
朝
窓の向こうから聞こえる鳩の鳴き声が中途半端に途切れたところで、女は目を覚ました。眠気で頭がぼんやりとしたまま、朝一で風呂に入る。ところがあまりにも寝ぼけていたので、女は風呂からあがるのを忘れてしまった。
目覚まし時計の三度目のスヌーズが鳴ろうとしたところで、女は目を覚ました。眠気で頭がぼうっとしたまま、朝一で風呂に入る。昨日の女はまだ浴槽にいたが、女は隙間に体を入れた。浴槽は女二人が丁度収まる広さだった。ところがあまりにも寝ぼけていたので、女も風呂から上がるのを忘れてしまった。
目覚まし時計と鳩が同時に鳴きかけたところで女は目を覚ました。眠気で頭がはっきりとしないまま、朝一で風呂に入る。浴槽は女二人が占領していたので、ふやけた二人をぎゅっと端に押し寄せ、女は湯に浸かる。ところが、女も風呂から上がるのを忘れてしまった。
ふと女は目を覚ました。眠気で頭痛がしていたが、朝一で風呂場に向かう。浴槽に詰まった、ふやけたりふやけきったりしている女たちをみて、頭痛の原因がこれだと分かった。女はポリ袋にふやけた女たちをまとめていれると、そのままゴミ集積所に運んで捨てる。
このようなケースが山ほどあるので、行政は燃えるゴミの収集を週に2回も行なわなければならないのだ。