【モデル紹介】 Scoop / スクープ by Tudor Surfboard
みなさま、こんにちは。
この度は、Tudorサーフボードよりリリースされているオススメのノーズライダー、「Scoop / スクープ」モデルをご説明いたします。これからノーズライドしてみたい方、安定したウォーキングをお求めの方、ハングテンに挑戦したい方などへ、ひとまず先にオススメするノーズライダーです。ぜひご一読ください。
まずは、アウトライン。
Scoop by Tudor Surfboard
9’6 × 23’ × 3’
まずはアウトライン。
なんと言っても、幅の広いノーズエリアが最大の特徴です。とにもかくにも、幅が広ければ安定性はよくなりますし、沈むことも少なくなります。
「そもそも、なぜヒトは波に乗りながら、ノーズに立てるのか?」
わからないですよね。
わからなくて当然だと思います。笑
(それに、そんなことを研究して、体感して、理解を深める時間があったら、トイレ掃除でもして欲しい、なんて言われかねません。笑)
ですので、むずかしいことは分からずとも、ひとまずノーズへ行きたい!という方は、こういった「ノーズ幅が広いノーズライダー」がオススメです。
ただし、大事なのはノーズ幅だけにあらず。テール幅も広いと、さらにウォーキングも安定します。
このScoopモデルは、1にノーズライド、2にノーズライド、3,4がなくても、5にノーズライド。と言わんばかりのデザインですので、従ってアウトライン全体に対して、幅を広めにとっています。
ウォーキングの際、上手に体重の移動ができない、ドタバタ歩いてしまう、足のつく位置がバラつく、などなど、ご自身ではなおしづらい癖をお持ちの方でも、安定したウォーキングを体感できます。
ここで、ふと。
「全体的に幅が広いと、野暮ったくなって、取り回しが悪くなるのでは?」とお思いの方もいらっしゃるかと。ただし、このScoopモデルはそんな不安を、良い意味で裏切ってくれます。
秘密の「テールキック」
その秘密が、このテールキックにあります。
上の写真を見ると、テールがグッとそり上がっているのがわかると思います。これを「テールキック」と呼びますが、このそり上がりがテールでのコントロール性能を格段に良くしています。
正確に言えば、ピポットターンやストール/ブレーキ/プルアウトなど、減速を主としたコントロールが、非常にしやすくなります。
このテールキックがないと、テールを踏み込むさいに抵抗が強くなったり、滑らかにテールを踏み込むことができなかったり。また踏み込めたとしても、深くは踏み込めなかったり。これが何を意味するのか?と聞かれれば、上記のようなテールコントロールが、しにくくなります。
余談ですが、「ノーズライド成功の秘訣は、テールコントロールにあり。」と、過去5年間のスクールにおいて、口酸っぱく伝えてきました。。テールでスピードをコントロールすること、波に対して正しくセットアップすることができて、はじめてウォーキングやノーズライドが、意図して可能になります。
したがって、いいノーズライダーの条件には、テールでのコントロール性能が良いこと。これは必須となります。
実際に乗っていただくと、ピポットターンの軽やかさに驚かれる方が非常に多いです。レンタルしていただいたお客様の多くより、「自分が思った位置に、ボードをセットできる」とのフィードバックをいただきます。
ロッカーは、バランス。
ノーズロッカーも、無さすぎてはいけません。
ノーズロッカーが無ければトップスピードがより速くなります。ですが、そもそもノーズライダーに、トップスピードの速さは求められていません。
歩きやすい時というのは、おおむねスピードがそんなに速くない時です。むしろ、歩くためにはスピードを殺しましょう、とよくアドバイスします。
ほどよくついたノーズロッカーは、パーリングを防ぐ上に、歩くためにちょうどいいスピードを保ってくれます。逆にノーズロッカーが強すぎると、減速しすぎて波に置いて行かれたり、テールがスピンアウトする恐れもあります。
ロッカーバランスを見る写真です。
写真を見て、左がノーズ、右がテールです。
ノーズはゆるやかにロッカーがついているのに対して、テールがグッとそり上がっていますね。
なにごとも、ほどよいバランス。
これに尽きるかと、思います。
ただしバランス感覚は、ひとそれぞれ。
ここがサーフボード選びの難しいとこであり、面白いところでもあります。
続いて、ボトムの形状を見ていきます。
ボトムの形状
ノーズコンケイブも、深すぎず浅すぎず。
ノーズコンケイブがあるからノーズが浮く、とお思いの方が多いのですが、それは正確にいうと正しくはありません。ノーズコンケイブがあるおかげで沈みにくい、という表現が適切です。
このノーズコンケイブは、おもに波のフラットなセクションにおいて、コンケイブによって水流を生むことで、極力スピードを保ちつつ、揚力を与えてくれます。たいてい、多くのロングボーダーはこの恩恵を受けています。
加えて、ノーズライド中級者〜上級者の方に関しては、このノーズコンケイブは、波のピークやカールのセクションにおいて、揚力がハイラインへと導いてくれます。したがってハイスピードでありながら、より高い位置でのハングテンを可能にします。
また、スープの下や、ボトムラインでハングファイブをかける際なんかにも、このノーズコンケイブは、非常に役に立ちます。
ノーズコンケイブがないロングボードも魅力的ではありますが、ユーザーフレンドリーなのは、ノーズコンケイブあり、ですね。
ボードのミドル付近は、フラットに近いゆるいロールドボトム(丸みを帯びているボトム)。フラットになればなるほど安定しますが、レールの抜き差しがしにくくなったり、スピンアウトしやすくなるデメリットもあります。逆にロールが強すぎるとぐらつきやすくなります。したがって、ゆるくロールド(丸みを帯びている)しています。
テールも、そのままのなりで。
テールもフラットになると、先に述べたテールコントロールがしづらくなります。かと言って、Veeボトムにしてもぐらつきますし、ここだけコンケイブを掘っても、ウォーキング時の安定感を損ないますし、いくら大きいフィンをつけてもスピンアウトを誘発します。
さいごに。
いかがでしょうか?
以上が、ざっくりとした、この「Scoop/スクープ」モデルの特徴です。
他にも、レールの形状がアップレールだから、とか。デッキとボトムの落とし具合が絶妙だ、とか。厚みのバランスが肝だ、とか。いろいろ語るポイントはありますが、まぁマニアックなことなので、省きます。笑
女性の方であれば、8’10〜9’2くらい。
男性の方であれば、9’2〜9’6くらい。
極めたい方は9’7〜以上。
長さは、そんな感じがオススメです。
あとは、普段お乗りの波や、お好みの波。
ウォーキングの歩幅や癖などに合わせて、幅や厚み、重さなどを調整すれば、おのずとご自身にマッチしたサイズ感を見出せます。時にはそれらをお伺いした際に、また別のノーズライダーをオススメすることもしばしば。
さいごにご参考までに。自分が載っている動画を貼り付けます。
お電話、メール、もちろんご来店いただければなお詳しくご説明させていただきます。まずは、お気軽におたずねくださいませ。
YUTA