表現のされ方をしていてわかりやすかったです。
Kさん:抽象的な表現が多かったと思いますが、視覚障害のある方が理解しにくい「光」だったり「星」とかのガイドが、簡潔だけど言葉が選ばれているような表現で聞きやすかったです。
限界はあると思うので、見える人同じ理解はできていないと思いますが、自分の中で想像が膨らむような表現が多かった印象です。
Kさん:作品の中で理解をしていると、話に遅れてしまうことがあります。見える人もそうだと思いますが、ガイドがないと、見える人より取り戻すのが大変です。どのような切り替わりになっていたのかがわからないとか。特にディズニー作品はじめファンタジーだと回想が多く、場面の移り変わりや、いま誰の視点の話なのか、解説がないとセリフだけでは推測できないことがあります。音声ガイドを使えば話についていきやすく、遅れても取り戻すきっかけがいろんなところにあります。音声ガイドの意義を感じました。
Kさん:印象的な表現だと、一番最初のディズニーやピクサーのロゴのところです。繊細でわかりやすいなと感じました。簡潔で、星がどういう動きをしているかなど想像を膨らませやすかったです。
ーー私もピクサーのあのデスクライトに名前が付いていたのを初めて知りました!音声ガイドを体験したくださった方の中でも好評のようです。
目に見えるものだけを・・・
Kさん:テレビドラマとかだと、音声ガイドで「悲しそう」とか「〜そう」というナレーションが入る時があります。私たちが解釈する上では重要な表現になると思うのですが、それよりも登場人物の表情や動きが客観的に、目に入った情報のみを伝えるのが音声ガイドなのかなと思います。そこからの解釈は利用者が行うものなのかなと思っています。
今回の音声ガイドで印象に残っているのは「眉間に皺を寄せる」というものです。それだけでは感情はわからないというか、そこから先の感情の分析や様子の分析、そのキャラクターがその後どうやって行動を取るのかは利用者自らが解釈できます。これは見える人の感覚と近いのかなと思います。特に余計な解釈を加えずに、ダイレクトに情報を伝えてもらうことが重要になってくるのではと思いました。抽象的な表現も多いアニメ作品では特にそうだと思います。
ーーとても興味深いですね。私は大学では映画を専攻していて、脚本を書く機会がありました。脚本においても「目に見えるものだけを書く」ということが鉄則になっています。音声ガイドでも同じ考え方が適用されるのかもと思いました。
Kさん:利用者の方に求められるスキルというのは、見える情報だけで見える人たちの世界にどれだけ近づけるか、見える情報だけでどうやって感情に結びつけるかがあると思います。例えば「眉間に皺を寄せる」ってどういう感情なんだろうと思った時に、事前の知識も重要になってきます。全盲の方だと、小さい頃から家族や学校の先生からの説明があるかもしれません。見える情報と感情の理解の結びつきが利用者も理解できていると、より効果的になるんじゃないかと思いました。ある意味利用者の努力じゃないですけど、本を読むとか、どれだけ見える人たちの世界に近づけるかというところかなと思います。
HELLO! MOVIEについて
ーーHELLO! MOVIEはご利用になったことはありますか?
Rさん:私は映画館でHELLO! MOVIEを使ったのは初めてです。
Kさん:高校生の時に学校の探究活動で副音声について調べたことがあって、その時に使用させていただきました。そのあとはコロナがあってなかなか機会がなかったんですけど。。
ーーガイドデータのダウンロードはスムーズにできましたか?
K:もともとアプリをダウンロードしていて、映画の音声は今日の朝ダウンロードしました。単純だったので操作がしやすかったと思います。
ーー実際に映画館で鑑賞するのはどうでしたか?違いはありましたか?
Rさん:私は今まで音声ガイドをあまり使っていませんでした。個人的に感じていたのが、デイジー版の映画*を聞いていると、映画の本編と音声ガイドの説明に加えて、周囲の情報の把握もあるので、情報量が多いと感じていました。それであえて使っていませんでした。小さい頃から映画を観るときは両親や友達の説明を受けて、効果音やBGMとかを参考にしたりしていたので、アプリは使ったことがありませんでした。
実際に見てみると、私が思っている以上にちょうどいいタイミングで説明されていたり、映画の音と音声ガイドの音が一体化していて、臨場感がありました。場面や情景を想像しやすかったので、これからも使いたいと思います。
*シネマ・デイジー。日本点字図書館で製作している音声ガイド付きの映画。
普段の映画鑑賞について
ーー配信で映画を見ることはありますか?
Kさん:アニメを見ることが多いです。でもやっぱりあんまりガイドが対応してなくて、見れなかったりすることが多いです。
ーー音声ガイドがついてるものは利用して鑑賞しますか?
Kさん:いくつか見るためのハードルがあると思います。まずはCMや広告で自分が見たいと思った作品を見つけた時に、契約している配信サイトにあるかどうかと、音声ガイドが対応しているかどうかです。そこを調べた上で、自分の好みと音声ガイドがあるものが一致したときは使えています。
ーー劇場で見たいと思った作品はありますか?
Kさん:劇場で見たいと思ったものを調べて、音声がなかったりとか、もう終わりの方になってて時間が合わなかったりとかで見れなかったことはあります。
ーーやっぱり対応していない作品の方が多いでしょうか。。
Kさん:対応していない作品が多いと感じる人もいるかもしれませんが、その前にエンタメ情報へのアクセスがなかなか難しいと思います。障害のない方だと目に入った情報で「これいいな。」とかがあると思うんですけど、そもそもそこに触れる機会が少ないと思っています。
対応している作品が少ないと感じてしまうのは、広く見れていないからだと思います。情報を得ることができる分母が少ないので、限られてしまっていると感じてしまうけど、探してみればガイドに対応している作品も増えているので、気づけて上手く需要が合えばなと感じます。
視覚情報がないので、自分がフォーカスしている情報しか得ることができないというのがあります。自分で選択できて、受動的でもあり能動的でもあるような情報の得方だと、自分から探しに行くこともできるし、おすすめから選ぶこともできる。視覚に障害のない人が自然に情報を得る状態に近づけることができたらいいんじゃないかなと思います。
食べやすいお菓子は・・・?
ーー座談会が始まる前にお菓子と飲み物を買ってきたのですが、バラバラになっているより個包装の方が良いとか、紙コップよりもペットボトルの方が良いなどはありますか?
Rさん:ものの場所さえわかれば大体感覚を重視してやっています。
ーーポテトチップスの袋に手入れるのも気にならないですか?
Rさん:はい。
Kさん:うーん。。でも手を伸ばすってちょっと勇気いるかもしれないです。周りの皆さんの様子を感じてから行動するので、先ほどから食べていらっしゃるなとか、そういうのみると自分も食べようかとか。全盲だと、人からどうやって見られているのかがわからないので、やっぱり勇気はいるかもしれないです。結構目立つじゃないですか。こうすると(手を伸ばすと)。
ーー私たちが積極的に食べた方がいいですね!(笑)
座談会を終えて・・・
あっという間に時間が経ってしまい、座談会も終わりの時間がやってきてしまいました。
ご参加いただいたみなさま、本当にありがとうございました!
映画座談会ということで、「インサイド・ヘッド2」を鑑賞した直後に感想を共有できる場があるのは貴重な時間でした!
(筆者はいつも1人で映画を見ているので。。)
音声ガイドの奥深さや障害の有無に関わらず、映画を観るということについて改めて考え直すきっかけとなりました。
ここには書ききれないほど貴重なご意見もたくさん伺うことができたので、HELLO! MOVIEをもっと使いやすく、もっと多くの人に知ってもらえるように、これからも頑張ります!

おまけ:直近の対応作品
最後に、直近のHELLO! MOVIE対応作品をご紹介します!
テレビドラマ「アンナチュラル」「MIU404」とのシェアード・ユニバースで話題となっている「ラストマイル」ですが、健常者でHELLO! MOVIEの音声ガイドを利用している方も多いそうです!
音声ガイドで作品の理解をさらに深めることができると話題になっています。
らすまいを既に見てる方…ぜひ音声ガイドありで見て欲しい。○○○○○○○○○○○というアプリを入れたら、誰でも聴けます。新井さんが監修しているため、この作品を音だけで届けるとき、制作陣は何を伝えたいのか分かるのでおすすめです。 https://t.co/5IJo6SYvcl
— ℂ (@n0t_found_01) September 5, 2024
ラストマイル、HELLO! MOVIEの音声ガイドありで観たんだけど、爆弾が洗濯機の中で弾けた後出てくる時の音声が「亘が”誇らしげに”笑う」って流れてよりグッときてしまった…
— しらの (@fwfwshiratama) September 11, 2024
人気アニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」の劇場版総集編の後編である「劇場総集編ぼっち・ざ・ろっく!Re:Re:」も公開されています。
本作はバリアフリー版だけでなく、スタッフとキャストの2種類のコメンタリー版も公開されていますので、何度もお楽しみいただけます!
今日はぼざろ映画6回目!監督陣達のコメンタリーを聞いてきました!
— ぱれっと (@Palette393939) September 3, 2024
ネタバレになるので何も書けませんが監督陣達のこだわりポイントや、新規映像の解説などあってぼざろを愛する人なら楽しめると思います!何回も観てる人には特にオススメです!
この機会に是非、またぼざろ観ましょう!! pic.twitter.com/VTy2lHfKcE
本日ぼざろ劇場版Re:Re:を観られる方、お出かけ前に各種コメンタリーのダウンロードは忘れずに!
— ますみん:結ロ8(ぼっち25) (@blue_knightQ63) September 13, 2024
キャストコメンタリーは本日から!
スタッフコメンタリー、バリアフリーもお勧めですよ✨✨✨ pic.twitter.com/xdi6Q4IOk9
HELLO! MOVIE対応作品の最新情報は、アプリ内の対応予定作品を見ていただくか、HELLO! MOVIE公式Xをチェックしてみてください!
8/23~
ラストマイル
恋を知らない僕たちは
8/30~
きみの色
8/31~
【バリアフリー版】劇場総集編ぼっち・ざ・ろっく! Re:Re:
【スタッフコメンタリー版】劇場総集編ぼっち・ざ・ろっく! Re:Re:
9/6~
夏目アラタの結婚
9/13~
スオミの話をしよう
ぼくが生きてる、ふたつの世界
9/14~
【キャストコメンタリー版】劇場総集編ぼっち・ざ・ろっく! Re:Re:
9/20~
あの人が消えた
【特別版第1弾】機動戦士ガンダムSEED FREEDOM
劇場版 オーバーロード 聖王国編
9/27~
Cloud クラウド