04 Limited Sazabys「YON EXPO'20」@ Aichi Sky Expo かんたん感想
11月29日にAichi Sky Expoで開催された04 Limited Sazabysのワンマンライブ「YON EXPO'20」に参加してきました。
フォーリミを見るのは2度目、去年の10月の名商大でのライブ振り。会場のAichi Sky Expoも去年の10月のナナイロエレクトリック振り。
元々僕自身4月に開催されるはずだったYON FESに参加するつもりで、ハチャメチャに楽しみにしてたんだけどコロナで延期→中止になってしまった。YON FESの会場のモリコロパークはジブリパーク開園に伴う改修で、あの会場でのYON FESは今年がラストって言われた。僕にとってあの会場は馴染み深い場所で、ぜひあそこでフェスを見たかったこともあり、YON FESの中止は僕にとってもかなり無念だった。
後々配信されたドキュメント番組「Terminal」で発覚したことだが、Vo.GENの耳の不調とDr.KOUHEIのジストニア発症もあり、元々今年のYON FES以降の活休を予定してたフォーリミ。結果として活動休止、という発表こそなかったものの、コロナの流行で否が応でも活休のような形にならざるを得なかった事もあって、今回のライブは実質的な復活ライブとなった。
今回のライブのコンセプトは「Terminal」。Aichi Sky Expoの傍にはセントレアがある事もあり、「空港」がコンセプトになった。会場の至る所、ライブの至る場面で飛行機や空港、航空会社を想起させる演出がなされていたことが印象深い。かなり徹底してコンセプトを貫いていたし、コロナ感染対策防止のガイドラインの徹底の呼びかけや運用も、そのコンセプトに絡めながら行われた。例えばコロナ対策を含めた諸注意は機内誌に見立てた「Higher days」というパンフレットに記載され、来場、もとい搭乗した全員に配布されたし、ライブ開始前にはフライト前に上映される機内安全ビデオ風の映像で諸注意があったし。それってエンターテインメントとして在るべき姿だよなと思った。彼らみたいなパンクスとかラウドっぽいバンドって割と演出とかは簡素に、ライブで魅せる!ってスタンスが多い印象なんだけど、フォーリミは今回に限らず、ちゃんと演出にも力入れてて、そこが僕みたいなポップ好きもハマれる求心力なのかなとも思ったりしつつ。
今回のコロナ禍の中、フォーリミは1度だけしか配信ライブを行わなかった。それは現場を、オーディエンスと空気や音を共有するという信念を貫いたからだし、これは彼ら自身が今回話してたことだけど配信ライブは彼らにとって「違う」何かだった訳で。生で演奏するフォーリミはやっぱり輝いていたし、カッコよかった。
声が出せない、動くこともままならないという、フォーリミみたいなパンク、ラウドロックバンドにとって今の状況は、バンドとしてもオーデイエンスの我々からしてもかなりしんどいものがあると思う。実際今回ライブを見ててそういう状況に僕自身がスゴく歯岸さを感じた事も間々あった。僕は彼らのライブを見るのなんて二度目だし、1回目も観客席有りのライブだったから、彼らの本領たるオールスタンディングはまだ経験したことない。それなのに「ああ、本当ならここで声上げるよな!!」みたいな感覚に何度も襲われたし、飛び跳ねたいしモッシュしたい!!みたいな気持ちに何度も駆られて、その度に悔しいな〜と思った。でもそれはバンドメンバーが1番感じてる事だろうし、ライブ前から分かってたことだとも思う。それでも彼らが今こういう状況下でも有観客のライブを行ったのは、ある程度の規制があったとしても、やはり生の音を、空気を、場所を時間をオーディエンスと共有する事が彼らにとって今出来る絶対的なことなのだと彼らが判断したからに他ならないし、そうしてフォーリミというバンドと時間や場所や音を共有出来たことが自分としても嬉しかった。
彼らの持ち曲に「Terminal」という曲がある。昔からある曲だけど、その曲の歌詞に「最低な世界のまんまじゃ 全然愛せないじゃないか」という一節があって、やっぱり今回はその一節にやられてしまった。今年はいつも以上に最低だなって思うことがいっぱいあったし、今でも最低な事ばっかだって思ってるけど、最低な世界でも、好きな物があれば、かけがえのない友人がいれば最高な世界になるし、音楽もそのひとつだなと改めて確信した。こんな最低な世界を照らし出したのは、最高なパンクロックだった。2時間半、堪能しました。
やっぱりGEN君を初め、フォーリミは同じ同郷として応援したくなるし、背中を押してもらってる。来年はYON FESをモリコロパークで見れるかな?見れたらいいな!